見出し画像

我が家の就学準備⑩支援学校のオープンスクール

【9月】支援学校のオープンスクールに参加(続き)
廊下を歩いていると、在学中の生徒さんたちとすれ違う。何かを訴えるように大きな声をあげている子、頭部を保護するヘッドギアをつけている子。その姿にドキリとする。
差別するつもりも憐れむつもりも全くない。けれど私は今まで、彼らのことを見て見ぬふりをしてきたのだと気づかされた。
自分の子どもが支援を受ける立場になって初めて、目が彼らをとらえるようになった。

「これだけ落ち着いていれば、地域の学校でもやっていけそうですけどね」と、付き添いの先生は息子の様子を見て言う。
確かに、私が手を離していても勝手にどこかに行ってしまうことはないし、入ってはいけない場所に入ろうとするのを止めても癇癪にはならない。ある程度の指示は理解できると判断されたのだろう。
支援級を希望するならその言葉を前向きに受け取ればいいのだが、そういうわけにもいかなかった。今この場で表面化していない息子の特性、特に言葉の拙さは、学校生活に大きな影響を与えるはずだ。

複雑な気持ちを抱えながら、先生にお礼を言って玄関に向かう。
校門を出る手前のところで別の先生が「また来てね」と声をかけてくれた。それは単純な挨拶で、深い意味があったわけではないと思うけれど「また来ることになるのだろうか」とさらに複雑な気持ちになった。→続く。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集