マガジンのカバー画像

人生いろいろエッセイ

318
運営しているクリエイター

2024年11月の記事一覧

想いを伝えるには

この世をば わが世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば 先日の光る君へで印象的だった藤原道長がよむシーン。 この世の栄華を誇ったものだと思っていたが、道長の昔ながらの友人たちは道長の人となりを照らしあわせ、娘のことをよんだのだろう、いやいややっぱり調子にのっちゃってるんだろう、いやいや、道長はそういうやつじゃない、違うことを思っていそう・・・なにか裏がありそう。 この句の話をしたいわけではない。このように歌や俳句、はたまたライターが発信する文章、SNSは本人の

おしゃれさんじゃないのに「おしゃれ!」と言われるようになった理由

正直言って、おしゃれじゃない。雑誌をみてもどれが自分に似合うかよくわからない。だから洋服やがたくさん入っている百貨店を無駄にうろうろして、物色し、これは!と自分なりに「おしゃれ!」と思ったものを買う。 買うときに「だっさいな~」と思って買う人はいないが、家に帰って再度着てみると「あれ?なんかだっさいな~」となり、結果、一度も着なかった服がわんさかあるなんていう経験はわたしだけではないはず。 そんなおしゃれさんとは程遠い人生を歩んできたのだが、最近、 「その服、おしゃれ!」

見目麗しく蹴る難しさ

11月23日は勤労感謝の日。国民の祝日に関する法律によると 「勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」 のだそう。互いに感謝するために誰かに会わねばとも思うが、ひとまず自分に感謝するためにこの日はたいていゆっくりすることにしている。 11月23日といえばもうひとつ全国の神社において新嘗祭が行われる。新(初穂)、嘗(ご馳走)の意味で、天照大神ほかすべての神に新穀を得たことをこれまた感謝する日である。 新嘗祭が滞りなくおわると、つぎに行われるのが蹴鞠。大河ドラマ

日本食にマッチする英国産スパークリングワイン

パーティーの会場を歩くスタッフの手には真っ白いナプキンに包まれた瓶。おもむろに斜めに傾け、「ポン!」という小気味いい音が鳴り響くと自然と笑顔がこぼれる・・・ その正体とは!あこがれのシャンパン! といえるのはシャンパーニュ地方で作られたスパークリングワインだけで、そのほかの地方で熟成されたものはスパークリングワインという。 というのを頭ではわかっているのだが、どうしても淡いゴールドの中に次から次へと泡が生まれていくのを眺めているとつい「シャンパン」と言ってしまうのである

その多幸感はどこからくるの?

「あんたってさあ、悩みなさそうだよね~」 とよく言われる。悩みは大いにある。ない人なんかいるか!と思う。 怒っているのに怒っていると思われず、スルーされることもしばしば。 一重に顔のデフォルトがにたついているからに他ならない。真面目な顔をしようと思えば思うほど、ニヤニヤしているらしい。これは訓練してどうこうなるものでもない。 まあ、不幸せそうに見えるより、幸せそうに見えるほうがいいかなと、悩んだことはない。真面目に取り組んでいるのに、ふざけていると思われることが多々あり

メモ26.擬態語を使って臨場感を出す

ニタニタ、そろ~っと、むしゃむしゃ、てくてく、パタパタ、もうもう、ぼお~っと、わくわく、ずきずきなどなど、擬態語と呼ばれるものを使うのが昔から好きである。 音や匂いや感触を盛り込むことで臨場感のあるシーンが書けるようになるのだ。取材をするときは五感をフル活動させることで臨場感たっぷりの記事が書けるようになる。 個人的にものすごい多用しているのが。 飛行機の窓にぴた~っと張り付く ほかにも、新幹線、車、家の窓など、窓にぴた~っと張り付くと書くことでものすごい興味津々に見

S Work車両にもいよいよ外国人観光客侵入か!?

