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本物を見ることで培う感性

アカデミア美術館の夜間開館に行ってきました。


第一室、コロッソの間


アカデミア美術館は毎年夏から秋にかけて週に一度夜間開館を行います(19時から22時。最終入場は閉館の40分前)。人気美術館なので夜でも人はいますが、昼に比べると静かで作品とゆっくり向き合うことができます。



なので復習のため、何よりもただ作品たちに囲まれて何も考えずに楽しむために、夜に行くことが多いです。先日は今年最後の夜間開館日でした。



ミケランジェロの「ダヴィデ」がある部屋。フィレンツェ大聖堂のために着手された聖マタイや教皇ユリウス2世の墓碑となるはずだった「囚人たち」がある。

パンデミックが起こってから国際情勢の不安定もあり、日本からのお客様は依然として少ないです。やりきれず日本に帰った人、イタリアに残っても廃業した同業者もいます。私も色々あるのですが、それでも続けているのは、単純に美術館の空間や芸術品に囲まれていることが好きだからだと思います。


「囚人」


聖マタイ
聖マタイ
「アトラス」


自分だけ好きな事をして身勝手だ、他の人の様に諦めろ、従えという声もありますが、そんな事は粗悪なBGMです。興味ありません。


「パレストリーナのピエタ」
「パレストリーナのピエタ」部分


今後、日本の海外旅行の市場がどうなるか不透明ですし、私もガイドの仕事だけを続けることはありません。他にもやりたい事があるので。



それに今後は従来の仲介業者を通すスタイルは崩れ、個を活かした働き方が主流になるはずです。なので、自分の強みを活かして好きな事を追い続けて行きていきます。




ガイドの仕事にしても、AIであらゆる情報を即時に集められるようになった今、作品の詳細を語るだけでなく、自らの目で見て感じたことを伝えられる感性や教養がガイドに求められると考えています。ハードルが上がりますね。



なので、理論抜きで本物の作品を感じる事は大切です。豊かな感性は一朝一夕にして身に付くものでないので、意識して積み上げることが欠かせません。そしてどの業界でも強い武器になります。小難しい話はどこにいても、スマホから検索できますから。


「ダヴィデ」


いつもとは違う投稿になりましたが、昨日私がいいと思ったショットをご覧ください。載せきれないけど😅

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フィレンツェ歩き ここだけの話
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