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スポヲタ情報局 (Sporta News)

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NYC/Tokyo ベースにスポーツテックの分野で活動するスポヲタ社の情報配信サービス HP:https://sportajapan.com/
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2018年7月の記事一覧

スポヲタ情報局 -はじめに-

本情報局は、以下の2つを目的としています。 1.日本のスポーツ界をよりエンターテイニングにする2.本邦スポーツ人材の海外進出の促進に貢献する これらの思いを強く持った、世界各地で活躍する10名以上の個性派スポーツ選手・ビジネスパーソンによって運営されています。世界の隅々から、より深く、またより楽しいスポーツ情報を独自視点で発信して行きたいと思います。 対象スポーツは野球、サッカーといったメジャーなものから、ラクロス、ホッケーといった比較的マイナーなものまで各種扱っておりま

現代スポーツが"ナポレオン"から学ぶべきこと

『新世代サッカー指導者のWEB戦略』vol.2 私は、少し奇妙なことを言っているように思われるかもしれません。このようなスポーツを取り上げる媒体で、サッカーの監督を目指している人間が、なぜ「WEB戦略」なるものを語っているのか。 ■ベルナール峠からアルプスを越えるボナパルト本題に入る前に、前回の記事で触れたナポレオンの話をもう少し掘り下げていきます。ナポレオンと言えば、何といっても『ベルナール峠からアルプスを越えるボナパルト』。前脚を大きく振り上げる白馬に乗ったナポレオン

『新世代サッカー指導者のWEB戦略』Vol.1

※この度、Sporta Corporation(スポヲタ株式会社)が運営する、noteマガジン『スポヲタ情報局』にて、連載をしていくことになりましたので、ご報告いたします。本noteは、その1回目の記事になります。 スポヲタ株式会社HP:https://sportajapan.com/ 私以外にも、主にアメリカで多様なスポーツと関わっている方々を中心に、おもしろい経歴の方々がコラムを連載しております。指導者、選手、ビジネス、ファン、様々な立場から記事が更新されていきますの

もう一つの「ワールドカップ」と日本代表の覚醒

※この記事は7月6日に別のサイトで掲載した記事を移行したものです。   サッカー日本代表が下馬評を覆し、大きなインパクトを残したワールドカップ。連日盛り上がりをみせるサッカー界を横目に7月2日、バスケットボール日本代表も「ワールドカップ」アジア一次予選を突破し、二次予選へと歩みを進めた。が、このことを知っている人がバスケット関係者やファン以外でどれほどいるだろうか。  周知の事実だがサッカーワールドカップはスポーツ界最大のビッグイベントであり、日本においても期間中、毎日あ

Mabuhay(マブハイ)! 知られざるバスケットボール大国

※この記事は2018年6月21日に別のサイトで掲載した記事を移行したものです。   バスケットボールが盛んな国というと、みなさんはどの国を思い浮かべるだろうか。おそらく大半の人の答えは発祥の地であり、NBAがある「アメリカ」だろう。もちろんこの認識は間違っていないが、実は世界にはアメリカ同様、いやそれ以上にバスケ愛にあふれている国が存在する。それもアジアに。意外と思われる方もいるだろうが、その答えはフィリピンである。筆者の初投稿となる本稿では、個人的に興味があるフィリピンの

「ステファン・カリーが偉大である理由」

 ニューヨークで生活を始めてもうすぐ3ヶ月が経とうとしているが、こちらに来て驚くことが、とにかく一般人レベルでもスポーツトピックに関して活発にディベートをする文化。テレビやSNSにおけるコメンテーターや元アスリート、記者とのディベート番組やチャンネルが数多存在するのにも驚かされるが、これが一般の「にわか」スポーツ好きにも浸透しているからアメリカは面白い。つい先日も、会社の会議室で同僚同士がNBAファイナル第1戦の残り36秒の疑惑の判定(ケビンデュラントのプレーに対するレブロン

ベンチャーキャピタリスト兼NBA選手!? アンドレ・イグダーラの正体とは?

皆さん、アンドレ・イグダーラという選手を知っているだろうか? NBAファンであれば誰もが知っていると思うが、もともと76ersでアレン・アイバーソンと強力なデュオを組んでプレーしていた元オールスター選手で、2015年のNBAファイナルでは執拗なディフェンスでレブロン・ジェームズを苦しめ、チームメートのスーパースター、カリーを退けてMVPを獲得。それ以降、ゴールデンステート・ウォリアーズを「常勝軍団」へと変貌を遂げるきっかけを作った、今やウォリアーズには欠かせないベテラン選手

プロ野球14球団目はクラウド型球団??

