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「セロトニン増やそう」計画(後編)

「セロトニン増やそう」計画(前編)の続き

血液中のセロトニン

昨日のnote(前編)で、セロトニンには「脳内のセロトニン」と「血液中のセロトニン」が存在する、合成される場所も異なる、といったことを書きました。

合成場所だけでなく、役割もそれぞれ異なるそう。

・血液中のセロトニン:
  主に消化管や血管の働きに関与。
  およそ90%が腸に分布。
  血液中では血小板に大部分がくっついている。
  消化管の蠕動運動や血管の収縮などに作用
  疼痛感覚やストレス反応にも関係する。

「90%が腸に分布」というのも凄い。

太文字にした「消化管の蠕動運動や血管の収縮などに作用」ですが、セロトニンは「消化管の蠕動運動を促進する働き」がある。

「促進する働き」ということは、「促進し過ぎたら、お腹が下るのでは?」と思ったので、調べてみたら案の定、

消化管のセロトニンが過剰に分泌されると下痢になり、分泌が少ないと便秘になる可能性があります。

Wikipedia

だそう。(あくまでも「可能性」の範囲ですが)

脳の仕組みは複雑怪奇。

脳内のセロトニン

・脳内のセロトニン:
  神経伝達物質として、気分や睡眠、食欲などに影響を与える。
  脳幹の縫線核で合成される。

先の「お腹の便秘と下痢」の関係で思ったのが、脳も腸の蠕動運動に関与しているので、そちらとの関係はどうなっているのか?と。

脳内セロトニンは、脳幹の背側縫線核という部分にある神経細胞から分泌される。
この神経細胞の中に、腸の運動を制御する神経回路も含まれているのだとか。(やはりそうでしたか!)

脳内セロトニンは、この神経回路に作用して、腸の蠕動運動や分泌を調節し、腸からの感覚情報も受け取って、便通のタイミングや強度を決める。

脳内セロトニンと腸内セロトニンの関係性

脳内セロトニン、便通の正に「司令塔」ではないですか!!

つまり、脳内セロトニンが不足すると、便通の指令がうまく出せなくなるので、便秘や下痢などの消化器症状を引き起こす可能性に繋がるという。。

日本人が便秘がちなのは「腸が長い」器質的な理由だけではないし、過敏性腸症候群(IBS)の原因が、ストレスや精神的な要素が大きいというのも納得がいく。

お腹の調子も「血液中のセロトニン」と「脳内のセロトニン」が、両輪で上手く稼働することによって「快調・快便」がもたらされる。

お腹の調子だけでなく、「気分」や「睡眠」、「食欲」にも影響を与えている脳内のセロトニン。

「気分が優れない」「睡眠に難あり」「お腹の調子が悪い」「食欲がわかない」等々、体調不良の症状として出やすいものが、セロトニンと上手く付き合うことで改善・解消が期待できるかもしれない。

うーん、何とも奥が深い。

「お腹の調子」とストレスの関係は非常に深い。

「過ぎたるは猶及ばざるが如し」

気を付けたいのが、「多多益益弁ず 」(多ければ多いほど良い)ではございません。

「過ぎたるは猶及ばざるが如し」です。

「沢山摂れば効果も絶大」と思って、薬やサプリで過剰に摂取したりは危険です。
また、セロトニンの働きを増やす薬剤(例えば抗うつ薬や鎮痛薬)を服用したり、複数の薬剤を併用したりすると、「セロトニン症候群」が起こる危険もあり。

「セロトニン症候群」とは、不安や錯乱、高熱や発汗、筋肉のけいれんや反射亢進などの症状を引き起こし、重症になると意識障害や発作、死に至ることもある。

「セロトニン症候群」を防ぐ注意点は、

・自己判断で薬を服用しない。
セロトニン作動薬は、医師の指示に従って正しい量と時間に服用することが重要です。薬の量を勝手に増やしたり、他の薬と併用したりしないでください。
・薬やサプリメントを服用する前に、医師や薬剤師に相談
セロトニン作動薬以外にも、セロトニン症候群を引き起こす可能性のある薬やサプリメントがあります。(片頭痛治療薬/トリプタン類、セロトニン拮抗薬/ペリアクチンなど)

また、違法なドラッグやハーブなどもセロトニン症候群の原因になることもあるそうです。(論外)

そこまで極端なことをしなければ、避けられる印象ですが、もし副作用の初期症状に気づいたら、すぐに病院に罹りましょう。

食事や日常生活を少し意識するだけでも、血液中と脳内のセロトニンを増やすことができそうなので、できることからやってみても良さそうです。

今日も読んで頂きありがとうございました☺

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