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突発性難聴 早期の対応とおこなったほうが良いこと
以前、私は『突発性難聴』になったことがあります。
・それなりに医学の知識があったこと
・すぐに耳鼻科を受診したこと
・幸い私は鍼灸師なので、自分で治療をしたこと
が功を奏し、約1週間で元に戻りました。
自分の経験を踏まえて、
ゆかり堂にお越しの方々に突発性難聴や耳鳴りなどに対する治療をしたり、
その疑いがある際は、病院へ行くことをおすすめしています。
◎突発性難聴とは
・突然、左右の耳の一方(ごくまれに両方)の聞こえが悪くなる疾患。
・音をうまく感じ取れない難聴(感音難聴)のうち原因がはっきりしないもの。
・難聴、耳鳴り、耳塞感に加え、めまいや平衡障害を伴うこともあります。
・幅広い年代に起こりますが、特に40~60歳代に多くみられます。
【原因】
・音を感じ取って脳に伝える細胞が、何かしらの原因で損傷したと考えられます。
・血流障害やウイルス感染が原因であると考えられていますが、まだ明らかになっていません。
・ごく稀に聴神経腫瘍が原因のこともあります。
・ストレスや過労、睡眠不足などがあると起こりやすいとされています。
【治療】
・副腎皮質ステロイド薬による薬物療法が中心です。
・ストレスの影響が考えられるときは安静にすること。
◎早期(1か月以内)に治療を開始すると改善のみられることが多いです。
・突発性難聴は難治性で
3分の1は完治
3分の1はある程度の改善まで(完治までいかないが改善)
3分の1は聴力の改善がみられない
とされています。
※受診・治療は、早ければ早いほど良いです。
・発症後1週間以内に適切な治療を受けることで、
約40%の人は完治
50%の人には何らかの改善がみられる
というデータもあります。
◎突発性難聴(私の経験から)
ある朝、目が覚めると耳に違和感を感じ、
何かで耳を塞がれているような感覚でした。
すごく気になるため、
耳かきで耳掃除をしてみても特に何かが出てくることもなく、
「耳の異常はすぐに病院へ行かないと手遅れになることがある」
「突発性難聴であれば、なおさらすぐに投薬治療しないとマズい」
と思い、病院を調べてすぐに耳鼻科を受診しました。
普段、病院には全く行かないので、
どの病院に行こうかと考えましたが、
早急にステロイド薬が欲しかっただけなので、
評判が良いと聞いていた耳鼻科では待ち時間が長くなると思い、
あまり忙しくなさそうな耳鼻科へ。
すぐに聴力検査をすると
明らかに左だけ聞こえが悪く、
自己判断ですが
「これは突発性難聴に間違いない」
と思っていました。
検査後、診察を受けると、
こちらの話はあまり聞かれずに
「突発性難聴ではない」
「ストレスが原因で、血流が悪くなっているだけ」
との診断で、
ステロイド薬は出してもらえず、
血管拡張薬だけの処方でした。
「これで様子を見て、来週また来て」
と医師から言われ、
「わかりました」
と答えつつ、
「これだと聴力が戻らないかもしれない」
と不安になりました。
一応、調剤薬局で薬をいただき、
飲んでみて、その後仕事をしていましたが、
時間が経つにつれどんどん聞こえが悪くなっていき、
「絶対にマズい」
と思い、
次の日に朝イチで評判の良い耳鼻科へ行きました。
前日と同様に、まず聴力検査を受けたところ、
前日よりもさらに聞こえが悪くなっていることが
自分でもはっきりわかるほどでした。
検査後、診察を受けると
「突発性難聴ですね」
との診断でした。
こちらの医師は話をいろいろ聞いてくれて、
問診票に前日処方された薬を書いておいたら、
「なんでこの薬を飲んでいるの?」
と聞かれ、
「実は、昨日別の耳鼻科を受診して、突発性難聴ではないと言われて…」
「どんどん聞こえが悪くなっていくし、絶対におかしいと思ってこちらに来ました」
「昨日も聴力検査を受けましたが、昨日はこの辺りの数値だったのでさらに聞こえなくなっています」
と話したところ、先生の表情が変わり、
「薬を出すから、すぐに飲んで!」
とのことで、処方箋を見るとやはりステロイド薬が記載されていました。