「みんなで作り上げる参加型の野球球団にしたい」 最近何かと話題に上る大手ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」の前澤社長がそうビジョンを掲げてプロ野球参入への興味を表明した。 新規参入について私は大いに賛成であり、古い体質のプロ野球界に必ずいい刺激が与えられるのではないかと感じている。 ただ、13球団であるとリーグ構成上アンバランスになってしまうため球団を増やす場合は偶数、つまり14球団にした方が良いという意見をよく耳にする

ヒントはディズニーランド??プロ野球をワールドカップのように盛り上げるためには

連日、盛り上がりを見せているサッカーワールドカップ。決勝トーナメント進出もきまり、渋谷にも4年に1度突如現れる「ニッポン好きの皆様」が無事出現し、開幕前不安視されていた盛り上がり不足という事もいざ開幕したら問題なく、4年に1度の祭りが連日日本全国を盛り上げています。 しかし、毎回思うのが同じスポーツなのになぜW杯だけ盛り上がり、Jリーグは同じ盛り上がりを見せないのでしょうか。 規模は違えど野球でも似た現象がある。「プロ野球は見ないけど、高校野球は見る(もしくは好き)」とい

NBAへの挑戦:渡邉雄太の夏 Part 2(GリーグはNBAの通過点?)

先週、渡邉雄太選手がメンフィス・グリズリーズと「Two-way契約」を締結するという嬉しいニュースが飛び込んで来た。 渡邉に関しては、もともとドラフトでの指名は難しいと言われていただけに、サマーリーグの結果如何ではいきなりNBAのチームと契約できるか、またはTwo-way契約で一旦Gリーグでプレーするか、はたまた海外(Bリーグも含め)、もしくは米国に残ってGリーグのチームと契約(One-way)してNBAを狙うか、大きく選択肢は4つあったと言っていい。 NBAでのプレーを

Moneyball in Japan “平成の怪物”松坂大輔”がもたらす経済効果”

(執筆:2018年6月13日)ややゴタゴタ気味のサッカー界と違い、今年の野球界は大谷翔平のMLBでの活躍や清宮幸太郎の一軍デビューなど、明るい話題が多く盛り上がっている。その中でも、30代~40代のファン層にとっての非常にうれしい話題が「松坂大輔」の活躍である。中日ドラゴンズへの入団が決まったキャンプのタイミングでは「最後に1試合だけでも一軍で投げられれば」、「引退前に日本球界で1勝だけでもして欲しい」といった意見が世論だったと思うが(斯く言う私も同じような意見を持っていたの

アスリートとSNSの蜜月な関係

「長友選手の元気玉」だけでなく、今回のロシアサッカーW杯ではSNSによる選手とファンの直接の繋がりを強く感じる機会が多かったように思う。 特に、日本・ベルギー戦の際の長友選手の元気玉の写真(上、出典:長友選手の公式Instagram)や帰国の飛行機内でのチーム写真(下、出典:長友選手の公式Twitter)、ブラジル・ベルギー戦後の長友選手の投稿(下、出典:長友選手の公式Twitter)など、メディア経由ではなかなか聞けない/見られない本音の発現や表情が伺えるような、選手自身

スポーツは見た目から? MLBのスパイク事情

アメリカでスポーツを観ていて常に思うことがある。選手が身に付けている道具のひとつひとつがカッコイイことである。道具は機能性だという人もいるが、スポーツをやっている人なら誰しもがカッコイイものを身に付けてプレーしたいと思うものだ。 数日前にMLBの選手会がMLBへスパイクに関するルールの緩和を求めているというニュースが報じられた。MLBの選手会が今回ルール変更を求めた理由として、 選手による発信をもっと自由にできるようにする  新たなファン層の獲得 の2点を挙げている。 現

〜MLBのポップカルチャーを利用した集客戦略〜

プロスポーツでは、試合に足を運んでくるファンがチームに利益をもたらす。特にMLBは各球団81試合ものホームゲームがあり、チケットの売り上げはチームの大きな利益となることから、各球団ではどのようにすれば新たなファンが球場に足を運んでくれるのか、ファンがどのようにすれば球場にまた足を運んでくれるのか常に考えられている。 そんな中、集客のためMLBでよく行われるのがイベントデーである。近年日本のプロ野球でも見かけることが多くなったイベントデーは、MLBではシーズンの多くの試合で行