いのり
クリスマス、ハロウィン、バレンタインに父の日、母の日、子供の日。
私は、ひねくれているんでしょうね。これらの行事ごとには商業性ばかり感じて、わざとフンッとスルーしたくなってしまいます。そんな行事嫌いなわたしが、とても好きなのが、「七夕」。
あまり商業性も感じられず、ただただ、この暑い最中に、一服の涼が感じられ、しみじみと日本の夏の良さを感じます。
今日は朝から総合病院へ定期診察を受けにいくと、一階ロビーに、大きな笹が飾られていました。
そこには、色とりどりの、無数の短冊が所狭しとくくり付けられ、しばし見惚れてしまいました。近づいてみると、そこにはさまざまな願い事が、色々な筆跡で書かれてありました。
病気が治りますように。
目がよくみえますように。
〇〇のチケットがあたりますように。
げんきに暮らせますように。
美味しいものが食べられますように。
最近、困難な状況にあるひとに寄り添う、をテーマにした福祉関連の番組を見ました。そこに登場する、寄り添う人たちはとても立派で、わたしにはここまで出来ないなぁと思っていたら、最後に専門家の方が、まずは祈ることから始めては如何でしょう、とおっしゃいました。祈るなんてそんなふわっとした事、と侮らないでください、祈りには確かな力があるんです、祈ることなら体力がなかったり病で自分なんか無力だと感じている人にだって出来ます、まずは、毎晩だれか人のために一つ祈ってみてください、と、そういう内容でした。
笹の枝には無数の願いがこめられて、
きっとそれらは叶えられないままのものも沢山あるだろうけど、
いつの時代もこうやって人は祈るんだな、と思うと、人間のいじらしさを感じます。
また、祈る、こればかりはどんなにAIが
進出してきても、取って代わることはできまい。
ぎらぎらとした暑い空気の中、そよそよと風に泳ぐ七夕の笹の葉、短冊。あなたはなにを願い、なにを祈りますか?わたしはやはり健康かな。
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