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横浜に移住して初めて具合を悪くした

横浜に移住して、また、結婚して、初めてうつ気味になりました。

私は双極性障害(2型)と自閉症スペクトラムの当事者であり、精神科への通院はなんだかんだ言って20年程になります。
今は回復し、家のことをしたりこうやって文章を書けるまでに頭が回るようになりました。


「うつ気味」という言い方もなんだか曖昧だなぁと思うのですが、要は体が動かなくなったのです。

昨日まで当たり前にできていたことがぱたっとなにもできなくなりました。
ごはんを作ることも、顔を洗うことも、掃除をすることも。なんにもできなくなりました。
立っていることも座っていることも辛く、だめなときはひたすら横になって眠っていたような感じです。

私はお医者さんではないので私のこういった状態をああだこうだと自己診断することはしたくないのですが、私の持つ双極性障害の「うつか普通か躁か」という3択に私の状態を絞るなら、「うつっぽかった」んだろうなぁと思います。
幸いにも2日程度でそのなんにもできない状態は去ったようですが、こういった波を私は20年程繰り返しています。


私はよく、「0がだめだめで10が元気すぎる、だったら4か5ぐらいの気分レベルがいい」と言うのですが、今回のうつっぽかったときは2.8~3.2ぐらいを行ったり来たりしている感じでした。

夫にも「いまにーてんはち(平仮名)」「さんぐらいにあがった(平仮名)」と逐一報告していたわけですが、横浜に移住して1か月ちょっと。「今まで普通に動けていたのになぁ」と思っていたその「普通」が、今にして思えば6ぐらいのアクティブさだったような気がします。
それが積もり積もって、反動で数日だめになっちゃったと。


横浜に移住してからの1か月ちょっとは、結婚するまでの1か月ちょっとでもありました。
毎日、毎週、大きなトピックがあるような感じで、いろいろなところにご挨拶に伺ったり結婚指輪を作ったり、それこそ富山に戻って婚姻届の証人欄を書いてもらったときもあったし、夫が休みの日は東京に遊びに行って、渋谷のスクランブル交差点で人混みにまみれてくることもありました。


うーん。今書き出してみても、これは私の思う「普通」ないし4か5の気分レベルではなかったなぁ。
これが1か月に凝縮されているわけだから、そりゃあ数日寝込んでもおかしくはない。


でもどこかで「横浜に来たからといって、結婚したからといって、私は具合が悪くならなくなるというわけではない」と自分がまたいつかダウンすることを覚悟していました。
でもいざダウンすると、そんな自分や自分の気持ちを上手に扱えないのも事実で。
20年間変わらないのですが、やっぱり落ち込みなにもできなくなってしまうと「なんで私はこうなんだろう」と自分を責めてしまいます。


私がなにもできなくなったとき、家のことは夫がしてくれました。

おいしいごはんを作り後片付けもしてくれたし、ぐずぐずしたり唐突に泣き出す私に付き合ってくれたり。
仕事からも早く帰ってきてくれて、「なんにもできなくてごめんなさい」とめそめそ泣く私に「おかえり、って言ってくれるだけで幸せなんだよ」と言ってくれることもありました。
夫自身の予定もリスケして、ぐずぐずする私の傍にいてくれました。
ここら辺は書き出すとキリがありませんが、いい人と結婚したものです。


私は、遅かれ早かれまた調子を崩すだろうし、程度の差はあれどまたいつも当たり前にできていたことができなくなると思います。もっとひどくなると、自分の身の安全を自分で守りたがらなくなることもあるかもしれません。

反対に、元気がよくなりすぎて唐突に「横浜で個展開こうかなぁ!」とか「司法試験一発で受かる気がする!」とか言い出す可能性もあります。
でも20年双極性障害と付き合ってきて、いわゆる「普通」と感じるような状態や期間が増えてきたなぁと感じることも多いです。


「治る」と言ってくれる人もいますが、私個人としては双極性障害という病気というか障害というかは「ずっと付き合っていくもので、治ることはない」と捉えています。

一個人の考えではありますが、治るかどうか分からないものを「治る」と信じて頑張るより、私にくっついたひとつのなんらかのなにかとして共存した方が生きているのも楽というか。それで気分レベルが2になることや7になることが減っていけばラッキーじゃん?みたいな感じです。


とりあえず、まだ病み上がりみたいな状態なのでしばらくは無理せず過ごします。
結婚というひとつの大きなものが終わったので、これからはちょうどいい生活のリズムを見つけて整えていけたらいいなぁ。

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