ベトナムのコミ開隊員、NOTEで中間報告してみた
こんにちは!
ベトナム北部ムーカンチャイでJICA海外協力隊として活動中のYukaです🌻
先日、早いものでベトナム生活も1年を迎えました!
2年って長いなあと思っていましたが、過ぎてしまえばあっという間。
今回は近況報告も兼ねて、先日ハノイのJICA事務所にて実施された中間報告会の内容をシェアします。
私の要請内容に関してはプロフィールをご覧ください。
*中間報告は10月19日時点での内容です
ムーカンチャイでの活動について
私はベトナム北部のムーカンチャイという山岳地帯で、コミュニティ開発隊員として活動しています。
観光開発に携わるお仕事で、主に3つの活動をメインに行ってきました。
活動①少数民族文化の発信と継承に繋げる活動
モン族のろうけつ染め(藍染め)文化を観光アクティビティの一つとして体験できるように、仕組み作りや体験のサポートを行っています。
ろうけつ染めはモン族の人たちにとっては何気ない日常生活の一部ですが、自分たちの民族衣装や織物商品を作るために続けられている伝統文化の一つです。
私の赴任前も一応ゲストが体験することはできたみたいですが、予約窓口がなかったり、布とペンを出されては自由にデザインしてみよう!と突然体験が始まったり、、
すごく素敵な文化があるのに「もったいない」というか、もっと魅力を伝えてたくさんの人に体験してもらいたい!という思いから始まりました。
前職でアクティビティの企画や運営に携わっていたため、ノウハウはある程度備えていたつもりでしたが、異国の地となると1時間で終わるはずのものが1日かかったり、思うように進まないこともたくさんありました。
ですが、何度も回数を重ねていくうちに体験の質も高まって、「蜜蝋でお絵描き体験」だったのが「ムーカンチャイのモン族の伝統文化体験」として少しずつ改善されてきたかなと思います。
現地での文化体験アクティビティへの参加者数をモニタリングの指標においていますが、約9ヶ月間での参加者数はなんと71人でした!
目指せ任期内に200人!😂
数字で成果が見えるとやっぱり嬉しいですね。
皆さんのムーカンチャイでの観光の質が少しでも高まっていたり、より良い思い出作りのサポートができていたら嬉しいなと思います。
また、これだけ多くの方々が体験しに来てくれたことによって、モン族の方々が自分たちの文化の魅力を再認識したきっかけにも繋がっているように感じます。
涙ちょちょぎれた嬉しかったエピソード
活動も半年を迎えて慣れてきた頃、今でも忘れられないくらい嬉しかった瞬間があったのでシェアします。
私が任国外旅行でカンボジアに行っている間にお客さんからの体験予約が入り、初めてニンさん1人で日本人のゲストさんを案内することに。
最初ゲストさんが来ることを伝えた時は、
「Yukaがいなかったらどうやって対応したらいいかわからない」
と言われて、今までほぼ完全につきっきりでやってきたことを後悔しました。
そしてここで初めて自分がどれだけマンパワーになっていたかに気付かされ、自己満ですごく無責任なことをしているなと思いました。
でも、これも突然訪れたチャンス(私がムーカンチャイにいたら案内に同行していたはずだから)
「1年半後、私は日本に帰らなきゃいけないけど、それでもお客さんはニンさんに会いに来るよ。練習しなきゃいけないよ。」
と、初めて少し強い言い方をしてしまいましたが、
「私、Yukaと一緒にもっと(日本語)練習するね」
って言われて、こんなこと言ってくれたの初めてで、嬉しすぎてカンボジアで半泣きでしたw
ちなみにこの時のゲストさんとは旅行後にハノイで会うことができて、言葉が通じない中でもニンさんは一生懸命楽しませようとしてくれたっておっしゃってました。
これを機に、言語の壁があっても同じクオリティで体験を楽しんでもらえるように資料を増やしたり、ニンさんも日本語を覚えようと積極的になったりと、関係性もより強まってすごくいいきっかけになりました。
残りの任期では新しいことを始めるというよりかは、モン族の文化体験としてろうけつ染めの認知度を高めたり体験の機会を増やしたりして、この活動を定着化させたいなと思っています。
📢これからムーカンチャイに来られる皆さん、是非ろうけつ染め体験も楽しんでいってください!
