見出し画像

忖度(そんたく)は、孔子の爺さんが広げたんだぜ!

「🎶心にポツンと
    寂しさの明かりが灯る。
       優しい人に会いたい、こんな夜には。
                  温かい言葉に触れたい。🎵」
                   (永井龍雲 暖簾)

というわけで、温かい言葉に触れたくなった私は、源さんを求めて
いつものスナックに雨の中を自分で運転して急ぎました。

最近保険屋が付けたドライブレコーダーがとてもうるさいのです。
「車線のはみだしにご注意ください」
「車間距離を充分とって運転してください」
「今日は、雨が降り続きます。運転にご注意ください」
「不必要な荷物を載せると燃費が悪くなります」
あまりやかましいので
私:「うるせえ。少し黙っていやがれ、このバカやろう。俺は、
   60(歳)にして耳には、順わねえんだよ
」と
怒鳴ってやりました。するとドライブレコーダーの奴が、
「あなたは、バカ医者です」とまでは言いませんでしたが、

あなたの運転は、超最悪のDです。」と言い返してきたのです。

最近は、AIまで人を馬鹿にするようになっています。もうすでに
シンギュラリティに達しているのではないかと不安になってしまいました。
AIは、人間のように人に忖度しませんから、本当に腹が立ちます。
破壊する以外に黙らせる方法は、無いのでしょうか?

そんなこんなで駐車場に車をとめ、暗い雨の中をスナックに向かいました。

シンギュラリティとは、人工知能が人間の知能を凌駕(りょうが)する
地点。
「60にして耳順う」とは、孔子の言葉で人間60歳ぐらいになると
人の言う事を素直によく聞けるようになること。
耳順う(みみならう)と読む。

「こんばんわ。土曜日なんできました」と入って行くと、今日は、
ママと源さんしかいませんでした。
(源さんとは、80歳を過ぎた元心理学の教授である)

源さん:「よう!愛も恋もせず、使いもしない英語や数学、物理を競争の
    ためにだけ勉強し、一回医師国家試験に通ったら一生飯が食えると
    勘違いしてろくに勉強もしないバカ医者!来たか」
私:「今日も修飾語が長いですね。源さん。でもその通りです。なにも
   反論できません。」
すると源さんが唐突に、
源さん:「おい、バカ医者。お前いつ立ったんだ。」
私:「12歳の時です。夜中におちんちんに膿のようなものが出て、
   後からそれが夢精と言う事を知ったんですが、それぐらいの時に
  立ちました。そして、獣(けもの)と女性にい言われた時期も
  あるんですが、遊びすぎて、50歳過ぎで萎みました。へへへ・・」

源さん:「・・・・・・?誰がお前のおちんちんの事を聞いたんだよ。
     俺が、お前のおちんちんに興味があると思うか?
     違うんだよ。孔子の30にして立つと言う言葉についてだ。
     お前はいつ自立したんだと聞いているんだよ。」

私:「えっ。孔子は、30歳まで立たなかったんですか?
   僕より18年も立つのが遅い。発達障害でしょうか?」
  『でも、「子曰く 30にして立つ」なんてことを人に向かって
   恥ずかしくもなく、よく言えるものですよねえ』
その時ママがカウンターの向こうにしゃがみこんで消えた。
私がカウンターの上からのぞき込むと、ママが腹をかかえて涙を
流していた。「く、く、く・・・」と声を押し殺していた。

孔子爺さんは、立つのが遅かったそうです。

私;「ママ大丈夫?おなかが痛くなったの?救急車呼ぼうか?」
ママ:「あなた達がバカな事を言って笑わせるからよ。・・・
    いいからほっといて。向こうへ行って、大丈夫よ。」
女性は、これだから難しい、笑っているのに泣いている。苦しそうなのに
喜んでいるのだ。とにかく妻も含めて女は、心が読めないのだ。

源さん:「おい。教養のないバカ医者。今日はな。儒教についてお前に
    抗議してやろうと思うんだ。たまには、俺もまじめな話をすると
    言う事を知ってもらいたくてな。」

