「Twitter採用」のイベント参加レポート。学んだのはSNS活用術だけじゃなかった件
たかみです。60名ほどのベンチャー企業で人事やってます。
さて、表題のとおりですが、RASHISAのおかしょーさんがTwitter運用のイベントを昨日というか一昨日実施してくださって、ブラックな社長の西崎さんや、Twitterでよく見かけるCBOチカイケさん、SNS起業家&投資家のやまけんさんが出られるとのことで、参加&運営のお手伝いをしてきました。
▼イベントページはこちら。
西崎さんは実はTwitter始められたばかりのときに、ありがたいことにフォローいただいて、そこからなんとかフォローを外されずに(笑)生き延びてきまして、ようやくお会いすることができました。会った時の様子はこちら。
せっかくイベントに参加したので、イベントに来られなかった人のためにも、自分の学びを深めるためにも、印象に残ったことを書いていきます。
▼登壇者のアカウントはこちら
▼「ツイッター運用の真っ黒な舞台裏を曝け出す」
TOMORROWGATEの西崎さんが登壇。
まずは今日のGoal・目的は「コアなフォロワーを増やす」とし、「これから話すことをやれば、フォロワーが伸びないということはありえない。去年の10月からTwitterをやってみて感じたのは、フォロワーが伸びるかどうかはやるかやらないかだ」と断言する西崎さん。
そんな西崎さんが昨年からTwitterをやり始めたのは、
「5年以内に情熱大陸に出演してください」というミッションを会社から与えられたのがきっかけだそう。
「このままじゃ情熱大陸に出れない、いまのままじゃ会社も個人も知名度・認知度がない。じゃあ幅広く会社や個人を伝えるためにと選んだのがTwitterだった。SNSだったらなんでもよかったのかもしれない、飲食店や美容室ならインスタが合うと思う。でも自分は会社の思想や哲学、考え方を伝えたかった。だからTwitterを選んだ」
そんな西崎さんのフォロワー数の推移がこちら↓
Twitterのフォロワーの推移についてはSocialDogで見ていて、メニューのフォロー管理から「どんな人が自分をフォローしているかを見ている」らしい。Twitterアプリからだとわざわざ、その人のアカウント開かないと、プロフィール見れないから、便利。(SocialDogは知ってたけど、SocialDogでフォロワー属性はあまり見てなかったから、今後は使いたおそう…)
また1ツイートに対するimpも見るようにしていて、Twitterのアナリティクスから見ているとのこと。ちなみにアナリティクスは開くと、こんな感じ。
フォロワーを増やすという観点でいうと、フォロワー数は明らかにツイート数に比例する、相関関係があると。またフォロワーの伸びはどこかで鈍化するので、自分自身は先ほどのフォロワー数の推移の写真にもあるように、高校生のオフィス見学ツアーや、ブラックな広告アワード、オフィス移転など、常に刺激することをやって、飽きさせないことがフォロワーが離脱せずに、かつフォロワーを伸ばしていけた要因であると西崎さんは分析する。
▼ツイッター運用の3つの大前提
西崎さんは、さらにTwitter運用する上での前提は3つあるとのこと。
①コンテンツがカギ
〜あなたが持つ有益かつ良質な情報をどれだけ配信できるか〜
企画よりも日々ツイートする内容が大事。またフォロワー切りも大事。
5000人フォローしてて、2万人フォロワーがいるアカウントよりも、
100人しかフォローしてないけど、2万人フォロワーがいるほうが魅力的。
なので、定期的に自分がフォローしている人を切ることも大事。
②目的とターゲティング
〜何のために、誰に、どんな価値ある情報を発信していくのか?〜
自分が持つ有益な情報をもとに考え抜くことが大事。
西崎さんは「目的・ターゲティング・発信する価値」を下図の通りに整理
③ツイッターは超村社会
〜村長さんと親しくなれ〜
自分のカテゴリーフィールドの村長さんに宣伝してもらえ、と。
つまりは人事なら人事の村長さん(発信力のある人)を見つけろと。西崎さんの場合はそれがブランディング村長のチカさんだったようです。
高見の場合は間違いなく、ユニファの橋本さんだったなぁ。橋本さんのnoteにも何度か取り上げてもらって、一気にフォロワー増えたのを思い出します。あらためて感謝です。ありがとうございます!
