武中ゆいか

文章を書くのを諦めきれない未婚、無職。32歳になりました。

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マガジン

  • なんども読み返したいnote

    私が一方的にラヴなnoteたち。ぜひみんなにも読んで欲しい

  • 妄想デートのはなし

    憧れデートの妄想をものすごい熱量で語っています

  • 映画のはなし

    観た映画の感想をあーだこーだ言っています

  • 色恋沙汰のはなし

    恋や愛のことをあーでもないこーでもない言っています

  • 旅のはなし

    旅で感じたことをつらつら書いています

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私はお化粧をしたくない

お化粧をしたくない、というと少し語弊があるかもしれない。 より正確に文字に起こすと、 『女性は化粧をするのがマナーだという風潮がイヤだし、私はすっぴんでいたい。でも誰かにしてもらえるなら、たまには化粧をしてみたい』 になる。これを短い言葉にすると『私はお化粧をしたくない』に収斂される。 中学や高校は校則で化粧を禁止されているところも多い。けれど彼女らが読む雑誌や、憧れる女優やモデルやアイドルは、大抵みな綺麗にお化粧をしている。ファンに聞かれてInstagramやTwi

    • 10/26〜11/4のこと

      先週末は祖母の家に行った。 正確には祖母が亡くなり叔父が相続した家。 敷地と道路の境に植えたリュウノヒゲを雑草から救い出す。 土を掘り返すと白くて小さい幼虫が出てきて、またそっと土に埋めた。 弟は庭になったまだ熟れていない柿を早めに収穫した。 庭仕事をし、仏壇の前でお経を唱え、墓参りにいくと意外にスマートフォンは見ない。 やることがある、というのはいい。 体を動かすのも案外悪くない。 でもそれが数ヶ月に一度訪れる週末の48時間だからなのかもしれない。 夏はとにかく新しい人に

      • 落ちこんでもひとり

        また落ちた。 人生ずっと落ち続けているかもしれない。 中学受験も高校受験も大学受験も。 英検準1級も。短期のアルバイトも。 公募にチャレンジし始めたのは2022年から。小説家に憧れて、初めて小説を書いたのが20歳の頃。 文章を書くのは好きだったし、小学生の時に学校の代表になったこともある。ブログがきっかけでできた友達もいた。 でも初めて書いた小説は中学や高校時代から文芸部で書き続けてきた人や本気で小説家になりたい人たちがいるサークルの中ではまるで赤ん坊で、支離滅裂どこ

        • 恋にならなかったものたち

          7月と8月は新しい人とたくさん会った。 恋を始めたかったから。 でもどれも上手くハマらなくて恋にすらなれなかった。 「友達でいよう。今日のデートのことnoteに書いてよ」と約束した男にもブロックされたけれど、約束は果たすタイプの女だからやっと書きます。 私の中で「デート」の定義に当てはまるのは「自分が下心を抱いている」になる。 最初から、会う前から「恋愛対象」としての可能性を秘めていれば、それが単にご近所散歩だろうが、ご飯をご馳走になろうが私にとっては紛れもなく「デート」

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        記事

          野田洋次郎『LAST LOVE LETTER』オタク語りMV歌詞解釈

          私はRADWIMPSのまあまあのオタクです。 どのくらいの”まあまあ”具合かというと、「25コ目の染色体」2005年リリースのRADWIMPSメジャーデビュー曲の歌詞と小学6年生の頃に出会って一目惚れしてから今年で32。おおよそ20年間彼らの曲と人生を歩んできた。 ひとりの人間がこの世に誕生して、赤子から大人になるくらいの結構な時間ずっと好きだった。 ただそのくらい月日が経つと、私も多感な思春期は卒業し、現実を突きつけられた青年から中年へと移行待ったなしのフェーズに入り、い

          野田洋次郎『LAST LOVE LETTER』オタク語りMV歌詞解釈

          僕らの恋は、なぜだか、いつも二番煎じ

          「一気見しよう!」 意気揚々とNetflixオリジナルシリーズをダシに、健全さしかないようなデートを繰り返す。 面白い作品だから何度でも、違う部屋で、違う男と見れてしまう。 君が部屋に一晩泊めた女の子と、次の日に行ったうどん屋さんでのランチを「二番煎じで良ければ」と屈託ない笑顔で私にも誘ってきたこと、私は傷付かないでいてあげる。 だってストレンジャーシングスを、淡く甘い曖昧さの中で手を繋ぎながら見た相手は、君が、初めてじゃないから。 カレーをスパイスから一緒に作った相手

          僕らの恋は、なぜだか、いつも二番煎じ

          きょうのご機嫌いかが

          一ヶ月半ぶりに生理がきた。この半年はおおむね順調だったから、こないは来ないで不安になってしまう。 私はピルを飲んで月経コントロールをしていないから、いまだ生理周期が不安定。 ピルは保険適用外だし、なによりズボラな私が1日2回、きちんと服用できる自信がなく何となく避けている。 でも飲んだらこんな風に病気の心配も、月経痛も月経の量も少なくなるのなら処方してもらうのもいいのだろうか。 ぐるぐる考えながら行動せずに気付けば、アラサーになってしまった。 今も腰が痛くて痛くて仕方がな

          きょうのご機嫌いかが

          君の部屋の合鍵を手にするはなし

          「はい、これ」 仕事に向かう彼の手から、銀色に光るひんやりとしたそれを手渡される。 「家出る時にこれ使って。そのまま持って帰っていいよ」 寝惚けまなこの私の頭は彼の言葉を上手くのみ込めず、ただ静かに頷き玄関の扉が閉まるのを見送った。 手のひらにちょこんとのった見慣れぬ鍵の感触をたしかに認識するようになって初めて、合鍵を渡されたのだと気付いた。 私が、彼の部屋の合鍵を、持つ 心の中で一言ずつゆっくりと呟く。 別に同棲しようと言われたわけでも、ましてやプロポーズをされ