調剤薬局でお薬手帳を出すと、
前日に処方された薬名が書いてあるので、
薬剤師さんに
「このお薬は?」
と聞かれ、また同じように
「昨日耳鼻科を受診しておかしいと思い、今日は別の耳鼻科に来ました」
と話すと、
「ナイス判断ですね!突発性難聴はすぐにステロイド薬を飲んだほうが良いから」
とものすごく褒められました。
ステロイド薬をすぐに飲みましたが、突発性難聴は完治するとは限りません。
ある程度の回復までで、元の状態には戻らないことも多いです。
そこで、幸い私は鍼灸師であるため、
自分に対して鍼灸治療をおこなうことにしました。
薬の効果もあり、
毎日おこなっていた私の鍼灸治療も功を奏したのか、
突然左耳が聞こえにくくなってしまってから1週間後には、
聴力検査で左右差がないくらいに回復していました。
耳鼻科の医師には
「薬が効いて良かったね」
と言われましたが、
「毎日自分で鍼灸治療もしました」
とは言えなかったです。
そこで、医師からは
「実は、かなりマズい状態だと思っていたんだ」
「大学病院を紹介しようかと思っていたんだ」
と打ち明けられました。
「でも、きれいに治って良かったね」
とのことでした。
念のため、聴神経腫瘍の可能性もあるから
「MRI検査を受けてほしい」
とのことで、他の病院での検査を手配してくれました。
MRI検査の結果が出るまでは、多少の心配もありましたが、
翌週にMRI検査をおこない、
結果は何も異常がないということで、
私の突発性難聴は完治ということになりました。
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症状の変化
薬の服用、自分での鍼灸治療をしているときの私の症状としては、
・はじめは、人との会話やテレビの音声などは聞こえますが、
左耳だけだと何を言っているのかわからない状態
・次第に、人の声やテレビなどの音声が、機械音のように聞こえだす
・左右で聞こえ方がおかしいためか、平衡感覚がおかしくなる
・聞こえ方や平衡感覚異常がすごくストレスになるため、自分で対策を取る
・徐々に機械音のように聞こえていた声などが通常の聞こえ方になっていく
・それとともに、聞こえづらさもなくなっていく
・自分の感覚としては、損傷した細胞が回復していっている過程を聞こえ方の変化で感じていたように思います
自分でおこなった対策
薬の服用、自分での鍼灸治療以外に、自分でおこなって良かったと思うこと
◎耳栓
変な聞こえ方をすることがすごくストレスで、
聴力の左右差があることで会話の聞き取りづらさも感じていたので、
左耳に耳栓をしていました。
↓
耳栓もストレスを感じていたので、
途中からは脱脂綿を小さく丸めて左耳に詰めていました。
変な聞こえ方や聞き取りづらさを感じるよりは、
塞いでしまったほうが私にとっては快適でした。
ストレスを軽減できたことは効果的だったように思います。
経験を活かす
平衡感覚異常によって、
歩いているときの感覚や指先の感覚もおかしいように感じ、
普段の治療に影響が出そうで不安でした。
聴力の回復とともに感覚は戻ってきたので、
早期に治療をして本当に良かったと思います。
◎私の経験則からの 4選
①耳の異常を感じて、すぐに耳鼻科を受診したこと
②疑問を感じ、すぐにセカンドオピニオンをおこなったこと
③投薬治療に加えて、鍼灸治療をおこなったこと
④違和感を極力軽減し、ストレスを緩和するため、耳栓をしたこと
(私の場合は、さらに違和感・ストレスを減らすため、脱脂綿を使用)
これらの経験を踏まえて、
ゆかり堂での鍼灸治療に活かすようにしています。
耳の異常を感じる場合は、すぐに耳鼻科で確認したほうが良いです。
突発性難聴やそれ以外の耳の症状に対して、
耳鼻科での治療プラス鍼灸治療をおこなうと、
より改善しやすいかもしれません。
耳鼻科では特に問題ないと診断されても、
耳鳴りなどの症状は続いている、
というようなケースでは、
鍼灸治療が有効かもしれません。
お困りの際はご相談いただければ幸いです。
ゆかり堂治療院
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