(最近会えてないから寂しい、会いたい、連絡します←)
▼Twitterをやったことによる3つのメリット
①売上が増えた(対社外)
顧客からの問い合わせが増えて、利益だけで数千万伸びたそうです。
②採用(対社外)
4名の採用に繋がったそうです。これはお話されておりませんでしたが、おそらく直接のTwitter応募以外でも認知〜内定承諾の間での情報収拾に好影響していると思われます。だって東京の知り合いの人事の中でも西崎さんのことを知らない人のほうが少ないように思うので、関西ではもっと有名なんだろうなと推測されるからです。(フォロワーが1万ちょいでも、1ツイートあたりのimpはその30倍前後以上ありそうだもん、すごい。)
③理念共有(対社内)
実は西崎さんの話を聞いて、一番これが大きいのではないかと思いました。
下記の話が印象的でした。これがあるから、TOMORROWGATEという会社のブランドができ、ひいては上記の①・②にも繋がったようにも思えます。
「社長がTwitterやると、社員にビジョンや理念、哲学、考えなど具体的に共有できる。またTweetした内容が社員とのコミュニケーションする材料にもなった。」
前提とTwitterをやったメリットを話していただいた上で、具体的に西崎さんがコアなフォロワーを増やすために、やったことは以下の通りです。
▼具体的にやったこと
・プロフィールの改変(ボリューム、端的に、客観的評価を入れる)
※プロフィール200回ぐらい変えてる
※プロフィールのABテストしてる(プロフィールへの遷移率)
・アイコンと背景画像にこだわる
→顔写真がベストかなと思っている。特徴的なアイコンがいい。
顔写真も大きめがいい。スマホで見ると小さいから。
・キャッチコピーをつける
→名前よりもアイコンよりも「ブラックな社長」で認知される。
・140文字での発信
→いまはあまり気にしていないが、最初はMAX 140文字のほうが反応よかった。最初180文字ぐらいで書いて、無駄な言葉を削るとよい
・ツイートを毎日の習慣に
→最初は毎日30〜50ツイート。いまは毎日20ぐらい。
そうしないとフォロワー伸びなかったから。
ツイート数にフォロワー増加数は比例する。
・アンチは完全無視
→時間は有限である。
また、エッジ効いたことをツイートするようにしているから仕方ない。
エッジ効いたことを言う、
もしくは言い切りや断言にしたほうがツイートへの共感=impは大きい。
・下書き保存の活用
→いま400個ぐらい保存している。基本的にTwitterにメモしてる。
こうすると数がさばける、どうやって効率的にツイートするか。
ツイートをわざわざ考える時間が減る
・フォロワーぎりをする(先述のとおり)
▼パネルディスカッション(チカさん、やまけんさん参加)
5つのディスカッションテーマについてと、会場からの質問に対してディスカッション。
下記印象に残った話のみメモ。
Q:参考にしているアカウントは?
(西崎さん)
リーマンサバイバーさん
Twitterってお利口さんにしなきゃいけない気がした。
でも言い切りで強めに言ってもいいんだってのを学んだ。
そこからは好き嫌い分かれないとダメだと思って、言い切りや断言するように意識して発言している。そうしないと個性出ない。
アカウントやアイコンを見なくてもツイートの内容を見れば、「ブラックな社長」って誰が見てもわかるのがブランド。
Q:Twitter運用で気をつけていることは?