          君の部屋の合鍵を手にするはなし

          グッバイ、セプテンバーさん。ハロー、オクトーバー。

          気が付けば9月が終わってしまう。 2020年も残り3ヶ月。 色々なことがあっという間。 夏は念願のポーラ美術館に行って、静嘉堂文庫美術館に曜変天目(稲葉天目)をこの目で拝み、酒井抱一と狩野探幽の屏風に圧倒され、東京都現代美術館の岡本信治郎に魂を揺さぶられ、メルボルン以来の名和晃平のPixCell Deerと対面してきた。大満足。 ピンクの髪はすっかり色落ち、オレンジみのある茶色になって本日黒髪に染めました。 色々なことを書きたいのに上手くまとまらず、秋の夜風が涼しくな

          グッバイ、セプテンバーさん。ハロー、オクトーバー。

          オラファー・エリアソン「ときに川は橋となる」展における鑑賞者のまなざしについて

          現在、東京都現代美術館で開催中のオラファー・エリアソン「ときに川は橋となる」展に先日行って来ました。簡単な開催概要については以下を参考にしてみてください。 開催概要 会期:2020年 6月9日(火)-9月27日(日) 休館日:月曜日(8月10日、9月21日は開館)、8月11日、9月23日 開館時間:10:00-18:00(展示室入場は閉館の30分前まで) 観覧料:一般 1,400 円/ 大学生・専門学校生・65 歳以上 1,000円/ 中高生 500円/ 小学生以下無

          オラファー・エリアソン「ときに川は橋となる」展における鑑賞者のまなざしについて

          君が好きな人を見つめる時の横顔をいつまでも眺めさせてほしい

          8月の目標を振り返る間もなく8月が過ぎ、もう9月も2週目になってしまった。 夏が過ぎる体感スピードが年々加速していっている。間違いなく。 ちゃんと書き留めて、ちゃんと忘れたくない感情がたくさんあったはずなのに、筆不精な私はついそれを忘れてしまう。あの時感じたことや泣きたかったことや不安なことや幸福だったことの気持ちがアルコールが揮発するように見えないままどこかへいってしまった。 覚えておきたい感情じゃなくて、忘れたくない感情。 鮮明にいつでも思い出せる必要はなくて、片鱗に触

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          真夏の蜃気楼から逃げ出すように

          「夏のプレイリスト作っておいてよ」 来週のドライブデートに備え、彼に夏のプレイリストをリクエストする。 私の夏のドライブプレイリストはちょっぴり湿っていて帰り道の夕暮れ時みたいだから。 毎日じりじりと焼かれるような暑さだと、外へデートに行くのも億劫になる。けれど、君はそんなのお構いなしでどこかへ出掛けたいと言う。 私は日焼けするのも、暑い中マスクをしなければいけないのも嫌だから 「ドライブしよう」 と提案した。 「いいね」 君はどこかへ行きたいくせに、行きたいところが

          真夏の蜃気楼から逃げ出すように

          太陽がいたいよう

          梅雨が明けた途端に、痛いくらいの日差しが肌を照り付ける。 テレビでは午後3時を回った頃に連日速報で東京都の感染者数が報じられている。 速報ニュースの音にびっくりしながら数字を見ては気持ちがだんだんと消耗していく。 7月は天気がぐずついていたのにあっという間に過ぎ去ってしまったような気がする。 8月の唐突な太陽の陽気に、あれほど望んでいた晴れについていけぬまま1週間が過ぎようとしている。 そういえば、この間、人生で初めて髪の毛をブリーチした。 念願のピンク色に髪を染めた。

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          アーティゾン美術館のはなし

          去る7月末日、京橋のアーティゾン美術館(旧ブリヂストン美術館)へ行って来ました。前回、自分用メモで残した行きたい美術展備忘録にもちょろっと。 緊急事態宣言明け2ヶ所目の美術館遊びだったのだけど、スーパーウルトラ楽しかったので、みんなとシェアハピします! 現在アーティゾン美術館では3つの展覧会が同時開催中。 ・『Tomoko Konoike FLIP 鴻池朋子 ちゅうがえり』ジャム・セッション 石橋財団コレクション×鴻池朋子 ・『Cosmo-Eggs 宇宙の卵』第58回ヴェネ

          アーティゾン美術館のはなし

          およそ夏の夕暮れ

          前も話したような気がするけれど、最近好きな作家の、気に入った短編をワードに書き写す遊びをしている。 今のところ角田光代を一編、江國香織を一編。 ただ書き写しているだけなのに、自分が気に入ったもの、つまり、書きたい憧れの文章を写経すると、まるで私が書いたように錯覚して得意げな気持ちになれる。 「やだ、うまい」 そりゃあそう。 だって第一線で活躍する作家の文章だ。 しかも自分で創作する時と違い、すでに完成されたものを写すので、タイピングが進む進む。 そりゃあそう。 じんわり胸に

          およそ夏の夕暮れ

          I miss you sunshine

          梅雨が明けない。 例年より一週間ほど遅くなりそうだろうか。 九州での度重なる豪雨に、偽善的な祈りをささげている。今の時代はワンクリックで(厳密には、クレジットカードの番号を入力したり数クリックが必要だけれど)募金が出来るからありがたい。 私は大学の時に破傷風のワクチンを接種しているから泥の中での作業も心配ないなと思いながら、今日も他人事でニュースを聞き流す。 最近、悪意に対する沈黙は悪意への消極的な加担なのではないかということを考えている。 それから自身の加虐性と、自分が

          I miss you sunshine