活動②旅マエ、旅ナカに着目し、外国人観光客の増加に向けた改善活動
主にこのNOTEがメインにはなりますが、ブログやSNSを通じてムーカンチャイの観光に関する情報発信を行っています。
私が着任した当時、ムーカンチャイに関する情報は前任の方が書いていた記事がかなり貴重な情報源で、それ以外にはほとんどありませんでした。
まずはムーカンチャイという場所の認知度を高めつつ、ハノイからのアクセス方法や現地での宿についてなど、私が観光客だったときにどんな情報が欲しいかを考えながら蓄積していきました。
これは記事にも書きましたが、NOTEを書き始めて1ヶ月が経った頃、ご夫婦が私のNOTEをきっかけにムーカンチャイまで来てくれたという出来事がありました。
かなり大きなモチベーションになったのを鮮明に覚えています✨
これを機に問い合わせも少しずつ増えていき、実際にムーカンチャイに足を運んでくれるゲストさんも多くなってきました。
5月には人生初のテレビ出演もあって、メディアの影響力も借りながらたくさんの方々にムーカンチャイのことを知っていただくことができました。
中間報告時点でのお問い合わせ数はNOTEや他SNSも含めると優に100件を超えていて、お問い合わせ対応だけで午前中が終わってしまうようなこともありました。
でもそれだけたくさんの方がムーカンチャイに興味を持ってくれているのはとても嬉しいことで、コツコツやってきてよかったなと思いました。
逆に、お問い合わせが絶えないのは情報不足なのでは?と考えた時期もありましたが、私がここにいる限りは連絡はきっと来るんですよね。
(ムーカンチャイに住む唯一の日本人なので、来られる際は遠慮なく頼ってください!w)
だから、情報が充実してお問い合わせが絶えることが目標ではないし、ありがたいことに私に会いに来てくれる方もいるし、これからもポジティブな指標として捉えていこうと思います!
NOTEは今後も引き続き更新していきます。
でも実は文章を書くのは苦手な方なので、綺麗な文章ではないかもしれませんが、残りの任期も自分の言葉で正直な思いを綴っていこうと思います!
いつも読んでくださっている皆さん、ありがとうございます😁
これからも楽しく読んでいただけたら嬉しいです!
活動③新たな土産商品の開発による現地民の収入向上
最近1番メインの活動になっているのが、お土産商品の開発です。
現地民の生活用に販売されている織物商品をお土産という新たな形で販売し、新たなマーケットの開拓や現地民の収益向上を図っています。
活動の詳細はこちらの記事にもまとめています。
元々ものづくりが好きで、正直この活動を始めた当初は趣味の延長のようなものでしたが、活動が本格化していくにつれてぶち当たった壁も沢山ありました。
日本なら100均で簡単に手に入るような部品は街中を探し回ってもないし、文化も言葉も価値観も異なるモン族レディたちとの仕事は想像の何倍も難しい。
更には自分は商品開発の経験もなければマーケティングの知識もないし、専門分野外の自分に何ができるだろうと考えることも何度もありました。
でも、モン族レディたちと何度も試作してやっと商品化されて、それに値段がついてお客さんに購入してもらえたとき、今まで味わったことのない達成感や感動を覚えました。
今では商品のラインナップも少しずつ充実してきて、販売累計数は合計で400点を超えました。
最近はイベントに出店させてもらったり取扱店舗が増えてきたりと、より多くの方々の手に渡るようになりました。
ご協力いただいている皆さんには、感謝の気持ちでいっぱいです!
そして私の中で一番のモチベーションになっているのは、モン族レディたちが「ありがとう」とか「楽しい」って、感情を素直に言葉にして表現してくれることです。
彼女たちの収入向上もそうですが、何より楽しみの一つになっていることが私は嬉しいです。
こんなの作ってみたよとか、こんなのどう?とか、自分たちで考えて作ったものを嬉しそうに見せてくれた時は、やりがいを感じる瞬間でもあります。
マニュアルを無視して作ったり、最近は「ma ikka」なんて日本語を覚えてしまったり(「ma yokunai!!!」と言い返してます)、頭抱えることもまだまだ沢山ありますが、、😂
私のこの活動の目標は、10年後戻ってきた時に一緒に開発した商品がなくなっていること!
というのも、私の活動をきっかけに自分たちで考えて、より良い商品に変わっていたらいいなと思います。
残りの任期も、レディたちと協力しながら楽しくやっていけたらいいなと思います😁
ベトナム隊員生活1年目を振り返って
1年目を振り返ってみてあらためて思うのが、活動云々よりもまずは生活に慣れること、地域のことを知ること、地域の人たちとの信頼関係を構築することが一番大変でした。
赴任当初は言葉も文化もわからない状態でベトナムの田舎にポツンと置かれ、毎日が宇宙人になったような気分でした。笑
でも私が一番大事にしていることは、何事も楽しむということ。
そして楽しむためにはまず、自分が置かれている環境を好きになることが何よりも大切だと思います。
ムーカンチャイの人々、文化、景色、どうしても理解できないものももちろんありますが(お酒文化とかお酒文化とかw)、まずは自分の任地を好きにならないと活動を楽しく続けるのって難しいなと思いました。
残りももう1年を切っていますが、ムーカンチャイでの生活を楽しみながら活動を続けていきたいなと思います!
優しく見守っていただけたら嬉しいです、、😂
Yuka
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