野菜より肉!包丁を使わない!最近のシニア食事情
今年で旦那が退職するという。定年後も仕事を続けてきたが、いよいよ年金生活に突入だ。それはいい。それはいいが、そうなった場合、私の生活の中で変わることが一つある。それは三度の食事を作る生活にまた再び戻るということだ。けれどただ戻るのではない。しかも、今でもお弁当は作っているし、週に3日の休みには三度ご飯を作っている。
あんなに料理好きだった母が、食事にレトルトを使うようになった
私の留守中に「うぇ~い」と揚げ物を食べた旦那が、お腹を壊した
そんなことも重なり、ここら辺で何かパラダイムシフトしなければいけないように感じた。介護食とまでは言わないけれども、何かこう、ぴったりなジャンルはないかなと思っていたところ、ひょんなことからCOOKPADのインタビューを受けて、自分のレシピ投稿のテーマとなる軸を探すことになり、「『50代夫婦のレシピ』というのは面白そうですね」とアドバイスを受けた。調べてみたらCOOKPADさんは、自社から3冊もレシピムック本を出していた(笑)
さすが高齢化社会日本!「シニア食」という言葉もかなり前からホットワードで、本もたくさん出ているし、ブログやレシピ集もたくさんネットに上がっている。
野菜中心の粗食という概念は古い
で、Amazonでシニア食と検索し、古いものからざっと見てみると、昔のいわゆる栄養士さんや調理師さんたちが監修した本は、割と野菜中心のあっさりしたメニューが多い。
自分自身の味覚の変化も考慮してみると、確かに油っこいメニューはもう受け付けなくなってきている。では、私たち世代も、野菜中心のあっさりしたメニューでいいのだろうか。
一つは、私たち自身が豊食の時代に生きていたということ。豊かなのに、魚はあまり食さず、野菜も、スーパーで年中売っているようなものしか食べていない。今更名前も聞いたことのないような魚を調理したり、調理の仕方の分からないような野菜を食べたいと思ったりはしない。
もう一つは、やはり最近の研究によって、シニア世代の食事にふさわしいものの概念を、昔のものから変えなくてはいけないこと。昔の常識を覆さなくてはいけないくなったことだ。
例えば、年を取ると、ビタミン豊富な野菜より、たんぱく質の多い肉を取った方がいいことが分かってきた。私は年を取ったら素食がいいと思っていたんだけれども、ちょっとそれは違って、カロリーをちゃんと取らないと、そもそも活動ができないことが分かってきた。
それから、油っこいのが嫌になったということをよくよく分析してみると、スーパーの惣菜のように、衣にたくさん吸われて、それが酸化した状態のものは気持ち悪くなるけれど、良質な油で(ちなみにうちは米油)唐揚げや素揚げのような薄い衣の揚げ物は、しつこくないので食べられるということが分かる。油の質を変えることなんかも良さそう。
色どりと食感も重要
また私は、味覚障害になったことがあり、その時感じたんだけど、料理には「見た目」と「食感」がとても大事。だから彩りが大事だし、固いのは無理だとしてもサクサクするものとか、麺類のようにある程度の長さのものをすするという行為なんかもとても大事だと思う。
温度と器の色
またちょっと意外なところでは、シニア食のもっと先、介護食のレシピを見てみて、とろみの温度、それから、白い器に白いご飯を盛らない(食べ残しを見落とす)などの工夫もあって、へー!となった。
その辺を全部、まるっと網羅したものが、これからのシニア食のトレンドになると良い感じた。
作り手も年を取る!
そして、何より、作り手も年を取ることがポイント。調理が簡単で、楽しい、そして愛おしいものにならないと続けられないということ。
そういう意味で言うと、いまのうちから電気調理器に慣れておくとかも必要だし、それらを使い慣れていない場合は、フライパンや小鍋の方が便利な場合もあるから、調理器具も少ない方がいい。電子レンジだけでできるメニューや、包丁やまな板を使わないメニューなんかも面白そう。
シニア食にもSDGs! 買いすぎないというのもポイント
大勢家族がいた時とは違い、量は作らない。だから、材料そのものの量が減るけれど、今はスーパーでも1個から1本から買えるものもある。少なく買って使い切る。そんな環境を考えた料理も、私たち世代にはぴったりだし、地球にいいことしてる!ってモチベーションも上がるよね。
これらのことを踏まえ、そして私なりのテーマを決める。ステップを決めて、アレンジをしやすくする。そんなシニアご飯。何だか考えてるだけでワクワクします。作業療法士や栄養士の友達もいるので、ちょっと巻き込んでレシピ本を作るのも楽しそう。