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ご近所で「短歌西荻派」誕生と聞いて・・・

最近、俳句や短歌を扱う番組も増え、SNSやラジオなどで触れる機会も増えました。

わたしはど素人ですが、気になる歌集・句集を読んだり、番組を視聴したりして楽しんでいます。

5・7・5の17文字の中に季語も入れて映像になる俳句もすごいなあと思いますし、5・7・5・7・7の31文字で季語もなくていい俳句の現代詩のような作品も楽しい。

そして先月、歌人の枡野浩一さんのデビュー25周年記念の新刊
「毎日のように手紙は来るけれどあなた以外の人からである 枡野浩一全短歌集」が出版され、楽しく拝読。

ちなみにこのタイトルに聞き覚えのある方もいらっしゃるのでは?

というのも、タイトルになっている枡野さんの歌は、教科書にも掲載されている作品なのです。

この本の出版日は枡野さんのお誕生日でもあり、その夜開催された短歌イベントにわたしはオンラインで参加しました。

オンラインとはいえ、生で枡野さんがお話しされる様子を拝見したかったのです。

そこでは参加者の方の短歌作品も披露されたのですが、プロの歌人や明らかにかなり上級者の方も参加されていて、とにかくみなさんお上手。

みなさんが短歌で遊んだり、短歌を楽しんでいることが伝わってきて、わたしももっと短歌に触れたくなりました。

そして、枡野さんの新刊出版のタイミングで結成された「短歌西荻派」のイベントも開催予定と知り、楽しみにしていました。

「短歌西荻派」とは、西荻に縁の深い
枡野浩一さん(1968年、東京・西荻窪生まれ)、
木下龍也さん(1988年、山口県生まれ、現在西荻在住)、
山階基さん(1991年、広島県生まれ、現在西荻在住)
の3人の歌人で結成されたユニット。 

枡野浩一さんについては先ほど書いた通りで、枡野さんの作品に国語の教科書で出会った方も多いのでは。

木下さんは先日「情熱大陸」でも取り上げられていたので、ご覧になった方も多いでしょう。

山階さんは、歌人であるだけでなくデザインやレイアウトもお得意のようで、ご自分の歌集のレイアウトなども全てご自分でなさったとのこと。

そして、山階さんは先ほど書いた9月のイベントの際もゲストの一人として参加されていたのですが、柔らかい物腰ながらさりげなくその場を仕切ったり、時間管理をしたり、話が散らばり始めるとうまくまとめたり、気配りと仕切り能力に秀でた方だなあ、と感心しておりました。

昨年、山階さんを枡野さんが西荻窪の今野書店に紹介しに行った際、書店員の花本さんに枡野さんの新刊の出版予定について話すと、花本さんが
「枡野さんの新刊出版のタイミングで何かやりたい」
と言ったことが、短歌西荻派誕生のきっかけになりました。

そして、今年の9月の枡野さんの新刊の出版前に
「西荻をキーワードに、こんなことを」
と花本さんが提案し、実際に枡野さん、木下さん、山階さんの3人の歌人の「短歌西荻派」が結成されることに。

今野書店では店頭に「短歌西荻派」のお三方の著書が並ぶだけでなく、みなさんが選んだ「短歌西荻派選書フェア」の選書フェアもスタート。 

選書にはそれぞれの方が選んだ本についてのコメントのPOPもあり、それを読むのも楽しいのです。

(そのコメントをまとめた「ブックガイド」も他のリーフレット同様、持ち帰りOK)

・・・というわけで、わたしにとっては時々遊びに行く西荻窪で始まったこの「短歌西荻派」の結成は
「これからどうなるんだろう?」
と気になるニュースだったのです。 

今野書店で短歌西荻派のイベントが開催されると知り、10月22日に今野書店地下の会場で、お三方が登壇されるその場で参加させていただくことができました。

長くなりましたので、続きはまた次回に。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

*枡野さんの新刊の中で、好きな作品はたくさんあるのですが

「雨上がりの夜の吉祥寺が好きだ街路樹に鳴く鳥が見えない」
という歌もとても好きです。 

わたしにとっては「吉祥寺」というより、吉祥寺から井の頭公園を通って帰る時の情景に感じられるのです。 

夜に吉祥寺から井の頭公園を通ってしんとした暗い中を自宅に帰る時、雨上がりの夜の少し冷えた空気の中で、木の上から姿の見えない鳥の声がきこえる。

とても身近に感じられ、何度読んでも良い歌だなあと思うのです。

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