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経済最前線

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#新型コロナウィルス

「超」整理日記(第801号):現金給付で、不正受給が横行するだろう

 政府は、新型コロナウイルスの感染拡大によって収入が減った世帯への現金給付の枠組みを決めました。  給付額を1世帯あたり30万円とします。  給付金総額は3兆円規模に上るとみられます。 ◇ 不公平な支給になる  一律給付でなく、条件をつけて支給制限をした給付は、間違いなく不公平を生むでしょう。  所得減の要件をどのように決め、どのように審査するかは極めて難しい課題です。以下に述べるように、現在の案ではこれが確保されていないので、著しく不公平な政策になります。  第1に、コ

アメリカ並みの「無条件納税猶予」を宣言し、連鎖倒産を食い止めよ

  アメリカ政府は、18日、33兆円もの規模の納税猶予を決定した。売上げ急減で資金繰りが急迫し、連鎖倒産が生じる危機への対策だ。日本では危機意識が薄すぎる。 ◇ 行動制限で売上げが急減   コロナウィルスに伴う経済的コストの大部分は、感染拡大防止のために人々の移動や集会を制限することによって生じる。  日本でも、すでにそれがはっきりと表れている。  まず、各航空会社が減便で収入が激減している。百貨店や小売店の売上も激減している。  自営業やフリーランサーでも、損失が既に発

コロナウィルスによる経済的損失の補填策は、不公平ではないか?

◇ 経済的なコストは、「非必須消費」の減少で生じる  パンデミックのコストは、どのような形で生じるのだろうか?これについて、世界銀行による2008年の研究が参考になる。  それによると、コストはつぎの3種類に分類される。  第1は、死亡。これは、労働者が死亡することによって経済活動ができなくなることのコストだ。  第2は、休み欠勤。労働者が欠勤することによって経済活動ができなくなることのコストだ。  以上は、生産が減少するという「供給面」のコストだ。  第3は、拡大防止に

コロナウィルスに見る中国の影響力の増大

 中国の動向は、日本に大きな影響を与える。その影響は、増大している。  2003年に流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)と2020年のコロナウィルスを比べてみると、日本に対する影響は桁違いに大きくなっている。  それは、中国からの訪日観光客が、当時と比べて著しく増加しているからだ。2002年と2019年を比べると、中国からの訪日観光客数は21.2倍に増加している。  コロナウィルスの影響で中国からの旅行者が減少すれば、日本の関連産業も大きな痛手を受ける。  さらに中国の