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北斎と平安文学の世界

今年のNHK大河ドラマ「光る君へ」、毎週欠かさず見ています。

ドラマのおかげで今年は源氏物語や平安時代に関わる記事や特集を見聞きすることもかなり増えています。

墨田区両国にある「すみだ北斎美術館」では「北斎が紡ぐ平安のみやび–江戸に息づく王朝文学」を開催中。

江戸時代に生きた北斎がどのように平安時代を描いたのかと見に行きたくなりました。

10月20日までの前期と22日以降の後期では一部の展示が変わるため、ポスターなどに使用されている「貴人と官女図」が見られる前期のうちに、と先日足を運びました。

昨年初めて行った時も海外からのお客様も含めて賑わっていたのですが、今回は大河ドラマの影響も大きいのか、日本人のお客様も前回より多かったようです。

展覧会ちらしには次のように書かれています。

「江戸時代には、平安時代の研究や古典の教育、出版の隆盛、書物流通などの背景から、宮廷の風俗や文学の絵画化が盛んになります。北斎や門人たちも、紫式部など平安時代に活躍した人物や都の暮らしをイメージし、『源氏物語』『伊勢物語』のような王朝文学を絵画化した作品を多数描いています。また、単に物語の場面や歌意を絵画化するのにとどまらず、着物や調度に王朝文学ゆかりの意匠を取り入れた作品も描いています。
本展では、北斎たちによる平安時代や王朝文学に関する作品を展観し、北斎らが抱いた平安時代のイメージ、王朝文学の世界観と、その広がりについてご紹介します。江戸時代に息づく平安のみやびをお楽しみください。」

見に行く前は
「江戸時代に平安時代を描くって?」
と思っていましたが、それだけ江戸時代にも平安時代に興味を持つ人たちがいて研究もされていたのですね。

北斎は平安装束の人物たちだけでなく、源氏物語の登場人物や物語にちなんだ櫛のデザイン画も数多く残していて北斎もこんなに興味を持っていたのかな、と思いつつ拝見しました。

それにしても、着物の柄や色の書き分けの美しいこと。

江戸時代を描く絵も華やかなものも多いのですが、その江戸時代で描いた平安の雅さ、見事でした。

そして「貴人と官女図」を見て、大河ドラマで清少納言を演じたファーストサマーウィカさんを思い出し、
「あの方はまさにぴったりだったなあ」
などと思ったりもしていたのでした。

この展覧会は11月24日まで続きますが、前期の展示は10月20日までなので、興味がある方はお見逃しの内容に。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

*美術館に行く途中、インド料理屋さんでランチをいただきました。

わたしたち夫婦しかいなかったためか、チーズナンのサービスも。
写真を撮るのも忘れるくらい、美味しくいただきました。

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櫻木 由紀 Yuki Sakuragi
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