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書くことで選ばれる時代の受験。何を準備したら?
文章力養成コーチの松嶋です。中学・高校受験の記述問題、そして大学受験の小論文が増加し、ますます「書く力」で評価される時代になってきました。しかし、選ばれているのは単なる文章力ではなく、その受験生の思考方法や成熟度なのです。だからこそ、「これを書けば合格」という表面的なテクニックではなく、より高い視点を持つことが求められます。そして、この準備は、受験後の人生にも大きな「投資」として役立つでしょう。
深みのある意見文や小論文を書くためには、次のような思考スタンスを身に着ける練習が大切です。
1. 柔軟な思考を養う
従来の固定観念にとらわれず、時代に合わせた視点を持つ柔軟な思考が重要です。例えば、技術革新や社会の新しいトレンドに触れ、それがどのように人間に影響を与えるかを自分で考え、意見をまとめる練習をしてみましょう。注意すべきは、芸能人や他者の意見をそのまま受け入れるのではなく、自分なりの視点を持つこと。親も子どもの独自の考えを尊重し、古い価値観を押し付けないことが大切です。これにより、子どもも自然と他者の意見を尊重する姿勢を学んでいきます。
2. 批判的思考で問題の本質を見抜く
物事の本質を見抜く力を養うためには、批判的思考が欠かせません。表面的な情報に流されず、「本当にそれでいいのか?」と問いかける姿勢が重要です。親が子どもの意見を論破するのではなく、共に問題の根本を考える時間を設けることで、子どもは自分で本質を探る力をつけていきます。毎日一つの問題に対してでも、深く考える習慣をつけるとよいでしょう。
3. 未来志向のビジョンを持つ
受験生が無難で正論な意見を書いてしまう背景には、大人の模範解答を見すぎている影響があります。合格が目的ではなく、合格するためのプロセスがその後の人生に続く道を作ります。新しい技術や社会の変化に対して、将来どのような社会になり、どのようなチャンスが生まれるかを一緒に考えることで、若者らしい柔軟な発想が育まれます。
4. 多角的視点を持つ
一つの問題に対して多角的な視点を持つことも、文章に深みを与える鍵です。家族旅行の計画を子どもに任せてみるのも良い練習です。最初は単純な行程でも、その土地の歴史や文化を調べることで、全く違う視点が生まれるかもしれません。また、ニュースの事件についても、被害者や加害者の立場、社会的背景などを考え、多角的な視点で問題をとらえる力を養いましょう。
5. 人権や倫理を考察する
「人権」や「倫理」の観点から物事を考える力も育てておきたいポイントです。特に社会問題に関する小論文では、人権がテーマになることが多いため、親子で一緒に考える機会を持つことが大切です。
受験はゴールではなく、将来に役立つ思考方法を身に付けるための通過点です。小論文は格好の機会です。柔軟な思考、批判的な視点、未来志向、多角的な視点、そして倫理的な思考を鍛えることで、表面的な解答ではなく、深みのある小論文が書けるようになり、そこで培った力は、将来ずっと役に立ちます。
高校生に、小論文の書き方をオンライン、マンツーマンで教えています。よろしかったら。