アクティブ・ブック・ダイアローグ®︎(ABD):教育現場、出版業界、社内研修にも取り入れられている超参加型読書会とは?
今回は、アクティブ・ブック・ダイアローグ®︎(ABD)という読書会運営方法についての簡単なまとめです。
私自身、これまでリアル、オンラインでABDを実施し、ファシリテーターとして読書会を開催してきました。
初めての出会いは2017年4月。アダム・カヘン『手ごわい問題は対話で解決する』を扱ったものでした。
自身がABDのファシリテーターとして本格的に活動を始めたのは2019年のことです。
コワーキングスペース『Impact Hub Kyoto』と共同で新しい働き方・組織のあり方をテーマに約半年の連続企画を実施するなど、東京、神奈川、京都、四国などでも、お誘いがある場所へ伺っては実施してきました。
今回は、私自身の視点から見た、ABDの生まれた背景やムーブメントの広がり、実施方法などについて簡単に紹介します。
ABD(アクティブ・ブック・ダイアローグ®︎)とは?
有志の研究会がこれまでの読書会の限界や難しさを検討し、能動的な学びが生まれる読書法として探求・体系化したアクティブ・ブック・ダイアローグ®️(以下、ABD)。
開発者の竹ノ内壮太郎さんは、以下のような紹介をしてくれています。
2017年、その実施方法についてのマニュアルの無料配布が始まって以来、企業内での研修・勉強会、大学でのゼミ活動、中学・高校での総合学習、そして有志の読書会など全国各地で、様々な形で実践されるようになりました。
https://careercompass.doda-x.jp/article/966/
同年、2017年には蔦屋書店とのコラボ企画が実現され、ABDが繋ぐ読者、書籍、書店の新たな関係性の広がりが発見されました。
この新たな読書、学びのムーブメントは出版業界にも波及しました。
出版前の読み合わせで参加者から感想をもらって校正に活かす、ABD実践用の書籍のゲラ提供が起こる等、出版社独自の取り入れ方により、出版における読者と出版社、著者の新たな関わり方が生まれました。
このような取り組みが「読まない読書会、ベストセラーを育てる」と題して日経MJに取り上げられる等、読者コミュニティを育てるというABD独自の可能性も拓かれました。
2019年には参加者120名という大規模ABDが実施されました。この会は全体で10の分科会が生まれ、各分科会ごとに同時進行で対話が実施されるという前代未聞の事例となりました。(画像はアクティブ・ブック・ダイアローグ®︎facebookページより参照)
さらに、近年のコロナ禍におけるオンライン需要により、リアルの現場以外での学びや体験のワークショップの1つとしても注目されつつあります。
ABD読書会のおおまかな進め方
私自身、これまでABD読書会をファシリテーターとして実施してきましたが、多くはリアルの会場での開催でした。
以下は、リアル開催でABDを行なっていた際の「まとめる→発表する→眺める→ダイアログ」の様子です。
上記に挙げたやり方も、私自身が実施した一つの例です。
また、オンラインでの実施となると参加者の方との事前のコミュニケーションやリアルの現場とは異なる配慮も必要になります。
ABDのプログラムデザインの思想・背景や本の選び方、ワークショップとしての効能や具体的な実施方法など詳細については、以下のページで紹介されている全国のABDファシリテーターにアプローチしてみるのも1つかもしれません。
私自身のこれまでの実践にご興味を持ってくださった方は、よろしければ以下のページもご覧ください。