一知半解な外来語「オムレツ」の今後。
オムレツと言う外来語の一知半解。
オムレツのもとになる欧州語の綴りは大体一致しています。英語 omelet、ドイツ語 Omelett、フランス語 omelette、イタリア語 omelette。Om- が卵(ラテン語;ovumz)、-lette が縮小辞、と 思っていましたが、実は違うらしい。 古いフランス語で「alemele」(小さい刃物、薄い金属板) と言う言葉があった、と言う見方があり、この語は、 紆余曲折を経て、後に日本語で「ラメ」「ラミネート」に結び付いた様です。 つまり、「薄く伸ばす」と言う事に主意があった様です。 昔の卵焼きは、薄焼きであったのかも知れません。
オムレツを、今日の様にふっくらと焼き上げる、と言う調理技術はフランスで発達した、と言います。 それは、多分間違いのないことでしょう。 新鮮さ、最適温度、泡立て、火加減などの要素を、フランス人は、幾通りにも見出したものと思われます。
同じ事は、日本の卵の「だし巻き」についても言える、と思います。又、日本の場合、オムライスと言う料理法を造り出しており、これは世界的に見て、あまりないものだと思います。
発音上で気になるのは、オムレツと言う言葉は語尾に「ツ」がついて複数なのか、あくまで単数なのか。 まぁ、ただ単に発音上の利便性、だと思います。 創作オムレツなど 種類がたくさんあり、 日本で独自に発達した料理も多々あると思います。
明治以降に外来語として入って来たオムレットが、発音的にも意味的、形態的にも、生成的に変化しています。 日本での変化は海外に影響を及ぼすかも知れません。 寿司と言う言葉もそうですが、日本発の言葉が、海外で外来語となるケースも増えるでしょう。表層的な真似(イミテーション)も派生品も増えるでしょう。こう言ったグローバルな言葉通用範囲の変化をAIはどう捉えるのか、期待半分、疑い半分で見て行こうと思います。