胸のしこり
ここで言う「しこり」は、心のしこりなどの「わだかまり」ではない。
物理的なしこりのことだ。
3年くらい前に、自分の左胸にしこりがあるのを見つけた。
最初は、生理前の胸の張りかと思ったが、生理前後に関わらず同じ場所に常にあるしこりだ。
これはまずいしこりだなと病院に行くと、たぶん一般的だと思われる乳がん検査を受けた。
結論から言うと、3年前の検査では悪性ではなく、要経過観察となり、半年ごとに通うことになった。
ところが今月の検査で、そのしこりが少しだけ大きくなっており、新たな場所に別のしこりが発見されたので、先週金曜日に針生検をしてきた。
結果は来週なのだが、結果を知る前に乳がん検査 #やってみた で投稿してみたい。
乳がん検査のひと通りを受けた
まず、3年前に受けた検査を順に書いていく。
マンモグラフィ
普段の検査だとマンモグラフィが一般的なのではないだろうか。
私もしこりが見つかる前はマンモグラフィを受けていた。
痛い人もいるようだが、私は痛かったことはない。
胸の張る時期を避ければ、比較的痛みは弱まるのではないかと思う。
ただどうやら、マンモグラフィではがんが見つけにくいタイプの乳腺の持ち主が、日本人には多いらしい。
エコー検査
しこりが見つかって、始めに受けたのがエコー検査だ。
見る部分にジェルを塗って、超音波の機械を当て、体内の臓器から跳ね返ってくる超音波を画像にする。
がんの疑いのある部分や周辺の、形や状態、血流が確認できるらしい。
実際私のしこりのサイズが詳細に出ていた。
妊娠の経験があるひとならエコー検査のことがわかるかもしれないが、全く痛みはないし、特に負担に感じることはない。
受けた結果、エコー検査では悪性である可能性が否定できない、と言われた。
MRI検査
MRIは、動くベッドの上に寝て、磁場の発生している狭い筒状の機械にベッドごと入る。
そして体に電波を当てて、断面の画像にする。
負担はというと、閉所恐怖症のひとはだめらしい。
それから機械音がすさまじい。
まあまあ時間がかかるが、ヘッドホンもしていたし、我慢できないほどではない。
私は以前にも別の目的でMRIを受けているが、そのときは仰向けだった。
だが乳がん検査の場合、うつ伏せになって、胸の当たるところに穴があるので、その穴に胸を入れて乳房を落とし込むようにして受ける。
この検査でも悪性が否定できなかった。
乳房針生検
これは、針を刺してしこりの組織を採取して、顕微鏡で調べるもの。
エコー検査と併用して、エコーでしこりの位置を確認しながら針を刺す。
終わった後は血が出るし、わりと広い範囲で内出血する。
この検査でようやく、悪性ではないと判明した。
2度目の乳房針生検は
さて、今回は、エコーの後MRIは飛ばして針生検を受けることになった。
2度目は1度目より太い針で、組織採取専用の電動の道具が使われた。
まずは麻酔なのだが、歯医者で打つ麻酔もそうだが、痛みを抑えるためのこの麻酔注射がまあまあ痛い。
そして組織採取用の針を刺すときは、麻酔のおかげで大丈夫だったが、ヴーンという音の後に来る激痛がたまらなかった。たぶん音の後に組織を切り取っているのだろう。
断っておくが、私は痛みに強い方だ。自己評価ではない。若い時に受けた網膜剥離の手術でも、2度の出産でも、医師にも看護師にも感心され褒められるほど痛みに耐えられる人間らしい。
もちろん今回も声も出さず耐えたが、そうとう痛かった。
後から聞いたが、1度目の針より相当太く、取れる組織の量は4倍だったそうだ。それは痛い。なにせ4倍だ。しかも私は2か所のしこりをそれぞれ3回取ったのだから。
出血も相当あったようで、看護師さんが圧迫して止血してくれ、周りを拭きとって厚いガーゼを当ててギュウギュウにテープで固定してくれた。
終わった後、ズキズキと激痛が続き、帰宅して痛み止めを飲むもおさまらず、座っておとなしくテレビを見ようと思ったが集中できず、あきらめて寝た。
夕飯は夫に買ってきてもらった。
針生検当日は入浴もシャワーもできない。
不気味なおっぱい登場
次の朝、ガーゼを取ると、すさまじい内出血で不気味なおっぱいが現れた。
このおっぱいなら、あまりの不気味さにどんな赤ちゃんも断乳できるだろう。
ズキズキはなくなったが、振動が加わると引き裂かれるようなピキッとした痛みが走り、翌日は内出血が広がっていた。
医師曰く、内出血はそのうち吸収されて消えるから心配ないと。個人差はあるが、私は2か所やっているし痛みは長引くかもしれないとのことだった。
夫の言葉に
1度目の針生検と同じくらいの気持ちでいたのに、2度目は予想より辛かったし、結果次第ではこの後もいろいろやらなければならない。
「もしもがんだったら、いろいろよろしく」と夫に言った。
すると夫は
「まあ、違うと思うけどね!」
と答えた。軽い調子で。
内容が内容だけに、あんまり深刻に受け答えされると私の気持ちも重くなるので、軽い感じの方が良かったから、それでいいのかもしれない。
いい方に考えれば、夫もそう思って軽く答えたのかもしれない。
でも私は、「いろいろよろしく」に対して、
「わかった、大丈夫だよ」と答えて欲しかった。
安心させて欲しかった。
何の根拠もない「違うと思う」では安心できない。
悪い結果だったとしても心配いらないよ、子どもたちのことも家のことも大丈夫、と言って欲しかった。
まあ私の勝手な期待だから、夫には何も言わなかった。
けれどこのがっかりした気持ちとモヤモヤが、もうひとつの意味の「しこり」になってしまったのである。
ここまで読んでくださった方には共感していただけるだろうか。
私が結果を待たずにnoteに投稿したくなった気持ち。
あー、文章にして読み返したらちょっとスッキリしたわぁ!
私の憂さ晴らしにお付き合いくださった方、どうもありがとうございました。
あとは来週の検査結果だなってことで、明日も仕事がんばります。
追記
現在6/23金曜日夕方
病院から電話があって、病理の追加検査が必要になって結果が出るのが1週間先に延びるとのこと。追加料金約5000円。