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シュー・クリーム、 一知半解なる外来語の今後。
20250206 一知半解な外来語「シュー・クリーム」。
シュー・クリームと言う奇妙な蓮語による外来語の素のフランス語は、chou à la crème(シュー・ア・ラ・クレーム)であり、決してshue cream (靴クリーム?)ではありません。 もっとも、英語では、靴クリームは"shoe polish”が 一般的の様ですが。
フランス語のchou(シュー)は、 キャベツであり男性形単数、複数形は choux です。 ちなみにドイツ語ではWindbeutel「風の袋」 と言い、中が空になっている状態を意味します。 なお英語では、シュー・クリームのことを、cream puff(クリーム・パフ)と呼ぶ のが普通の様です。
さて、このお菓子の原型が、イタリアなのかフランスなのかは意見が分かれます。16世紀のイタリアのパティシエ(菓子職人)、ポプリーニ(Popelini; 当時のイタリア語の綴りは確認出来ません)は、pâte à chaud を造ったらしい。フランス語で、pâte は「生地」、chaud は「温かい」と言う意味です。この語のオリジナルなイタリア語ははっきりしません。(参考迄に、このお菓子の原型は、イタリアの修道院で生まれたとの説もあり)。
で、この イタリア人菓子職人は、後にフランスで活躍したと言う事です。
1784年生まれの菓子職人・料理人マリー - アントワーヌ・カレーム(Marie-Antoine Carême) が、シュー生地を改良し、現在の形に近いものを造り、 高温で短時間で焼き上げ、中に空洞を作る事に成功、との事です。もっとも、このお菓子は純粋にフランス内で作られた、と言う説もあります。
明治時代に日本に入って来たシュー・クリームは、当初はシュー・ア(・)ラ・クレームと呼ばれていましたが、 いつの間にか、シュー・クリームと 呼び慣わされる様になったそうです。 この呼び方の方が、 舌がもつれず、滑舌が良く宣伝効果もあったのかも知れません。
外来語を日本語として取り入れる事についての是非はここでは問いません。 日本でもフランスでも同じコンセプトが違う表現になっても仕方がないと思います。 しかし、AIが、この言葉や、似た素性の外来語を日本語として、どの様に取り扱うのか、 将来の形の変化や呼び方の変化をどの様に取り込むのか、楽しみではあります。