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見目麗しく蹴る難しさ
11月23日は勤労感謝の日。国民の祝日に関する法律によると
「勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」
のだそう。互いに感謝するために誰かに会わねばとも思うが、ひとまず自分に感謝するためにこの日はたいていゆっくりすることにしている。
11月23日といえばもうひとつ全国の神社において新嘗祭が行われる。新(初穂)、嘗(ご馳走)の意味で、天照大神ほかすべての神に新穀を得たことをこれまた感謝する日である。
新嘗祭が滞りなくおわると、つぎに行われるのが蹴鞠。大河ドラマ「光る君へ」でもどこかの会で雅に行われていた気がする。
輪になって6~8人でボールをぽーんと蹴っているだけのスポーツ。あんなごっつい衣装きてでも蹴れるんだから簡単なスポーツなのかなと思っていた。実はさほど調べたこともなく、いったいどんなものなのかは知らなかった。
今日は解説者がいてくれたおかげでいろいろ知ることができた。
・時間の区切りがない
・ルールの厳格な取り決めもない
・休みたくなったら休む
・勝ち負けがない
・膝を曲げずに足首は直角
・右足のくるぶしあたりでポーンとける
・股関節のみ、地面近くでける
かなりゆるいスポーツ、いや単なる娯楽のようである。
最後のは装束を着て蹴るため、みだりに足をみせて装束を着散らかしてはいけないとの配慮から、思いっきり蹴るのではなく、ポンという感じでけるという。
今回は京都の蹴鞠保存会の皆さんがやってみせてくれた。さぞかしうますぎてなかなか終わらないのでは?と思っていたが、2,3蹴りくらいでボールがあっちゃらほいになる。あの装束を着ているから難しいのだろうか・・・とはいえ、見ている限りさほど難しそうに思えぬ。
すると、今日は蹴鞠体験ができるとのことで早速前に並びにいって体験させてもらった。
ボールの真ん中にある帯のような絵のところを持ち、下にボールを落として、やさしく蹴る。ただこれだけなのにすこぶる難しい。ただボールを落とすのも難しいし、その落としたボールをやさしくポンとけり上げるのが非常に難しい。
しかも、やさしく蹴るのが難解。こちとらユニクロのめちゃくちゃ動きやすいパンツをはいているため、無意識に思いっきり蹴りあげてしまうのだ。しかも、このボール、意外と弾力があり、ポンと前に蹴ったつもりなのにあらぬ方向に飛んでいく。というより一度も前に飛ばなかった。
練習すれば前に飛ぶはず。しかしあくまで体験。練習する暇がない。2回ほど最初に蹴ることになったが2回ともボールが後ろにいってしまった。
簡単だと思っていただけに悔しい・・・次の新嘗祭まであと1年。少し空気が抜けたバレーボールをどこかでゲットして練習し、来年こそは自分の前の前にきたボールを蹴りますよという声掛け「オウ」を言いたい。
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