ゆきと

近年のポリコレやフェミニズムが社会におよぼす影響を懸念しています。 X (Twitt…

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近年のポリコレやフェミニズムが社会におよぼす影響を懸念しています。 X (Twitter) https://twitter.com/6yhsdsiswmcd

最近の記事

日本の科学研究の問題と今後必要な対策

最近、日本の科学研究の問題についての討論会に出席する機会がありました。せっかくですので、これについて備忘録を書いておきたいと思います。 日本の科学研究の衰退とそれがもたらす問題討論会ではまず生物科学学会連合の副代表を務める東京大学の後藤由季子教授より、科学研究予算の問題についてお話がありました。 本論に入る前に、まず背景を簡単にご説明します。 以前私もこちらの記事で言及しましたが、近年日本の科学研究力は低下の一途をたどっています。 引用数の高い重要な論文の世界シェアは2

    • 「ひやっしー」は本当に問題なのか?

      「化学者」村木風海氏について最近、マスメディアをはじめ多くの場で取り上げられている村木風海氏という人物について、ネット等で賛否両論が沸き起こっているようです。 Wikipedia の記事 本人による自己紹介 専門は主に「CO2直接空気回収(DAC)」とのことで、CO2回収装置「ひやっしー」を開発・販売しています。 この装置は「地球温暖化の原因であるCO2を空気中から回収し、地球を“冷やす”装置ということから、“ひやっしー”と名付けた」とあるように、CO2の削減を意図し

      • ChatGPTでゲームを作ろう!

        巷で話題の「ChatGPT-4o」あなたはもう使ってみましたか? 使い方は無限大。単なる情報収集ツールとしても、少し前の「ChatGPT-3.5」と比べて格段に進歩しています。 そして個人的な意見を言えば、この ChatGPT が最も絶大な威力を発揮するのは「プログラミング」です。 「python でこのような分析をするためのコードを書いてください」などと言えば、たちどころにそのコードを書きあげてくれます。 また HTML によるウェブデザインなども思うがままです。

        • 自然科学研究においても強まる「ジェンダー」の規範

          長らくブランクができてしまいましたが、久しぶりに記事を一つ書いておきたいと思います。 近年の欧米において「ポリティカル・コレクトネス」に対する意識の高まりが著しいのは皆さんもご存じのことかと思います。これは学術研究の世界においても例外ではありません。 例えば白饅頭氏の記事において、こうした事例がいくつか紹介されています。 社会学などの文系の学問だけならまだしもわからなくはないのですが、真実を探求する自然科学の研究においてもそうした「ただしさ」への圧力が強まってきたのは特

        日本の科学研究の問題と今後必要な対策

          「暴力性モテ」を構成する要素とその重要性

          先日このようなツイートをしたところ、随所で反響を呼ぶこととなりました。 ツイート自体はそこまで炎上したわけではないのですが、このツイートの後から男女論界隈のそこかしこで火の手が上がり始め、最終的にはかなりの大火となってしまいました。 「恋愛において暴力性は重要」 「暴力的な男はモテる」 このような言説は、昨今ネット上では多く目にします。 実際は「昨今」というより、ずっと前から論じられてはいたようなのですが、私自身がツイッター男女論界隈に来着したのが約一年半前のことですの

          「暴力性モテ」を構成する要素とその重要性

          ノーベル経済学賞を受賞したゴルディン博士の論文

          2023年のノーベル経済学賞は、ハーバード大学のクラウディア・ゴルディン博士に授与されました。 ノーベル経済学賞に男女間の格差是正など研究のゴールディン氏 「男女の賃金格差」という男女論ど真ん中の研究だったということで、ツイッター男女論界隈は大いに沸き立ったようです。 しかしながらその解釈は個々に異なっており、ツイッターではフェミニスト・反フェミニスト双方が「ノーベル賞受賞者がフェミニズム or アンチフェミニズムを支持した!」とでもいうように色めき立つという大混乱の様相

          ノーベル経済学賞を受賞したゴルディン博士の論文

          「バービー」の映画とフェミニズム・反フェミニズム

          あちこちで話題になっている「バービー」の映画を観てきましたので、一度みた感想を書いておきたいと思います。 ネタバレ等は特に気にせず書きますので、まだ視聴していない方はご注意下さい。 また、私は作品から一度に読み取れる情報がそこまで多い方ではないので、見逃した点や誤認した点などもあると思いますが、ご容赦いただければと思います。 結論から申しますと、本作品はフェミニズムと反フェミニズムの両方を明に暗に描く、大変興味深い作品でした。 そして、穿って見ると、とんでもないメッセ

          「バービー」の映画とフェミニズム・反フェミニズム

          「女性比率を上げる」のは良いこと?

          今日は政治家や企業の管理職、一流大学などの「女性比率を上げる」ことについて考えてみました。試験的に音声入力を使って書いてみましたので、全体的に口語体になっています。 ***** それでは、今日は「女性比率を上げる」のは良い事か?ということで話していきたいと思います。フェミニズム等の活動において、昨今いろいろな場の女性比率を上げようという動きが活発になってますよね。例えば為政者、つまり政治家とか、企業の管理職、あるいはその他男性がこれまで多かった場において、女性をどんどん増

          「女性比率を上げる」のは良いこと?

          日本は科学力の衰退に歯止めをかけられるか?

          日本は過去には科学・技術の分野では世界有数の国家だったと言えるでしょう。しかし近年では、その勢いに陰りが見えつつあると言われています。例えば引用数の高い、すなわち重要だとみなされている科学論文の世界シェアは、過去約20年で大幅に下落しています(図1)。 中国が躍進する一方、日本が急激に下落していることがわかるかと思います。重要なのは、イギリスやドイツといった他の先進国がほぼ横ばいである中、日本だけ「一人負け」の状態になっていることです。 こうした状況は他国の注目するところ

          日本は科学力の衰退に歯止めをかけられるか?

          「男らしさ」とは何か

          「有害な男らしさを除け」「男らしさから降りてもいい」――最近はそんな言葉が随所で見られます。 しかし「男らしさ」とは一体何でしょうか? 恐らくそれは多数の要素から構成されており、簡単に説明するのは難しいと思われます。そして、この言葉は「中学生らしさ」などと同様、発話者の立場や都合に合わせて様々な意味で発せられるようです。 今日の記事では「男らしさ」がどういった要素から構成されているのか、また「有害な男らしさを除く」「男らしさから降りる」といったことがどういったことを意味して

          「男らしさ」とは何か

          『ただしさに殺されないために』

          しばらく積んでいた本、御寺田圭氏こと白饅頭氏の『ただしさに殺されないために』をようやく読み終えましたので、そのまとめや感想、私が考えたことなどをここに記しておきます。 1. 御寺田氏のメッセージ1-1.「ただしさ」に殺される未来 ツイッターやnoteではフェミニズムや左翼社会学者への批判を軽快な口調で展開する御寺田氏ですが、この書籍では冒頭から、ネットの媒体ではあまり語られていない「強い懸念」がフルスロットルで綴られていました。いわく、「ただしさ」の希求――すなわち昨今先

          『ただしさに殺されないために』