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【種から始める果樹栽培】番外編:ワイルドストロベリー観察日記
2024年5月。今年も我が家のワイルドストロベリーの収穫が始まりました🍓
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2022年の夏頃。友人である吉原優子さんから譲り受けた苗は、我が家の家庭菜園のプランター内ですくすく生長し、毎年春になると赤い果実をつけてくれるようになりました。新たな株を増やすべく、ランナーを伸ばしている様子も伺えます。
味わうとしっかりした酸味と甘みがして、ふとした時に見やると新緑と鮮やかな赤のコントラストが美しく、実が熟し始めると甘い香りが漂ってくる……などなど、五感で季節の移り変わりを楽しめています。
今回は、2022年に譲り受けたワイルドストロベリーの株がどのように成長してきたかの成長記録を簡単にまとめ、ご紹介します。
2022年:株をプランターへ移植
2022年7月。ワイルドストロベリーの株を友人から譲り受け、まずは我が家にプランターを準備し、そちらへ移植することとしました。
既に収穫の時期が過ぎており、新たに芽生えてきた株をいただいたため、翌年以降の収穫を期待しつつ、ゆっくり構えることにしました。
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プランターの底にはご近所で拾い集めてきた枯れ葉を準備し、その上に土を被せます。
さらにワイルドストロベリーの株を移植後、土の表面が乾燥しないように枯れ葉を被せました。
株の移動が数時間に及び、ややくたびれている様子が見えて心配になりましたが、数日後にはプランターの土に馴染んできている様子が伺えました。
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新しい場所に馴染んだワイルドストロベリーの葉が上を向き、苗も重力に抗ってシャンと立つような状態になりました。
ここからさらに1ヶ月が経過すると、葉が成長し、養分が行き渡ってきたためか、葉の緑色が濃くなってきました。
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また、新たにツル(ランナー)を伸ばし、新しい株を増やしている様子も伺えました。
上記の画像の左側には、小さな葉をつけた新たな株が増えているのが見えます。
繁殖力と生命力の強さを感じます。
2023年:初の収穫
秋、冬を越えて2023年の春。4月になると、プランター内一面に葉が生い茂るようになりました。
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また、この時初めて小さな白い花が出てきているのが見えました。
花が咲くと、そこから結実するまではすぐです。初の収穫が近づいてきました。
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2023年5月には、2つのプランター内にワイルドストロベリーの葉が生い茂り、どんどんランナーを伸ばしては新たな株を増やしていく様子が見えました。
また、花の数も増えてきています。
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ワイルドストロベリーの花には様々な花粉媒介昆虫(ポリネーター)がやってきていました。
モンシロチョウ、アゲハ蝶、テントウムシ、アリなどの昆虫がやってきて受粉を促しているのを見ながら、様々な生き物たちの営みの上でこのワイルドストロベリーの菜園が成り立っていることを感じていました。
そして5月中旬になると、いよいよ実が赤く色づき、初の収穫となりました。
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まるで赤い宝石のような艶やかな色あいで、食べてしまうのが勿体無いと感じるほどでした。
ただ、手に取ってみると甘い香りが周囲に漂い、早速パートナーにも分けて食べてみることにしました。
一般的なイチゴと比べると小粒ではありますが、十分な甘さを感じ、満足感を得られました。
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プランター内にはワイルドストロベリーの株が行き渡り、鮮やかな緑の葉が生い茂っています。
収穫後も生長が続くワイルドストロベリー
一体、ここまで株が増えるにはどのようなメカニズムが働いているのか。
プランター内に目をやると、ランナーと呼ばれるツルの先に、新たな株の元となる葉が出てきているのが見えました。
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地面や土に、この新しい株となる部分が接していると、そこから根を張り、1つの株として独立。さらにランナーを伸ばして繁殖していくようです。
と、プランター内にピンク〜紫の見慣れない花が目立ち始めました。
一見、クローバーのような丸みのある葉ですが、どうやらムラサキカタバミという種のようです。
眺めていると花弁の形や色の美しさにすっかり目を奪われるようでした。
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ワイルドストロベリーの一角に陣取り、負けじと成長するムラサキカタバミも観察してみると、なかなか綺麗なものです。
思わず写真を撮り、ワイルドストロベリー観察日記の一部に収めることとしました。
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2024年:2年目の収穫
時間はここから一気に一年が経過し、今年の5月へ。
2024年5月には、2度目のワイルドストロベリーの収穫ができました。
生命力・繁殖力の強さに頼り、自然と実がなるのを待つようなスタンスでしたが、ある時期になると甘い香りが漂ってきて「あ、実がなっている!」と知らせてくれたのです。
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プランター菜園の野菜などのラインナップは変わりつつありますが、こうして冬を越えて今年もワイルドストロベリーが成長し、収穫できるのは季節の変化を感じることができ、ありがたい限りです。
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中には熟しきったものもあり、収穫しようと手を伸ばすと潰れてしまうほどのものもありました。
来年以降は、この柔らかい熟しきった実を活かしてジャムなどを作っても良いかもしれませんね。
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以上、約2年に及ぶワイルドストロベリーの変化と生長のプロセスを簡単にまとめてきました。
家庭菜園を始めてみると、一年の中で様々な変化を遂げる野菜や植物の様子が観察でき、四季とのつながりを取り戻すことができるように思います。
今後もワイルドストロベリーの株は繋いでいき、翌年もその次の年も楽しんでいきたいですね。
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