源さん:「儒教は、今から2500年ぐらい前、中国が小国に分かれて
    殺し合いをしていた時に、世の中をうまく治めるために孔子が
    説いて回った考え方だ。仁義礼智信という五常からなっていてな、
    その中でも(人を愛し思いやる心)という当たり前のことが
    最も大切にされたんだ。また、仁の実践には,礼が重んじられた。
    礼とは、君主に対する忠誠。年長者に対する尊敬。親に対する
    感謝の心みたいなものなんだ。
    そして、仁を実践する方法が孝悌忠信が大切だとされたんだ。
    孝は、両親を思いやる心 悌は、兄弟や年長者を思いやる心
    忠は、君主に使える心。

    礼や孝悌忠信は、なんとなくいいような感じがするだろ?
    でも、言葉を変えて言い直すと、上司や権力者に忠誠を誓い
    親の言う事には従い、年長者の言う事は、尊重しろと言っている。

    つまり、上司や年長者、親に忖度しろと言っているんだ。
    真偽とも能力とも、全く関係がない事なんだよ。

    実際孔子は、いろいろな国を回って任官のために忖度して
    回ったらしいんだけど殺し合いの実力社会では受け入れられず
    弟子を集めて自分の考え方を伝えたのが論語なんだ。
    つまり孔子が忖度を勧めたと言う事だよ。
    論語は、忖度本なんだ。」
私は、源さんの難しい話は面白くないので聞いていなかった。

私:「2500年前というとゴールド玉(金玉)シッダールタがいた
   頃ですよね?」
源さん:「ゴールド玉じゃないだろ。ゴータマシッダールタ(仏陀)だろ。
     お前は、夏は股間がかゆくなるから、下ネタばかりじゃねえか。  
    そこから離れて俺の話をたまにはまともに聴けよな。」
その時源さんの話をマジな顔で聞いていたママが、また、カウンターの
下に消えた。
私の頭の中:(また、笑っていやがるな。ママは下ネタが好きなんだ。)

源さん:「儒教は、為政者や権力者、上司、親, 先輩、
    (矢先に生まれたもの)
     地位の高い人にとっては非常に都合が良い考えかたなんだ。
    つまり人間には序列があり、下々のものは、上に対して気を使え
    忖度しろという考え方が根本にあるんだよ。

    だからな。儒教は、日本の歴史上2回為政者に利用されたんだ。
    1回目は江戸時代林羅山という人が儒教をさらにバージョンアップ
    した朱子学にまとめ幕府の学問、官学にしたんだ。
    そして、それ以外の学問を禁止してしまった。
    (寛政異学の金じゃなくて禁)
    儒教は、意味もなく上の人が偉いという考え方だから、とても
    幕府にとって都合が良かったんだ。
    だから江戸幕府は、200年近く続いたが、日本は世界から
    取り残されてしまった。

    現代も同じだ。儒教が日本人の潜在意識の中にあるから、
    ヤーベー元首相とかアッソウ副首相とかが、大した功績も能力も
    無いのに高齢者で高い地位に居座り続けているだろう。

    政治家より能力が高い官僚を見てみろ。これ見よがしの忖度を
    しているじゃないか。ただただ出世のためだけに。
    江戸時代と同じで長期政権を自慢するが、その間日本は沈み
    続けているじゃないか。
 
    孔子の儒教は、君主が徳のある人という前提の場合は、世の中を
    良くできるかもしれないが、君主が糞の場合は、うまくいかない 
    考え方だ。

    そして、これは何も政治の世界だけじゃねえ。企業も病院も大学も
    ほとんどの組織で浸透している。だから、日本はイノベーション
    なんか起こせるわけがない。そして実力じゃなく忖度しなければ、
    出世できないような組織は、いづれつぶれることになるんだ。

    だから、尊敬もできない上司のもとで耐えて忖度して仕事を
    しても、母体が潰れるんだから、いずれ職を失う事になると
    覚悟した方がいいな。だいたい企業の寿命は、20年と
    言われている。

   儒教の影響の薄いアメリカのGAFAを見てみろ、みんな30代ぐらいの
   若い奴らがイノベーションを起したじゃないか。
   日本のようにご経験の多い年長者に従っているようじゃあ
   イノベーションは起こせないんだよ。

