大きく変わると書いて「大変」
わたしの心の師匠から
また一つ、素敵な言葉をいただきました
「大きく、変わる、と書いて”大変”と読むでしょ?
大きな変化の前には必ず困難が訪れるものなの
大丈夫、必ず貴方に相応しい道が用意されているから」
師匠からいただく言葉はいつも温かくて
心の深いところに沈んでいくような感覚になります
それはまるで真冬に炬燵に入りながら
熱燗を一口クイッといただいた時のような染み渡り方
・・・・・表現が下手くそでごめんなさい
情緒も風情もあったもんじゃありませんね
これまでの人生を振り返ってみると
たしかにそういうタイミングってたくさんあって
人生の中に幾度となく訪れる大きな波の始まりが
一番高いところだったのか
一番低いところだったのか
どちらが先かなんてわからないけれど
シェイクスピア作品に登場する
リア王の台詞のなかに
「人間は泣きながらこの世に生まれてくる。
阿呆ばかりの世に生まれたことを悲しんでな。」
というものがありますが
やっぱり人生の大きな波の始まりは
一番低いところだったのかもしれません
もしもリア王の言うように
人生の始まりが悲しみだったのだとしたら
皆さんはそれを
数奇な人生の幕開けだと思うでしょうか?
私はそうは思いません
これは私が時々
エッセイやラジオでお話していることなのですが
喜怒哀楽という4つの感情は
何一つとして不必要なものはなく
哀しみが深ければ深いほど
喜びを感じることができるわけで
哀しみを知らねば
喜びを喜びとして感じることはないでしょう
そう思うと
人生の始まりが幸せに満ち溢れているよりも
悲しみを味わっていた方が
これから先の人生で味わう幸福度が
より増していくような気がするんです
おしゃれなレストランのディナーのはじまりに
いきなりメインディッシュを出されてしまったら
興醒めするでしょう?
とはいえ人生の始まりは
自らの意思で決めることができるわけではないので
生まれる場所も、時間も、性別も、容姿も、
受け入れるしかありません
大切なのは
始まりはどうあれ
そこにどれだけ光を見出せるかということ
喜びを喜びとして受け入れることはもちろん
悲しみを悲しみとして受け入れて
そこに少しでも希望の光を見出すことができたなら
人生における大きな波に飲み込まれることなく
上手に乗っていくことができるのでしょう
著名人の言葉ばかり引用して申し訳ないのですが
最後に
私が心理学の本を読んでいるときに
出会った言葉の一つをご紹介させてください
「THE SERENITY PRAYER(ニーバーの祈り)」
もしかしたら有名な言葉なので
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが
これはアメリカの倫理学者
ラインホールド・ニーバーの言葉です
私の人生を客観的に俯瞰で見たときに
大きな波のどのあたりにいるのだろうと考えてみたら
きっと遥か遠くにある地平線を眺めながら
浅瀬の小さな波にしゃがんで足を浸し
大きな波が来るのを待っているような状態
といったところでしょうか
ニーバーさんのお言葉をお借りするならば
変えることのできないものを
受け入れる覚悟はできていても
変えることのできるものを変える勇気が得られず
思い悩んでいるところです
このもどかしい気持ちを受け入れて
大きな波に乗れるだけの勇気を携えて
今はただ前を見据えて待っていようと思っています
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花崎由佳(はなさきゆか)
『ココロに灯りを、人生に彩りを』をモットーに
私が撮影した写真と、エッセイやコラム、
ラジオ配信をお届けしていますஐ.*+
普段はこんなお話を書いてます↓
stand.fmにて週一回ラジオ配信中.。.:*✧
ゆるっとまったりトークをしておりますので
もしご興味ございましたら遊びに来てみてください