赤ワインの里、モンテプルチャーノ
昨日ご紹介した、斬首された洗礼者ヨハネを守護聖人にしている街がトスカーナ州にあります。
モンテプルチャーノです。
モンテプルチャーノはシエナ県のキアーナ渓谷という場所にある小さな街で、ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチャーノという赤ワインで知られています。昔からワインの産地として知られ、1500年代半ば教皇パウルス3世のソムリエだった、サンテ・ランテェリオにも言及されるほどでした。
その他、なだらかな丘に連なる中世やルネッサンス様式の建物が並ぶ街並みも特徴です。
モンテプルチャーノは商業、手工業、農業の利点からフィレンツェとシエナの間で揺れた場所でした。最初に目をつけたのはシエナ共和国です。次いでシエナと敵対していたフィレンツェが13世紀に乗り出してきます。フィレンツェはシエナから北に80キロのところに、モンテプルチャーノはシエナから南に60キロの所にあるため、シエナを包囲する上でも有利だったからです。
最終的に1390年、モンテプルチャーノはフィレンツェの傘下に入り、14-15世紀には文化の面でもフィレンツェの影響を受け花開きます。そのため、ルネッサンス様式の芸術、建築が並ぶ事から「1500年代の真珠」とも呼ばれます。
守護聖人の祝日にはブラーヴィオ・ディ・ボッテというお祭りが催されます。街の8つの区画が、ワインの樽を街の通りを転がしてゴールへ向かうレースです。
守護聖人の祭りは14世紀に始まり、ずっと馬のレース(パリオ)を行っていたのですが、戦後樽を転がす様になりました。
その方がワインの街らしいですね。
トスカーナにいらっしゃる際の参考になさってみてください。
いいなと思ったら応援しよう!
記事が少しでも皆様のお役に立てれば嬉しいです。
皆様からのご支援はサービスの向上のため、本、論文、講習会、調査の費用に充てさせていただきます。
よろしくお願いします☺️