  そして、これから先行きの不透明な時代、今までの成功法則が通じない
  時代は、やはり情熱のあるエンジンが吹いた失敗を恐れない若者が
  国づくりをしないと
俺は、日本はもっとダメになると思っているよ。」

私:「日本にそんな人いましたかね?」
源さん:「俺が思うに一人いる。吉田松陰先生だ。画像は老けているが
    あれでも30歳代だ。彼は、四書五経のような儒学の影響を受けた
    学問を学んでいながら従わなかった。自分の心を信じて行動した
    自己肯定感の強い人間だったんだ。😤

    ペリーの黒船に国のルールを破って乗り込もうとしたり、 
    長州藩のお偉いさんには、忖度せず、嫌われても自分の意見を
    言った。黙っていりゃいい事をウソさえ言えず、言ってしまい
    安政の大獄で殺されたが、彼の意志を継いだ弟子たちが明治維新を
    起こし、明治政府を作ったのだ。
    自分の心に最後まで嘘をつくことが出来なかった人だ。
  
    俺が好きな彼の言葉は、
 「かくすれば、かくなるものと知りながらやむにやまれぬ大和魂」だ。
   自分の心、信念に従って行動し、たとえその結果が最悪の死であろう
   とも、それで良しとする。自分には嘘つかないと言う事だ。
   かっこいいだろ。究極の自己肯定感だ。」😁

私:「めちゃか、か、か、かっこいいです。尊敬できます。」😊

源さん:「今の日本にゃあ、自己肯定感をたかめるとか、自己肯定感を
     得るにはとか、自分探しとか、そんな本がバカ売れじゃないか。
    それだけ、儒教に毒されて、自分らしく生きられていない人間が  
    あふれているんだよ。
    小さい時から親の期待に応え、学校の先生に褒められる生き方をし
    「いい子と呼ばれ」
    使いもしない好きでもない勉強を競争するためにだけに頑張って、
    いざ大人になって仕事を始めたら、いやな上司に出世のために
    忖度し、気が付いたら自分がどこにもいなくて探してるって
    ことだ。人生がつまらないのは、当たり前と言えば当たり前だ。


私:「それって私の事です。」🤐

源さん:「お前だけじゃあないさ。この国のいい子たちは、みんな自分を
     殺し、思考停止で為政者 専門家、上司、年長者、親、先輩と
     自分より格上の人に従う事が生きることになってしまって
     いるんだ。自分の意志で生きることを忘れてしまっているんだ。
     日本は、政治も企業も学会も有識者会議も多様性のある民主主義
     じゃあなく、権威者の意見できまる権威主義だな
。だから、上が
     バカだと下も全員バカになると言う事だ。」😤
源さん:「2度目の儒教の弊害は、第2次世界大戦の時に軍部が利用した、
     忠孝の一致というバカげた論理だが、これについては、
     また、機会を見て話してやるよ。どうだ少しは勉強したか?」

私:「源さん。自分の心に従わず生きると生きずらい事が良く
   わかりました。論語が、人生や社会をよくするための指針ではなく、
   権力者が、下々のものをうまく利用するものだ
と言う事も
   わかった気がします。孔子のじじいは、忖度を勧めたろくでもない
   奴で、立つのが30と遅かったことも分かりました。」

でも、😂

🎵どうせバカな生き方しか
          できないけれど
             お前らしくていいさと
                  今夜も酒が笑う
。🎵
                    (暖簾)

今日の源さんは、極めてまじめな話をしてくれました。
私のnoteで「自己肯定感」についてのものが良く読まれています。
それだけ自分に自信が持てない論語的生き方をしてきた人が多いのだと
思います。一度吉田松陰先生の本で、松陰先生の生き方をまねてみては、
いかかでしょうか?         いつもありがとう。😍
 
     
 為政者にとってこんな都合のよい考え方はないよな。
最初から序列があって根拠もなく、従えと言っているんだから。

     

  


   

    








    









いいなと思ったら応援しよう!