植物屋さんの店主の圧倒的なレコードへの愛
休日を利用して、髪を切ってもらい、ハンバーガー屋で最高に美味しいプレミアムチーズバーガーを食べ、家のデスクに置く用の小さめの植物を求めて植物屋さんへ足を運んだ。そこのお店は2回目で、店内の植物は本当に心躍るような面白い植物だらけなのだが、さらに心躍ったのは元DJである店主のレコードの数々だ。「この後レコードを買いに行こうと思ってるんですが、良いお店ありますかね?」と自宅にレコードを3枚だけ所持している僕が訊ねると、「レコード集めてるの?」と今までよりも少しトーンが変わり、「僕山ほど持ってるよ。」と言い、レジ裏の控室的なスペースに案内してくれた。そこには植物の肥料や鉢などもたくさん置いてあったのだが、まあまあのスペースをレコードプレイヤーとレコードのために確保されていた。
僕はジャズの音楽の話を思い切り出来る知り合いが少ないので大興奮。しかも、自分よりも圧倒的に知っている人が目の前にいて、どうぞ好きなレコードかけますんでという状態。
最高だ。
聞けば、植物のお店をやる前はジャズのレコードを中心に集めていて、今のようにネットでなんでも買える時代ではなかったので、その足でヨーロッパにレコードをよく買いに行っていたらしい。
それこそ一枚数万円するものもザラにあったらしい。
「その時に見つけちゃうと、今買わないと後で誰かに買われて売り切れたら、後悔しかないからね。」
今僕は主にSpotifyで音楽を聴いているので、この感覚はレコードを買う人にしかない感覚なんだろうな、とワクワクしながら話を聞いていると、「どういうのが好きなの?」と言われて、特に嫌いなものは無いんだけれど、「最初に好きになったのは、Bill Evansです。なのでそこからピアノトリオを結構聴いてました。最近のでいうとGoGoPenguinとかもすごく聴いてます。」「GoGoPenguinは知らないなぁ。」と言いながら、ピアノトリオのオススメのもと、それ以外のジャンルを計5枚ほど奥から持ってきてくれた。ビバップや、ドラムメインのもの、ラテン系など。
本当に最高。
色々聴かせてもらって、その場でSpotifyにも気に入った曲をお気に入り登録したりしながら、「このレコードは買って欲しいなぁ。最初に聴いた時、衝撃を受けた曲があるんだよ。」といいながら、また一枚奥から持ってきてくれて流してくれた。
めちゃめちゃカッコいい。
レコードで聴くのって、全然違う。
非圧縮だからとか、音源が違うとかそういうものもあるかもだけど、自分でレコードをかけて音楽を聴くのって、その音楽に対するこっちの聴き方が変わってくる。ストリーミングも便利で良いんだけれど、より音楽に浸りたい時は、レコードは最高。
深入りしたらお金本当に無くなるから、程々にね。
と言われ、レコード持ってる人はみんなそう言うなぁと思いながら、でも皆深入りしてんじゃん!
とも思う。それだけ魅力的で楽しいものなんだろうなぁ。
「趣味に全振りする」という感覚を久しぶりに思い出した。
「映画会」という飲み会以外に誰かと趣味の領域の話であそこまで楽しめたのは久しぶりだ。
すごく豊かな時間を過ごした。
こういう時間をもっと増やしていこう。
家の中に植物とアートを増やしたいね。と奥さんと話していて、植物は順調に増えているけれど、音楽もアートのひとつだよな、とふと思った。晩ごはんの時にでもかけようかな、レコード。
ちなみにちゃんと植物も買いました。