雨の日の守られている感じが好き
旅行や外に出かける用事があるときは、晴れていて夜には月や星が見えたりするほうがいいが、特に用事もなく、家にずっといるときは雨だとラッキーと思う。
朝、雨が地面に落ちる音が聞こえるとまだ寝てていいんだという気分になる。布団の中で雨の音を聞きながら眠るときの心地よさは何物にも代えられない。
雨の日はまだ起きない。布団の中から顔を出し、雨がうちつける窓を見る。雨粒がついては流れ、また新しい雨粒がつく。大きかったり小さかったり、きれいなまん丸だったり、楕円だったり。万華鏡をみるかのごとく見続ける。
寒い日はまだ布団から出ない。本を取り出して、寝転びながら本を読む。雨の音をBGMにして読む本は不思議と内容がす~っと頭に入ってくる。
海老ぞりのような状態で本を読んでいるからだんだん腰が痛くなる。こうなると重い腰を持ち上げてようやっと起きる。コーヒーをいれる。
雨が降っているから窓をあけて換気して掃除ができない。だから動かずにだまってできること、やっぱり本を読む。
冷蔵庫に何かあればつまむが何もなければ食べない。雨の中、買い物にいって濡れるのが嫌だから空腹を我慢する。
雨もしたたるいい女
とか
森高千里の歌で♪ただ、雨に濡れていたいの~♪
なんていう雨にぬれると女っぷりがあがる、女らしさに磨きがかかるといったフレーズがあるが、そんな女にならなくてもいいのでぬれずにすむ家の中でただただじっとする。
そんなこんなで夜になる。雨はまだ降り続く。真っ暗になった部屋でオレンジ色の灯りをともし、雨の音をただ黙って聞いていると、なんだか落ち着く。自分の中で、なぜか雨が降っている日はなにもしなくてもよしという感じがうまれ、ただただぼ~っとしたり、本を読みふけったりと、何もしなくてもすべて許される気がする。
何もかも許され、雨がキレイさっぱり嫌なことも忘れさせてくれる。
今晩は雨が降り続くという。三連休初日も雨が強くふるという。だから今夜は雨の音を聞きながらやっぱり本を読む。そして、雨の音は布団へいざなわれる。
ちょっと早い、いや、だいぶ早いけどもう布団に入ろう。雨が強く降る外の世界はとても厳しい。けど家の中にいれば雨だけでなくいろんなものから守ってもらえている気がする。雨の音を聞きながら眠れる幸せな日。