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【詩】2025
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元旦から落雷で目を覚ました
嵐
こんなときに
うずまいている
ああ、そうだね
そうだね。
だった。
稲妻
冷たい空気をふりまわして
動けば いい
私から ただ なにもおもうことなく
動けば いい
天に硬直する まえに なにもおもうことなく
動けばいい
毎年、毎年のこと、目を閉じることを二の次に
して 風 頬にぶつけるようにして 動けばいい
つぎに たくさんの 欲望を産めばいい
落雷が 土にこもる うちに たくさん
赦される、か 許される、か 待てなくても
次から次へと とめどなく 欲しいから欲しい
と
(嗚呼、あゝ、阿阿、ーーー)
喉から 目から 指先から 熱が上がっていく
勝手に 空は 自発的に燃えるということは
わたしの 自律神経となにも・なにも変わらない
燃えひろがるのは 星・体 密接な見知らぬ人と
今年も会う 会って 擦れ違い 起こす火花が
生かす命を 増やす 増える 満たす 満ちる
満ちる から 満ちて 覆うこと は 苦しくない
筈 きっと そう ああ、そうだね。そうだね。
ーーー蒼風。こんなときに。空は焼けていく。
動けば いい