イメージに色が差す時
先日「昔のエジプトでは、天を移動するのに使う乗り物は、舟という発想だったんですよ」と、エジプト考古学の准教授の方から聴いて「あ、なるほど」と納得して、僕の曖昧でモノクロだったイメージに「色」がついたのでありました。
その時までは曖昧だった事が、何かのきっかけで具体化し、イメージに色が差す瞬間は面白いですね。
地域や宗教によっての違いも面白く、
日本の(だけではないかも)仏教で、阿弥陀如来の御一行が来迎される際には雲に乗っていて、地に足がついた状態。天使のように、ご自身が空を飛ぶというイメージではない事が殆どですね。
まあ実際、飛行機が出来たからといって、飛行機やジェット機やロケットに如来が乗っていたら興ざめです(想像するとちょっと面白いですが)瞬間移動みたいなのは、逸話で出て来る気がします。如来や菩薩が天使のように、羽でひらひら飛んで来るのもなんだか荘厳さが無い気もします。
そういえば、天使は初期設定では羽が無かったようですね。イエスのお顔も「面長・長髪・ヒゲ」では無かったようですし。その時代時代に合わせて、いろいろ変更して行くなかで「定番」が決まって行ったものも多いと思います。
人間はゼロから何かを産み出す事は出来ず、現状ある物を駆使して脳内イメージを具体化するのは昔も今も全く変わりないですね。