目覚め 春の予覚
第51週 3月23日〜3月29日 の記憶。 それを探る試みです。
一年間のルドルフ・シュタイナー超訳に挑戦中です。
今週は、春です。春の予覚です。
目覚めと旅立ちにむけて!
では、読み解いていきましょう!
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春−予覚
自分の内にも
感性の豊かさが、あふれ出す時
大いなるものの心があらわれている
チカラは循環から生まれるのを
目の当たりにする
自らも新たに再生するのだ。
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目覚めを感じる
春という季節は、再生される自然が感じられます。
それは、眠りから覚める感覚に近いのかもしれませんね。
まず、多くの花の咲き始めますよね。養分を蓄え、寒い時期に眠り、 春になると次々と目覚め始めます。桜やチューリップ、ヒヤシンスなど、公園にも色鮮やかな花々が枝や地面から顔を出し、風景を塗り替えてゆくのです。
次に新緑の萌え始めます。 樹木や草などが新しい葉を茂らせ始める時期でもあります。木々が、小さく鮮やかな緑色の葉を広げ、まるで舞台の幕が開くように、渋色の世界から一変して豊かな緑に覆われだすのです。
鳥のさえずりも、冬の間に聴こえてこないものがまじってきます。春は鳥たちが繁殖活動を始める季節でもあります。巣作りや求愛のため、鳥たちは活発にさえずりを上げ、新しい命が生まれる準備をしているのでしょう。
まだそれほどではないですが、 春は昆虫たちが活発になる時期でもあります。蝶や飛び回り、蜂やアリが働き始めます。土壌の中でも、ゴソゴソと虫たちが活動を始め、土壌の循環を促進してゆくのでしょう。
春は雨が増える時期でもあり、ここ数日も冷たい雨が降っていました。山の方では、雪解け水や春雨が川や湖に流れ込み、水の循環が活発になり、水辺の生態系が冬眠から覚めることでしょう。
このように、春は自然が再生される様子を観察できる季節です。新しい命が芽生え、生態系全体が活気づいて、勢いを増してゆく様子が観察できるのです。
まだ少し寒いですが、外に出て、自然が感じられる中を歩き、春を感じてみてください。観察できる世界を心の世界に置きかえたときに、自らの内界にも自然界で起きている目覚めが、同様に生起しているのかを洞察してみてくださいというメッセージなのです。
感性はインプットされている?
春は新しい始まりや希望の象徴としてとらえられることが多いのは何故でしょうか?学校では新学期の準備が始まり、入社式など、新しい人との出会いや新たな目標や計画を立てる季節もありますよね。
冬の寒さや沈静化から抜け出し、新たなチャレンジや成長の機会を感じられるのも、春を感じる理由の一つになっています。季節の節目と人生の節目を合わせたのは偶然ではないのでしょう。
生態系の春と、社会の春がリンクしているのは、興味深いですよね。元々は自然界の一部としての自分達を認識していたわけですから、先人達の感性に感謝の気持ちを送らなければいけないのでしょうね。
そして、「目覚め」という感性。
ここを大切にしたいと思うのです。1年をとおして、自分の成長を振り返るときに、春の雰囲気のなかで、自らが何を蓄え、どのような花を咲かせようとしているのか。
生命の循環を軸に考えてみてくださいね。というメッセージなのでしょう。
「風景やみんなといつしよに
せはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける」
生命なのです。
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シュタイナーと宮沢賢治。ほぼ、同時代を生きた二人ですね。
非常に共通点する点が多く、「みえないものをみる」方向性は、ほぼ同じであることが駄文を挟まなくても、この序文を読むと理解できると思います。
春を感じる際に、「春と修羅」を読むことは何かの因果、必然を感じてしまうのは私だけではないはず。
文庫本をもって桜の下で読みふけりたいものですね。
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公園に行くと、まだ、主役の染井吉野は咲き出していませんが、ほかの桜がちらちらと咲き出し、楽しませてくれています。
あなたは、今年のお花見計画を立てていますか?
ゴザを敷いて、お弁当をもって、桜の下でという「お花見」を今年辺りから本格的に復活を考えているのですが、3月がこんなに寒かったけ?と感じてしまいます。
あの頃を想い出しながら、ゆっくりと楽しみたいですね。
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シュタイナーさん
ありがとう
では、また
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