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ふたり暮らしの大家族料理、栗かぼちゃとひき肉の重層グラタン

「大は小を兼ねる」とは私の座右の銘のひとつだが、私がつくる日々の料理においては毎度のこと、大は小を兼ね過ぎてしまう

今年のハロウィンで愛犬みるぅの小道具として使用したかぼちゃ3兄弟。
最後に取り残されたのが、左の一番おおきなポティマロン(Potimarron)
かぼちゃ(Potiron)と栗(Marron)を合体させたらこうなったらしい。

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ひとり残されてしまった、ポティマロン。
発音が限りなくかわいらしい、ポティマロン。

甘いものにするとしたらプリンかパイくらいしか思い浮かばないが、プリンはつい先日ココナッツフランを作ってしまったし、パイやタルトはなんだか重くて飽きそうな気がするので、ここは塩辛系のメイン料理でいくとしよう。

先週は暖かかったパリだけど、今週はようやく空気が冷たくなり、日中2回のお散歩時もヒト・犬ともにダウンを着用するようになった。

夜は温まるものがいいな。
ポタージュはバターナッツで作ってしまって早々に売り切れたので、今日(水曜日)は温まる洋食の定番、グラタンといこう。栗かぼちゃのグラタンだ。


いつもは大体、頭の中に完成形をイメージしてそこに近づける感じで作っていくけれど、今日は思いのまま、ひたすらフリーダムに作ることに決めた。

外に出られないので家にあるものでなんとかしようと、とりあえずグラタンを作るのに思い浮かんだものを並べてみる。

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・栗かぼちゃ丸ごと
・肉系フィリング用に、冷凍のひき肉(牛は市販品・ブーは自らフープロして冷凍していたもの)とたまねぎ、使いかけのコーン缶
・ホワイトソース用の牛乳とバター(写ってないけど小麦粉)使いかけのコーン


材料の分量調整をしておくため、お皿は先に決めよう。
新入りにしてすでに登場回数でレギュラーを勝ち取っているSTAUBのグラタンプレート。今日はこれでいこう。

このプレートが、まったくもって二人暮らし用ではないことは、前にアンディーブ(チコリ)のグラタンを作った時に察知してはいた。

よくよく調べてみたら、2.4ℓも入ってしまうらしい。
恐ろしいことに、5、6人分用は軽くできてしまう。

でもこのかぼちゃを丸ごと収納するにあたっては、おそらくこれくらい大きさがあったほうがいい。これは勘。

まずはかぼちゃ。手をザクッといかないように、慎重かつ大胆にカット。

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こちらの栗かぼちゃ、見た目はかぼちゃそのものだけど、見た目だけ。
日本のものと違って、かなり水分が多いため、かぼちゃの煮物など食感を楽しむものをしてしまうと、べっちゃべちゃで美味しくなくて、Yの悲劇。

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ならば細かく切って茹でてくたくたにして、食感自体をつぶしてペースト状にしてしまおう、という算段。
下味がほのかにつくかしらと思って、一緒にコンソメも入れた。

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茹でている間に、肉フィリングの準備を。

スペインタパスにしようと思っていた巨大マッシュルームも2つくらい入れてカサ増しを図る。

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ひき肉は、最初に用意したものから牛をもう1枚足して200g、豚を100gをレンジで解凍。玉ねぎはみじん切り。

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たっぷりのバターで、たまねぎを炒める。

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ひき肉を加えて、さらに炒める。

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きのことコーンも忘れずに投入。
白ワインもちょこっと回しかけ、塩胡椒、ナツメグ、コンソメを砕いたもので、少し濃いめに味付けておく。

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かぼちゃが茹で上がったら、木べらかゴムベラを使い、ひたすらつぶす。

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かぼちゃペーストができた。甘い。軽く塩胡椒。

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これ、かぼちゃコロッケみたく肉フィリングと混ぜてしまおうかなとも一瞬思ったけれど(十中八九美味しい)、今日つくるのはグラタンだったよな?
危ない危ない、まったく違うものが出来上がってしまうところだった。

グラタンに欠かせない、ホワイトソースを作る。

ホワイトソースは、どんなに適当に作っても、なぜか失敗という失敗はしたことがない。
私のミルク好きが味方してくれているのだろうか。

今日はちょっと牛乳を少なめに、サラサラというよりぽってり系に仕上げる。

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かぼちゃペーストと、ひき肉フィリングと、ホワイトソース。役者はそろったので、組み立てていこう。

1の段。

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2の段。

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3の段。

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これを、もう一度。
そういえば昨日、ぷりぷり牡蠣と白子で2段重ねのおんなじようなことをやっている人が、日本の横浜あたりにいたな。

4の段。

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5の段。

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ここまで層になってくると、グラタンというよりもはやラザニア・・・?でも、パスタ入ってないな。平べったいパスタはない。
思い浮かんだのは、粉師匠PATAさんの紅葉の絨毯ちょうちょ。

このちょうちょのパスタ、ファルファッレ。
うちに常備してあるから、茹でてのっけて最後だけラザニアっぽく。

パスタが予想以上に肥大化して、本当はきれいにぴったり整列させたかったのに重なる部分もでてきてしまったので、結局並びはどうでもよくなった。

6段目。

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7段目、最後はやっぱりこの方。ホワイトソースでシメ。

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とけるチーズをたっぷり、パン粉もふりふり、黒胡椒を削って、オーブンへ。

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材料は全てそのままでも食べられるので、チーズが溶けてぐつぐついったら完成。

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緑がないので、ルッコラでも添えよう。

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ひとつずつ食べても美味しいんだから、合体させてもとても美味しかった。
濃いめに味つけた肉フィリングが、かぼちゃペーストとホワイトソースで更にこってり化。さらに、最後にのせたパスタ&チーズが渾然一体。
やはりこのかぼちゃはペースト状にして正解だったな。

Otto氏にも大好評だったため、残りのグラタンは翌日のお弁当、およびあと2回分のお弁当として冷凍庫に眠っていただいた。大家族料理のよき点。

ワインは白でも赤でも、どちらでも。
万年白派の私でも、冬が近づくと赤を飲みたくなる。
それに加えて外出禁止中はどうしても酒量が増えるので、気をつけなくては(と思ってはいるので、書くだけ書いておく)。


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ユイじょり
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