東海道新幹線に乗るときは土日でもS Work車両に乗るほど、この車両が好きだ。そのお話はこちら↓ 電話も大声ではできないができるし、ほんとに仕事しているビジネスパーソンが多いから、聞こえるのはキーボードをたたく音だけなんていう日がほとんど。たまにいびきかいているおじさんがいるがご愛敬。 だが、この愛すべきS Work車両も認知度拡大に伴い、客層が変わってきたような気がする。Workとは記載しているものの、別に仕事をしなくてもいいわけで、スマートEXのアプリをDLして、アプ

部位別レンコンの味わい方

冬の時期、煮物に欠かせないのがレンコン。お正月のおせちにも入っているレンコン。多数の穴があることから「未来が見通せる」「将来の見通しが良くなるように」といった願いをこめた縁起がいい食べ物として有名だ。 特にどんな料理がおいしいということもなく、甘味や酸味があるわけでもなく、シャキシャキとした食感を楽しむ食べ物と思っていた。 しかし、このたび門真れんこんなるものに出会い、今まで食べていたのはレンコンだったのか?!と衝撃を受けた。 門真れんこんとは?大阪府にある門真市。最近

図書館の貸出票がつなぐ縁

図書館で本を借りると、たまにその本を過去に借りた人の貸出票がはさんである。 自分が選んだ本と同じ本を借りた人が他にどんな本を借りたのか気になってつい見てしまう。 おお!趣味が似ているな なぜその本を? そんな本があったのか! 1冊ごとのチョイスの統一感がない! などなど新たな本の発見だけでなく、意外性のあるチョイス、同じ本を借りたというだけで親近感がわいちゃって、貸出票リストからその人となりを想像してしまうのである。 たまに古い本を借りると、貸出票も古く十数年前の日付

「T」なしでネイティブに

お金がつきてしまい、泣く泣くバックパッカーを卒業し、日本へ帰国後、就職先第一弾は時給だけで選んだ外資系企業。なぜ採用されたかというと、帰国したばかりで英語の聞き取りがばっちりだったからだ。あとは、面接のときにやたらめったらとニコニコしてしゃべり倒していたのが外人さんにうけたか・・・ セクレタリー補助という、単なる小間使い的な仕事で、言われたことをやってればいいんでしょ?と思って軽い気持ちで仕事にいったら、馬車馬のように働かせられ、そのうえ日本にいるのに英語を話さなければなら

かっこいいピンクってなんだろう

とある大手企業に派遣で働いていた時。毎年6月の移動、3月の定年退職の時期がものすごく苦痛だった。それはなぜか。色紙を書かねばならなかったからである。 ほんとにお世話になっていたり、仕事で関わっていたのであれば書くこともたくさんあり、率先してメッセージをイラスト入りで書いちゃったりしてノリノリなのだが、ただ同じ部署にいた人、話したことがない人、一番やっかいなのがパワハラ、セクハラ系の上司に書くとき。 「さようなら」と一言だけ書くのも大人げない。となると決まって 「新天地で

貧乏性は”すぎる”のがよくない

ソフトボール部に所属し、毎日汗をかきかき白球を追っていた高校時代。焼肉、お寿司食べ放題に行くのが楽しみの1つだった。 食べても食べても終わりがこない食べ放題。胃袋にどんどん詰め込んでもすぐに消化して、どんどん際限なく食べられる食べ放題。さらにはスイーツ、アイスまでストップがかからない幸せ。食べ放題のシステムを考えた人すごいなと感心したものだ。 20代のころはスイーツブッフェにはまった。色とりどりのかわいいスイーツが所せましと並べられ、好きなだけ食べられる幸せ。生クリームも

雨の日の守られている感じが好き

旅行や外に出かける用事があるときは、晴れていて夜には月や星が見えたりするほうがいいが、特に用事もなく、家にずっといるときは雨だとラッキーと思う。 朝、雨が地面に落ちる音が聞こえるとまだ寝てていいんだという気分になる。布団の中で雨の音を聞きながら眠るときの心地よさは何物にも代えられない。 雨の日はまだ起きない。布団の中から顔を出し、雨がうちつける窓を見る。雨粒がついては流れ、また新しい雨粒がつく。大きかったり小さかったり、きれいなまん丸だったり、楕円だったり。万華鏡をみるか