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二○二五【カレンダー作成】

涼しいぇ……最高ぅ…..

クソ暑くバカ長い夏が終わり、ようやく過ごしやすい季節になってきた。と思いきや、朝晩はもう寒いし、かと言って昼間の日差しはまだ暑い。私が子供の頃は10月の運動会がこれくらいの気候だったような気がするのだが、、。テレビでは「おせち料理のご予約!」「USJのクリスマスパレード!」「年賀はがきは〜」と、体感と宣伝内容が一致しなさすぎて頭が大混乱中。

しかし気がつきゃ11月も半ば。今年も残り2ヶ月を切っている。混乱しつつも気持ちは少しずつ新年へと向かい始めている今日このごろ。


カレンダーを作るということ

昨年5月、過去のトラウマと未来への不安に挟まれてメンタルどん底の真っ暗闇にいた私に、主治医の先生がかけてくれた言葉がある。

「僕たちは過去も未来も変えれません。でも今この瞬間だけなら変えられるんです。とにかく今を生きていきましょう。」

心が動くとか救われるとかともまた違う、頭の中でずっと迷子になっていたパズルのピースがストンとハマったような、妙な納得感があった。

『とりあえずもうちょっとだけ生きてみるか』

その日から少しずつ、一度諦めかけた“生”への這い上がりが再び始まった。ただ目の前のことだけに注力すること、それが唯一の手立て。しばらくして予てからの趣味であった写真撮影にすがるようにのめり込んだ。車や鉄道を使って全国各地へ気ままに撮影へと赴く。撮影に出ている間だけは過去のことも未来のことも、全て忘れ去ることができる。

そうして撮影した写真が増えていくにつれ、何か一つの作品にしてみたいという思いが生まれ始めた。
フォトアルバム?いらない。
ポストカード?別に使わん。
辿り着いたのがカレンダー。ほどよく必要性があってお気に入りの写真を12枚も選ぶことが出来る。たった1,000円ほどで作れるハードルの低さも有難かった。

12月中旬、カレンダーが手元に届いた。
日々の生活の片隅に自分の作品がある。
それらは全て、一度閉ざそうとした人生の延長線上の風景。言うなれば自分が生きた証のようなもの(ちょっと大袈裟?)。
写真を見れば、撮影した時の空気感や心情がありありと蘇ってくる。苦しく、悲しく、情けない日が多かったが、それなりに楽しいことも嬉しいことも多々あった。もう少しだけ、この先の景色を見届けてみるのも案外悪くないかもしれない。カレンダーはいつしかそんなふうに思わせてくれる存在になっていた。

秋が深まる兵庫県佐用町の大イチョウ。
ちびっこ達の無邪気な声に励まされた。

この約1年半、みなさんから抱えきれないほどの優しさと温もりをいただいた。お陰様で今では未来に希望を持てるくらいにまでは回復。心の底から感謝してもしきれない人がたくさんいる。

2025年はぜひお世話になったみなさんにもカレンダーをお渡し致したく、この1年もいろいろな所へ写真撮影に出向いた。作品も昨年以上に悩みに悩んで選出。どうかこのカレンダーが、みなさまの生活の中の彩りとなりますよう願いを込めて。

※紹介する画像には、複製防止のため透過文字を入れております。カレンダー本体には透過文字なしの元写真を使用いたします。

選出写真

【冬】1月〜3月

1月:富士とのぞみ (静岡県富士市)

富士山の麓を新幹線が駆け抜ける、静岡県屈指の有名撮影スポット。暖冬の影響で冠雪は少なかったものの、冬ならではの澄んだ空気の向こうには、大きく裾野を広げた富士の山。縁起を担いで新年スタート!

2月:比叡の下、春の便り (滋賀県守山市)

京都と滋賀の間にそびえる比良山地。まだ冠雪の残る山々の下では、菜の花が一足先に春の訪れを告げる。親子で楽しむ人、大切な人と過ごす人、愛犬と散歩をする人、みな思い思いに初春を味わっていた。

3月:梅の香に誘われ (京都市伏見区)

ようやく寒さも緩み始めた3月、伏見の城南宮では淡い桃色の梅の花が咲き乱れる。この日はひょんなことから出会った友人たちとのお花見。春らしい薄い青空の下、どこからかメジロがやってきた。

【春】4月〜6月

4月:瑠璃色の海を越えて (三重県いなべ市)

いなべ市のネモフィラ畑には早朝から多くの撮影者が集まっていた。快晴を期待していたが青空なのにどこか霞んでいる。春霞というやつだ。春めいた柔らかな光に照らされ、黄色い列車がコトコト走り行く。

5月:萌ゆる並木道 (滋賀県マキノ町)

