『光る君へ』第20話を観て・・・ ※ネタバレあり
みなさん、こんにちは。
次回、『令和源氏物語 宇治の恋華 第百五十五話』は5月23日(木)に掲載させていただきます。
『光る君へ』第20話のタイトルは「望みの先に」でした。
長徳の変/伊周慄く
長徳の変が起こり、一条天皇(塩野瑛久さん)はかなりのご立腹でしたね。
それは当たり前でしょう。
帝とは国で一の人、なのですから。
退位したとはいえ、先の帝といえば尊い身分なのです。
その御方に矢を射かけるなど言語道断なお話ですね。
寵姫である定子の兄弟といえど、帝を軽んじていると考えられても仕方がありません。あまつさえ伊周(三浦翔平さん)は横暴が過ぎましたので、尚更印象は悪かったでしょう。
それにしても間抜けな事の顛末です。
花山院(本郷奏多さん)が密かに通っていたのは、亡き忯子(井上咲楽さん)の妹である儼子でした。
「勘違いである」と報告されているのもみっともなかったですね~。
伊周の弟の隆家(竜星涼さん)が矢を射ったのですが、ちゃんとリサーチしてから行動に移すべきでした。
しかもお気楽な弟はさらに「やっちゃったもんはしょうがないじゃん?」的にあまり深く物を考えていない様子。
兄の伊周はものすごいビビリな描き方ですが、事の重大さにようやく気付いたモヨウ。
このドラマではちょいちょい中関白家が間抜けな感じで描かれておりますが、才女といわれた高階貴子(板谷由夏さん)の描き方も残念なかんじです。政に携わる方々を見縊っておられ、最後の砦は中宮定子というのがまた情けない。
個人的な感想で申し訳ないのですが、脚本家さんはどうにも女性を残念に描きすぎる感じがします。女院(吉田羊さん)もちょいちょいやらかされておりますし、私のイメージの定子さまはあんなにでしゃばりではなく、もっと聡明な女性です。
そして紫式部もややでしゃばりでKYのように描かれているのが残念ですね。
平安時代では女性は賤しいものとされておりましたが、その中にあって気骨のある女子、というように描かれるべきでは???
と、感じてしまいました。
誰が呪詛???
女院のお加減が悪く、倫子(黒木華さん)の女の勘で邸を捜索すると、出てくる、出てくる、呪詛の憑代が・・・。
しかもこのこと伏せてこれ以上伊周・隆家兄弟の立場が悪くならないようにと慮った道長の意図はあえなく潰えてしまいます。
では、誰が呪詛をしたのか???
私の想像では二人の犯人が浮かびました。
①女院犯人説
私はまず女院ご自身ではないかと思いました。
あちこちに害のない程度の憑代を置かせて、ご自分は病に瀕しているフリをしているのではあるまいか。
そして倫子は善良で頭の働く北の方ですので、それを見つけてくれるであろうと踏む、と。
あとは犯人は伊周・隆家兄弟であるとチクる者があれば事は成就するという塩梅です。
道長と違い、女院は息子の一条天皇が中関白家にいいようにされるのがことさらにご不快でした。長徳の変で排除できると考えても道長は乗り気ではないので、業を煮やしたのではないでしょうか。
というか、やりそうなタイプです。
(吉田羊さん、ごめんなさい)
②安倍晴明犯人説
やはり呪詛といえば、その道のプロである安倍晴明(ユースケさん)が一番怪しいのではないでしょうか?
晴明には政事に携わるべき人が誰であるか見えていると思います。
道長が晴明にこの呪詛について意見を聞いた際には、
「そのようなことはどうでもよいのです」
と躱されました。
これから先の政治の中心は道長であることを示唆し、隆家が味方になってくれると仄めかしますね。そして懸案の伊周に関しては道長次第と含みをもたせます。
私はこの場面を見て、先の兼家の花山院退位の謀もしかり、晴明こそ影のコンダクターなのではないかと感じました。
如何せん道長は積極的ではありません。
邪魔な者を徹底的に排除する気概もないので、こっそり晴明があの従者にやらせたのではいかと思います。
この呪詛の犯人はもしかしたら明らかにされないかもしれませんね。
ドラマとしての脚色であるとしか思えないのです。
ふと思い当るフシが・・・。
内裏に付け火が連続する事件がありましたが、あの犯人は明らかにされず、うやむやになって忘却の彼方です。
今回も同じパターンではないかと危惧しております。
定子、乱心?
前回の予告で定子さまが刃傷沙汰なのかと仄めかされておりましたが、やはり思った通りに次回へのハングオーバー気味で、髪を削ぎ落しました。
出家するのは知っておりましたが、あの場面はちょっとないでしょう。。。
これまた残念な感じです。
しかも下女に身をやつしたまひろと清少納言がその現場を垣間見る(?)とは。
葉っぱで姿を隠す滑稽さはコメディなのでしょうか。
やっぱり女ってバカだな~、って声が聞こえてきそうです。
SNS上では胸キュンポイントはまひろの訴えの漢文の手紙に道長が気付いて帝に奏上し、為時越前守に昇格!ですね。
みなさん、道長の愛を感じた、と礼賛でした。
私は違う部分を切りとりましたが。
来週はとうとう越前です・・。
それでは、また来週☆