ハードディスクで眠っていた写真を叩き起こした
「さぁ、目覚めのときじゃ。このままずっと通電されることなく記憶喪失になってしまうかもしれない、そんな漠然とした不安から解放しよう。あの頃の燃えるような情熱を、わたしに思い出させてくれやしないか? 技術ではなく、ハートに訴えかける写真。綺麗に収まろうとせず、トゲトゲで包み込もうとするもの全てを串刺しにし、何物にも収まらない情熱を再び手にするためには、お前さんたちを撮ったときの気持ちを呼び戻さねばならぬ。あるがままに」
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さて、なぜ熟睡していた写真を叩き起こしたくなったか。説明ができていませんでした。キッカケがなきゃ、こんなことしようと思いませんからね。写真展をするからとか、写真集をつくるといった理由じゃないのがボクらしいのかなと思っていて、今日図書館で1冊の本を借りたことが始まりでした。皆さんも小さい頃に教科書で読んだことがあるかもしれない本です。登場するキャラクターはカエル。もうお気づきの方もいらっしゃると思います。アーノルド・ローベルの「ふたりはともだち」です。
なんと!2022年に全てのおはなしが収録された全集が発売されていたことを先日知り、図書館で予約していました。この1話目に11月から4月まで冬眠していたガマくんをかえるくんが起こすお話があり、読んだ後に写真のことを考えていると「そういえばハードディスクでずっと冬眠してる写真がいるなぁ。そろそろ起こそうか」と思ったわけです。そのあとは、夢中で情熱を感じるような写真を選んでいました。選びながら、森山大道氏の写真が何度も浮かんできました。そう、この頃はずっと大阪をかっこよく写したいと思っていました。平和ボケしてしまった今のボクにはない、雑草魂が込められた写真ばかりです。スイッチを入れれば、今でもこんな写真が撮れるだろうか。心がざわついている。
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