(西崎さん)
社会や制度に怒るのはいいけど、特定の個人や企業をバッシングするのはダメ。これは社員にも周知徹底している。
(チカイケさん)
自分が思ったことしか発信しない、書かない。
自分に対する反論もRTしてる。
あなたの考えもわかるけど、自分の考えもしっかり伝えるというスタンス。
(どっちが正しいとかじゃないって感じを受けました)
(やまけんさん)
僕は西崎さんやチカイケさん風ではなく、基本的には人に嫌われたくないから、ふわっと伝える。言い切らないようにしている。
リプライで関係性を築くのは大事かなと思う。
例えばアカウントやアイコンやプロフィールが変わったら、リプライするとか。(リアルに近づくように/後述のコミュニティの話にも繋がっている)
Q:ブランディングへのこだわりについて
(チカイケさん)
ロックであること。自分にしか言えないことを言うようにしている。
自分でしか見たことない景色を伝えるようにしている。
(西崎さん)
TOMORROWGATEっぽさ、オモシロイを大事にしてる
具体的にはオモシロイの定義を「ささる」×「あがる」=「ひらく」の方程式で考えている。「ささる」「あがる」はそれぞれ10個に要素分解し、合計で(?)5項目以上を満たしていると、「ひらく」に該当する。
この判断基準に沿って、意思決定している。
サービスも、採用も、社内制度も、企画提案もすべてが対象。「それってTOMORROWGATEっぽいよね」と言われるように。
・「ささる」(ココロに突き刺さる)
①今までにない②関心や興味をひく③脳に記憶される④感動する⑤驚きびっくりさせる⑥気づきをあたえる⑦涙が出⑧衝撃を与える⑨幸せな気持ちになる⑩笑顔がこぼれる
・「あがる」(定量的な成果が上がる)
①アクセス数があがる②エントリー数があがる③コンバージョンがあがる④モチベーションがあがる⑤売上があがる⑥利益があがる⑦定着率があがる⑧質があがる⑨生産性があがる⑩スピードがあがる
・「ひらく」(顧客の新しい未来をひらいていく)
↑これは役員3人で合宿して。ビジョンマップを1日で作った。
想いはあった、それを言葉にしただけ。そのあと社員を集めて合宿して共有した。下の画像がそのビジョンマップ。経営陣、人事、管理者層はよーく読んだほうがいいと思います。勉強になりました。
この画像も下記のnoteより拝借したので、これも併せて読んでみると勉強になりますので、よかったらぜひ。
▼やまけんさんの発言から今後のSNSとの向き合い方について考える
さて、イベントでお話されたTwitter運用の前提や原則、Howなどについて、少しまとめてみたが、個人的にはやまけんさんの発言が興味深かったので、ご紹介します(時系列やどの質問に対しての答えだったかうる覚えなので、先に謝っておきます。やまけさんの発言の意図と異なっていたら、ごめんなさい)
たしかTwitterでのしくじりは?って質問だったように思う。
それに対して、文脈を忘れたが、やまけんさんはこう答えてました。
Twitterで10万人フォロワー以上はメリデメで考えると、デメリットの方が大きいらしい。だからコミュニティを作っていくことが大事。
あとはTwitterブランディングで言うと、会いたいって思ってもらえるように発言したり、自分を仕立てたりするのがいいのではないか。その状態にするためにどうするべきなのかを考えるとよいと思います。
またTwitterでのフォロワー目標人数はどのぐらいで設定されているか?という質問では下記のようなことを答えていたと思う。(このあたり終盤で酋長力切れてうる覚えですが…)
SNSインフルエンサーではなく、リアルインフルエンサーを増やしていくことを考えている。リアルの関係性を大切にする。
(関係性?物理的な距離?)遠い人とのコミュニケーションを濃くするより、近い人とのコミュニケーションを大切にしたい。だから今後はクローズドなコミュニティが重要になってくると思っている。
これなんか言われた時にちょっと感じるものがありました。
例えば少し角度違くて遠回りだけど、Twitterでフォロワー多い人が必ずしも、仕事できるとは限らないなと思ってて(自分含め)。むしろフォロワー少ないけど、仕事めっちゃできる人はいっぱい見てきたわけで。
