【感想】AND JUST LIKE THAT 8話〜何が幸せなのか〜
※作品の内容に触れているので、ネタバレが嫌な方はこの先は読まないでください。あくまで個人的な感想です。
8話からレビューから書いていますが、今後全話レビュー予定です。
毎週水曜日、U-NEXT独占配信中の「AND JUST LIKE THAT」。
最新作の8話を見た。
まず、SEX AND THE CITYは、放送当時は知らなくて、リアルタイムでは見ていなかったが
社会人になって、深夜に再放送していたのを見てどハマり!
DVD BOXを初めて買って、毎日見て、見終わった後はまた最初から見て、母になった今も見直している、大好きな作品。
私は彼女たちの恋愛と友情の話が好きで、注目されがちなファッションやセレブな暮らしは二の次という感じだ。
どハマりした当時、恋愛に悩む自分と重なって、余計に胸に突き刺さったのだろう。
さて、本題に戻って
AND JUST LIKE THAT 8話を見終わった今の感想は、「切なくて悲しい」。
ビックが死んだ時は泣かなかったのに、8話では泣いた。
その理由はスティーブだ。
私はスティーブが好きなのだ。
幸せでいてほしい
離婚を切り出されたスティーブは、ミランダに「自分はこの人生でいいけど、君が違うなら違う」「なんでもいいよ、幸せでいてほしいから」と答える。
このシーンは、胸が痛かったし、若くないというスティーブの言葉が切なく感じた。
若ければ、ミランダが望む「繋がり」をスティーブは、頑張って作り出すことができたかもしれない。
でも、もうその活力はない。
耳に補聴器を付けないと、スムーズに会話もできないのだから。
ミランダとスティーブがまだ若くて恋人だった頃や、初めて会った時のことを思い返すと、涙が出る。
こんなにも心に突き刺さるのは、きっと、この問題がフィクションじゃないからだろう。
誰もが歳をとる。
そして、穏やかな関係は、平穏な日々を過ごすことは出来るけど、何かが足りないと悩む気持ちは痛いほど理解できる。
一緒に同じように歳をとって、同じ価値観を共有していければいいのかもしれない。
でも、ミランダは違う。
ミランダは若い時から「落ち着いた関係」を求めていなかったように思う。
バリバリのキャリアウーマンで、たくさんの人と夜を過ごし、独身に震えた時もあるが、見事に恐怖に打ち勝って、豪華な家を手に入れた過去もある。
では、どうしてスティーブと結婚したのか?
ミランダは、落ち着いた関係を求めない一方で
「独身」というワードに敏感でもあった。
私もだが、女は適齢期になると、誰でも気になるワードだ。
周りがどんどん結婚していくと特に。
そんな中、思いがけずに赤ちゃんができる。
赤ちゃんができるのなら、「結婚」をするものだと思うのだが
ミランダは訳あって堕すことはせず、かと言ってスティーブをその時は好きではないから、シングルマザーになる決意をする。
もちろん彼女がお金を持っているからできることだが
、その当時は好きと言う感情が持てなかったスティーブと「赤ちゃんができたから」という理由で結婚をしないミランダが、今回の8話の決断に結びついてくるのだろう。
赤ちゃんができた時に結婚しなかったが、そのあとミランダがスティーブと結婚したのは
「本当にスティーブを愛してると感じたから」
ミランダは自分に正直だ。他の3人と同じく。
チェとスティーブ
個人的に、過去から新作まで見てきて思うのは
スティーブならミランダのことを心から思ってくれるだろうということ。
多くの人が、「スティーブの方が絶対幸せになれるのに」と思うのではないだろうか。
今まで、確かに2人は噛み合わないことや、映画版でのスティーブの不貞行為など、問題は多かった。
でも映画2作目では、2人は幸せそうに何の問題もないように描かれていた。
やっと、この2人は幸せで落ち着いた関係になれたのだと思った。
そして今回の、「幸せでいて」と言う言葉を聞いたら、スティーブの肩を持ちたくなる。
でも、ミランダが求めているのは「お互いの幸せを願う」落ち着いた関係では、ないのだろう。
50代になっても
「愛し合いたい」「一緒にいるだけはいやだ」「お互いを求め合いたい」
お酒に走ったりしなくてすむ関係。
チェがどれほどミランダを思っているのかは、よく分からない。
でも、確かに魅力的な人だ。
今までのスティーブとの積み重ねや、情などでは判断できないほど、ミランダがチェに陶酔しているのは
この現状から逃げ出したいからなのでは?とも思ってしまったが。
いつまでも愛されていたいという気持ちは悪いことではない。
とにかく、スティーブが言うように
ミランダが心の底から幸せだと思える人生が、この先に待っていてくれたらいい。
ミランダが他の人に惹かれていると知って、悲しそうな顔をしたスティーブにもだ。