自分の気持ちに、素直に生きる
人との対話を重ねることで見えてくるものが山ほどあると感じているからこそ、誰かと時間を共にすることの重要性を日々感じている。
3月下旬。
この日は、友人の人生相談を聞きながら、先輩たちと共に自身のこれまでについて語る夜を過ごした。
そこで改めて立ち返った自分の過去がある。
独立するまでの数年を振り返る
私は昨年7月、新卒で入社した会社を辞め、ライター/編集者として独立した。
フリーランスという肩書きで仕事をすることは想像していなかったけれど、今ではなるべくしてなったのだと感じている。
会社員を辞めてフリーランスの道を選択したのにはいくつか理由があるが、その中で最も大きいのは、世の中にある素晴らしい物事や何かに真摯に向き合う人の存在や想いを、もっと多くの人に伝えるお手伝いがしたいと思ったから。そこで自分に何ができるのだろうと考えた時、それは文章で記すこと、言葉を紡ぐことだった。
以前書いたの記事でも話したが、仕事のベクトルが自分から他者へと向いたのは、間違いなく兄をはじめとする周りの大人たちの影響が大きかったと思う。
独立前、自分と仕事がしたいと言ってくれた人たちの言葉を受け、自分を信じて進んでみたいという強い思いもあった。決断するのには時間がかかったけれど、当時勇気ある選択をした自分に拍手を送りたい。そして、少しでも踏みとどまった瞬間があった当時の自分に、今の私なら「やって後悔することは一つもないよ」と胸を張って言えるだろう。
自分がした選択を正解にできるかどうかは自分次第
何事も、最終的な決断をするのは自分自身。
「あの道を選択していたら…」なんて思うことだってあるかもしれないけれど、結局は選択した道を正解にできるかどうかは自分次第。
タラレバを言ったって、いくら後悔したって、起きた出来事は巻き戻せない。辛い出来事も、苦しかったこともたくさんある。それでも「この道を選択してよかった」と思えているのは、自分の気持ちに素直に行動してきたからなのだと思う。
他者の声に気付かされる瞬間
この日、私のこれまでのキャリアについて質問してくれた友人が放ってくれた一言が、とても嬉しかった。
「どこかのタイミングで楽をすることもできたかもしれない。でも、自分のやりたいという気持ちに素直になって、一度も怠けずに努力を続けられたことがすごい。同世代としてとても勇気づけられたよ。」
確かに、自分にとって楽な選択はいくらでもできたのかもしれない。でも、私にはやりたいことや叶えたいこと、応援したい人や物事が目の前にたくさんあった。大きな目標ではなく、小さなことの連なりだけれど、間違いなくそこには自分なりの熱い想いがあった。
与えられた状況をどう捉えるか
何かが起きたとき、その状況をどう捉えるかによってその先の未来も変わる。マイナスな部分だけを考えるのではなく、その状況でも手にできた何かや、自分の頑張りに目を向けること。そうするだけでも、思っていたよりももっと選択肢が増えるのではないだろうか。
「止まっている時間が怖い」という声もよく耳にするけれど、何かをしようともがいていれば、それは止まっているのではなく、前進している証拠だと思う。何者でもない自分である時間や、悩んでもがいて考える時間を持つことは、時に重要なのだと。
一歩踏み出してみる勇気
自分の心に耳を傾け、然るべき方向へと進んでいれば、がむしゃらに日々を生きていれば、結果は必ずついてくる。
私がフリーランスになって、取材で全国各地を訪れ、いろんな人や物事に出会い、話を聞き、あらゆる価値観に出会えたことで人生観が広がったように、自分の選択次第で見れる景色は180度変わってくる。
7ヶ月前、勇気を出して一歩外に踏み出し、自分の足で歩いていくことを選択した過去の自分が見せてくれた景色。
これから出会うまた新たな景色はどんなものなのだろうかと心踊る。そしてそれを解像度高く表現して伝えることが、私のすべきことだと思っている。
この日改めて感じたことは、誰かと共有する時間の中で「自分は何者なのか」「何をしているのか/していきたいのか」を問われ人生を振り返ることもまた、必要な時間だということ。
自分ではない誰かの人生に触れることは、想像するよりももっと奥深くて、面白い。
日々生きていれば、あらゆるタイミングで色んなことが起きる。でも、自分の気持ちに素直に生きていれば、どんなことも楽しみながら後悔のない選択をすることができると思う。少なくとも、今の自分はそう感じている。
だからもし近くにいる誰かが、これを読んでくれているあなたが、自身の選択に迷っていたとしたら、同じ言葉をかけるだろう。
「自分の気持ちに、素直に生きて」と。
YUKARI FUJII
Instagram:@yukaringram