#5 成長を加速させるGood&New
はじめに
日々、さまざまなビジネスパーソンと接する中で、「成長したい」という想いや「成長実感がない」という悩みのどちらも聞くことがあります。
また、マネジメント側から、「部下の成長スピードに課題がある」「部下が思うように成長実感を得られていないようだ」という悩みをうかがうことも少なくありません。
成長実感がある人は、仕事を楽しいものだとして語る方が多く、仕事を通じた成長は、“働きがい“の大きな要素を占めるのだと思います。
今回は「成長を加速させる方法」の一つである、“Good&New“について触れてみたいと思います。
成長を加速させる上でのポイント
成長の目的や定義まで語り始めると長くなり、本題に辿り着けなくなりそうなので、ここでは「(従来の自身より)価値貢献できる大きさと範囲が広がること」
を「成長」と呼ばせてください。
成長を加速させる上で重要なことはさまざまありますが、今回は大きく3つ取り上げたいと思います。
1)仕事(業務・タスク)に“挑戦・工夫“があること
→これまでにない取り組みを行うことで、成長は実現されます
(同じ業務を同じようにやっていたら成長しにくいだろうことは
想像しやすいと思いますが、実際には挑戦と工夫の“度合“が重要です)
※ここでは、取り組む内容自体のレベルアップ(新規性)を“挑戦“と呼び、
取り組む内容はほぼ同一でもそこに新たな切り口を加えることを“工夫“と
呼んでいます。
2)仕事(業務・タスク)から“学び・気付き“を得ていること
→学びや気づきを言語化することで、実施事項の「再現性」を持つこと
ある種のパターン学習を経て、同じレベルのミスをしにくくなったり、
より効率的・効果的に実行することが可能になります
3)成長を“実感“できること(≒上記二点を“継続“できること)
→ここでは、成長自体とその実感をあえて分けています。
実は成長を加速させる上でも、「実感」できるかどうかが大切です
実際に成長していたとしても、その実感が得られないことで
上記の「挑戦や工夫」「学びや気付き」の活動を継続しにくくなる為です
Good&Newの活用法
いつもどおり前置きが長くなりましたが、成長を加速させる際に活用できるのが、“Good&New“です。
Goodとは「(他者への)貢献」、Newとは「(自身の)挑戦」です。
このGood&Newを、日々の「ゴール設定」と「振り返り」で活用するのです。
挑戦ゴールと貢献ゴールを分けているのがミソでして、前者は、起点が「自身」に置かれており、後者は、起点を「他者」に置いています。
どちらの起点でも考えることで、より挑戦や工夫を考えやすくしているのです。
自分はこんなチャレンジがしたいんだ!と新たな挑戦や工夫ができる時もあれば、誰かにとってこんな貢献ができたらいいな、その為にはもっと・・・と新たな挑戦や工夫を考えつく時もある為です。(その人のタイプでも分かれます)
結果的に、Good&Newが重なることもあるのですが、それは全く問題ありません。2つの方向から考えることが大切だと思っています。
具体的な活用方法としては、業務開始前に、今日のGood&Newを設定することが挙げられます。
1)今日の貢献ゴールは?(Good)
2)今日の挑戦ゴールは?(New)
と自身に問いかけ、書き出します。
また、業務終了時に、業務開始前に書き上げた内容について
1)今日の貢献ゴールは達成できたか?
2)今日の挑戦ゴールは達成できたか?
を振り返ります。
達成状況の「○」「✖️」とともに、実現できた理由・実現できなかった理由
そして、そこからの「学び」を簡単に記載することをおすすめします。
この期間を、「週次」「月次」「四半期」と拡大して頂くのももちろんOKです。
「日次」で設定すると、挑戦よりは工夫に重きが置かれることが多いかもしれません。「週次」や「月次」にすると、業務の自由度が高まり、より挑戦テーマを
選択しやすいように思います。
これらの取り組みを継続することで、自分自身の成長、学び、貢献を“見える化“することが、成長実感にも繋がるという側面が大切です。3ヶ月、毎日Good&Newを記載し続ければ、3ヶ月前の自分にはできなかったこと・気づけなかったことがそこに表出する為です。
このような形で、日々の挑戦や工夫、学びについて、よりフォーカスして扱うことができるのが、Good&Newの良さではないかと思っています。
チームでの活用方法
上記のように、Good&Newを個人で取り扱っても良いのですが、チームやペアで活用するのもおすすめをしています。
例えば、会議や1on1のはじめに、互いのここ1週間/1ヶ月のGood&Newを
共有し合うといった活用法です。アイスブレイクにもなりおすすめです。
また、朝礼時に取り扱うということも考えられます。その場合は、日次での運用になりますので、「昨日のGood&Newはどうだった?」「今日のGood&Newは何を設定している?」というやりとりがなされるイメージです。
さらには、同内容を、チーム内の業務開始/終了報告の際に、slackに記載するという使い方もあります。朝礼で取り扱うよりも時間をかけずに実施できます。
おわりに
今回は、成長を加速させる為のGood&New という取り組みについて取り扱いました。いかがでしたでしょうか?
ぜひ、個人やチームでトライして頂き、日々の挑戦・工夫・学び・気づきをより
深いものにして頂けましたら幸いです。
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