5月初旬、マキノ高原のメタセコイヤ並木では、見事な新緑のトンネルが生まれていた。ここは広角でメタセコイアの大きさを大胆に写し撮るのが定番構図だが、この日は敢えてズーム気味に切り取ることで緑の鮮やかさを際立たせてみた。

6月: 朝霧立つ山の田の水鏡 (大阪府能勢町)

夜通し降り続いた雨は夜明けとともに去っていった。まだ薄暗い山村の濃い霧の中を抜けると、谷間に大きな棚田が。水張りを終えた水田に、夜明けの空が浮かび上がる。

【夏】7月〜9月

7月:夏、萩城下の白砂青松 (山口県萩市)

幕末志士たちのふるさと、長門国、萩。かつての城下町を抜け、松林の向こう側には真っ青な夏の日本海が広がる。この日は夫婦が釣りを楽しんでいた。松の樹の下に腰を下ろす。打ち寄せる波音だけがただ静かに響き渡る。

8月:夏みかんみーっけ (山口県萩市)

武家屋敷跡が数多く残る萩城下町、街には土塀や石垣が連なっている。ふと目をやると、石垣から夏みかんが顔を出していた。百幾年続く、萩の夏の光景。

9月:百万石の浮見堂 (石川県金沢市)

日本三大庭園のひとつ、金沢 兼六園。霞が池の畔に佇む内橋亭は、大津堅田の名所 浮見堂になぞらえられたものとされている。まだまだ暑い9月中旬、木々は既に色づき、秋支度が始まっていた。

【秋】10月〜12月

10月: 寒露の朝、秋桜(奈良県橿原市)

朝の肌寒さを感じ始める寒露の候、奈良の藤原宮跡にはコスモスが花開く。僅か16年の間に栄華を極めた藤原京、その大きさは平城京や平安京をも大きく上回るものだったらしい。

11月:秋露の山寺 (京都府京丹波町)

「そうだ 京都、行こう。」
夜明け前から車を走らせ、向かったのは京都は京都でも京丹波。今年の紅葉は色づきが悪いらしい。期待半分不安半分。車を停め歩くこと数分、濃霧の先には橙紅に色づいた紅葉。朝7時、鐘の音が響く、山寺の贅沢な朝を独り占め。

12月:時空は巡る (大阪市北区)

大阪駅5階、時空の広場。
日々たくさんの人が忙しなく行き交う大屋根の下、唯一ゆったりと時間が流れる場所。人生は人と人との巡り合わせ。来年も素敵な出会いに恵まれますように。

カレンダー詳細

  • 利用サービス:TOLOT カレンダー

  • 形式:壁掛けカレンダー(見開きA3サイズ)

  • 横297mm × 縦213mm(閉じた状態)
    ※横297mm × 縦さ423mm(見開き時)

  • 14枚(表紙+各月+13ヶ月目カレンダー+年間カレンダー+裏表紙)

  • 紙:マット高級印刷紙

  • 製本方式:リング綴じ

  • リング穴:8.47mmピッチ
    (穴は4×4mmの正方形)

  • リング内径:7.9mm

  • リング色:シルバー

  • フック穴:直径3mm

  • フック穴の位置:穴の端から小口まで5mm

ご注文について

お世話になった皆様には無料でお配りさせて頂きたいのですが、本年は販売の形とさせていただきます。利益は一切いただきません。TOLOTでの注文価格のまま販売いたします。

①標準配送(価格:990円)

TOLOTから直接配送させていただきます。
ご希望の方は下記のGoogleフォームにご回答ください。(いただいた情報は、商品の注文、発送以外には一切使用いたしません。)
お支払い方法は、振込もしくはPayPayにてお願いいたします。

②匿名配送(価格:990円)

TOLOTの「みんなも注文」サービスを利用します。(TOLOTへの会員登録が必要となります)ご希望の方は①同様、下記のGoogleフォームにご回答ください。注文用サイトのURLと注文に必要なパスワードをご連絡いたします。

最後に

写真趣味を初めてから約15年。
ようやく少しずつ他人様にお渡ししても恥ずかしくないと、自分の中で消化できるような写真が撮れるようになってきた。

それはファインダーに向き合う時の目標が、「ただの写真」や「見せつける写真」ではなくて、「伝える写真」に変わってきたことが大きな理由のように感じる。

若しかすると、今回選出した作品も、数年後には自分の中で“下手な頃の作品”になっているかもしれない。しかしそこに恥ずかしさや後悔はおそらく無いだろうし、むしろそれが理想である。なぜなら、この作品が今の自分の持つ最大限の表現であると言い切れるから。未来の作品がさらにより良いものになっていれば、それは私の成長の証であり、この先の人生を生きた意味となる。

この作品を手に取った方に喜んでいただき、その方の2025年がカレンダーとともに彩られることとなれば、それ以上に喜ばしいことはございません。どうかたくさんの方にお手に取って頂ければ幸いです。

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