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自然農法×バケツで始める米づくり4。7月半ば、中干しを行う

兼業農家として実家の田んぼで米作りをしている私が、家庭菜園的に庭先のバケツで稲を育てるチャレンジシリーズ🌾

循環畑の実践者で、長年の友人である宮慶優子さんに『ハッピーヒル 』というお米の種籾を分けていただき、前回は新たにバケツを増やして苗の植え替えを行いました。

今回は、その後の経過を綴っていきたいと思います。

植え替えの後、バケツごとの成長に差が出始める

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バケツひとつあたりが苗の成長に伴って手狭となってしまい、図のように田植えするように苗の植え替えを行うことにしました。

その後、様子を観察してみると、どうやら新しく用意したバケツに移した苗より、ずっと同じバケツに留まり続けている苗の方が、成長が良いように見え始めました。

画面の右端・左端の水色と黄緑のバケツ、画面手前と奥の黄色いバケツに注目してみてください。

こちらが、バケツを増やして苗の一部を植え替えて1週間程度。

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10日程度

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3週間程度。

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途中で追加した黄色いバケツは苗の葉が曲がって少し生育がゆっくりしているように見えますが、植え替えを行っていない黄緑と水色のバケツは土から勢いよく吹き出すようにまっすぐ上に伸びていこうとしています。また、黄色のバケツに比べて明らかに成長が早い。

もしかしたら、植え替えを行うことで、苗が新しい土に根付くためにエネルギーを使った一方、植え替えを行わなかった苗はひたすら成長するためにエネルギーを使うことができ、結果、成長速度に差が出たのかもしれません。

来年以降は、元々多めにバケツを準備しておくのが良さそうです。

ただ、成長に差は出てきたものの、すべてのバケツ稲は順調に大きく育ってくれているようです。

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種籾をバケツに植えてから約2ヶ月。苗の中干しを行う

中干しは、一般的な田んぼでの水稲栽培の時にも行うプロセスです。

稲が育つ間、ほとんどの期間において田んぼは水で満たされています。(川から水を引き込んで満たすことで土中に新たな栄養が行き渡り、また、雑草が生えにくくなるという効果があります)

ただ、地面を水で覆い続けていると土中の酸素がどんどん少なくなってきます。

土中の酸素が少なくなると、土中では稲の根に酸素が行き渡らなくなったり、土中の化学変化によってメタン等の温室効果ガス(二酸化炭素よりも温室効果が高い)が発生しやすくなってしまいます。

このようなことを防ぐため、一定期間田んぼの水を抜き、地面がひび割れるまで放置。ひび割れた地面から土中に酸素を送り込みます。

このような処理を中干しと呼びますが、バケツ稲でもこの処理を行います。

今回は、バケツから水を抜き、5日間放置しました。(バケツの場合、中干し期間の目安は3〜5日程度)

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すっかり土が渇き、白っぽくなっています。また、バケツの縁あたりに隙間ができて空気の通る溝が生まれています。

ちなみに、あまり中干しをしすぎると、今度は土中の稲の根が傷ついてしまったり、水分が足りずに稲が枯れてしまうこともあるので、あまりにも長期間放置することはおすすめしません。

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それにしても、すっかり茎も太くなり、立派になってきました。

さて、中干し期間を終えたら、再びバケツに水を満たし、見守っていきます。

ここまでのところは順調ですが、この先どうなっていくでしょうか。どうにかこのチャレンジも成功させて、米の収穫をできればなと思います。








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大森 雄貴 / Yuki Omori
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