でもSNSはフォロワーが多いと、RTやらリプやらでimpが伸びて、声が大きくなる。発言した本人にとってみたら、承認欲求もしくは自己実現欲求が本質的ではないけど、満たされて、本人は勘違いしてしまう。
別にSNSを批判してるわけではないし、SNSでいままで出会ったこともないようなジャンルの人との良き出会いもあった。でも上記のような側面もあるなぁと。
で、やまけんさんの話に戻ると、SNSでどれだけバズるようなことを言っても、例えば近い人(社内とか友人とか)との関係性がよくなかったら、ダメだなと。フォロワーの数が多ければ多いほど、人間は弱いから、いい自分を演じたりしてしまうかもしれない。そうなってくると個性が死んで、生きづらくなってしまったりするかもなと。Twitterも楽しく無くなるだろうなと。
だからこそリアルなコミュニティに「居場所を作ること」が大事だなと思うし、自分もそんなコミュニティを社内にも社外にも作りたいな。そんな「安心できる居場所」があるから自分に仮面をつけることなく、発信して、それに共感してもらう、コアなフォロワーが増えて、Twitterが楽しくなるっていう好循環を作れるような。
「SNSはあくまでも手段でしかない」と登壇者のお三方が共通して言っていました。僕もそう思います。例えば個人に興味を持ってもらう、会社を認知してもらうが目的のはず。(例えばTwitter経由で採用するってのを目的に置いて考えると、それらも通過点でしかないけど。※まあ目的はなんでもいいと思います)
だからSNSでの伝える内容や見せ方も大事だけど、SNSに執着しない。
SNSを使おうが、使わなかろうが、嘘を言わない、見繕わない。
だってそんなことしても、やっぱりヒトはSNSじゃなく最後はリアルな出会いやコミュニティに戻って来るから。
だから、SNSでの自分とリアルな自分のバランスというか、一貫性というか、そこらへんも大事だなと思ったと同時に、SNS頑張るのも大事だけど、SNSで発信できるほど、仕事に打ち込むことでリアルで本質的な人間力を磨くことが大事だなと思いました。
西崎さんやチカイケさん、やまけんさんも今までの仕事や人生の濃い経験があるから、Twitterも加速度的にうまくいっているんだと思う。だからTwitterやっとけばいいっしょって表面上な甘い気持ちでやるのはなんか違うなーと思ったり。やることやろうぜって気分。
(これ書いているの深夜4時なんで、頭回ってなくて、小学生みたいな感想になってしまった😂)
で、僕は人事なので、上記のことから、Candiadte Experience(候補者の選考体験)に気をつけなければいけないと思っている。
自分も転職活動しているときに某会社の面談行ったら、そこでの体験が悪すぎて、「SNSやWEB上での発信」と「リアルな体験」にギャップを感じて、すごく残念だった。それまではその人事のことすごいなーと思ってフォローしてたけど、すぐフォローやめた笑。もちろんSNSやWEB上での発信がすごくちゃんとしていた会社だったから、その会社と出会えたんだけど、結局働くのはSNS上の〇〇さん(これは自分も先方の会社の人も)ではなく、リアルのあなたであり、自分なわけで。
そんなことを考えていたら眠くなって来ました。
また会う日まで。←最後のやっつけ感
▼最後に
・このつたない文章を最後まで読んでくれた方
・今回のイベントを開いてくれた、おかしょーさん
・熱い握手をしてくれて、オフィスに遊びきてくださいよと声をかけてくれた西崎さん
・飲み会で「バイブス」「ロック」「原体験」の3つの言葉で楽しませてくれたチカさん
・あまり話せなかったけど、穏やかで、でも少し毒があったりでみんなを笑わせてくれて、でも不思議と憎めない愛嬌のある、やまけんさん
・いっしょにイベント運営スタッフをやってくれたみなさん
・会場を提供してくれたリアライブのみなさん
貴重な機会を設けていただき、ありがとうございました!
また会いましょう。
p.s.他にもこのイベントのレポートあったので、興味ありましたら↓↓