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自分の話をしなくなったきっかけは、過去の経験の片隅に隠れていた

あなたは自分の話をすることが得意でしょうか、それとも苦手でしょうか。

私は基本的に自分の話をあまりしません。
久しぶりに会った先輩に「あなたはどんな時に自分の話をするの?」と聞かれた際には即答することができなかったし、3人以上いるなら私の話をするターンが回ってこなければいいのにと思うこともよくありました。
無理に自分の話をする必要もないと思うし、そうしたくないと自分が感じているならそれでいいと思うのですが、ただそのきっかけってなんだったんだろうと考えてみたら、幼少期の記憶が思い当たったので、今回はそんなお話について書いていきたいと思います。

自分の周りの誰かを否定されるのが嫌だった

私は高校生頃からは自分の話を家でほぼしてこなかった記憶があるのですが、小学生くらいの頃、まだ母にその日の出来事などを話していた時がありました。
その時、自分が好きだと思っているものに対して否定的な言葉を投げかけられたことを覚えています。

○○ちゃんは母子家庭だからこうなってしまう
△△ちゃんは一人っ子だからこういうところが上手くいっていない

私が話した中に出てくる誰かに対して、そんな話を振られることが多かったです。

それを繰り返していく中で、何か話したことに対しては話の内容に絡んでくる相手が否定される、私が話すせいで母にその相手を否定されるのは嫌だ、そんな考えが定着していくようになりました。

自分自身の不足を指摘されるのが嫌だった

話にでてきた相手だけではなく、自分自身に関しても話をすることでできていない部分を指摘されるということがよくありました。

夏休みは一人でこれをするというと友達の○○ちゃんは仲のいい子たちとグループでこんなところに行くのにあなたは友達がいないのかと言われ、週末の話をすると友達の△△ちゃんはxxちゃんの家に誘われているらしいのにあなたはそうでないのかと言われ、交友関係の狭さについて言われることが多かったように思います。

当時大人しさの極みのようだった私は友達付き合いも多くなく、グループで遊びに行ける友達や誘いを受けている友達が羨ましかったので、家でこういったことを言葉にされることが結構辛いことでもありました。

聞き返されるほど価値のあることを言えないのに

ここまでは家族の中の話がメインだったのですが、友達関係の中でも自分の話はあまりしてきませんでした。
その元になっているのが、声が小さいことで聞き返されることが多くあったことです。

私はそもそも生まれた時から声が小さかったらしく、大きい声を出すということが今も苦手であまりできません。
なので普段過ごす中でも相手から聞き返されることが多くあります。
そんな中、本当にどうでもいいことを言っているのに聞き返されると、聞き返してもらうほど価値のあることを言えていないのに申し訳ない、という気持ちになっていきました。

聞き返されて価値のない程度のことならむしろ言わない方がいい、という発想になった結果、言葉を発する機会が減ったというのもあったように思います。

話したいときに話せたらそれでいい

他にも自分の話をした時相手から質問されて上手く答えられないことが怖かったり、注目されるのが嫌だったり、といったことも、自分の話をしなくなった原因の一部です。
色々自分の話をしなくなったきっかけというのはありながら、今はそこに対してすごく悩んでいるというわけではありません。

自分の話を多くすることが正解ではないし、自分が話したいと思う時に話すことができていたら、それで十分だと思います。
当時の母も悪気があって言っていたわけではないことだって、大人になった今の私は理解しているし、価値のないことを言って笑い合える友達だって今の私にはしっかりいるし、話したい相手というのは少数ながらちゃんといて、実際にその相手には普通に話せています。

きっかけとなった出来事は、"当時自分を守るためにこうした"という記録です。
その記録は、もしかしたら今の自分にとって必要な自分を守る手段ではないかもしれません。
今の自分自身にとって本当に必要なこととそうでないことを見極めながら、自分にとって心地いいやり方を選択し続けていけたらいいなと思います。

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