和洋折衷を愉しむ、北国のホタテ
「ホタテの街」のマルシェへ
今朝は、自宅のある街から30kmくらい離れた街まで車通勤しているOtto氏に誘われて、朝もはよから俺とともに私も出勤。
中学生のときから超絶低血圧な私にとって、北国の寒い朝に早起きするというのはなかなかにこたえる。でも、「なかなか大きなマルシェが開催されているぞ」という人参をぶらさげられたから行くしかあるまい。しっかし外は寒い。3度くらい。
仕事に行くOtto氏に別れを告げ、俺としばし街歩き。寒すぎて写真をほぼ撮らなかったのだけれど、この街も海沿いにあって港には複数の海鮮直売所が並んでいた。
どこのお店ももれなく目を見張る量のホタテの山・山・山。本当にホタテばっかり。
Otto氏にあとから聞いたけど、この街は「ホタテの街」といわれるくらいホタテ推し、というかホタテがよくとれるらしい。あの量だもの、納得。ちなみに買い物客も5kgとか10kgとか頼んでいて、どんだけホタテ食べるの・・・と衝撃だった。
せっかく早起きしてやってきたので、ホタテ2kg、マルシェでクレソンとネギ1kgを仕入れ、電車に乗って帰宅。ネギしょってTER(フランスのローカル線)に乗るのもなかなか乙である。
フレッシュ極まりないホタテちゃんズ。お昼、試しに1つホタテちゃんの殻開けをしてみよう。
こんなん見たらどうしたってそのまま食べたいじゃないの!生食ゆえ一瞬躊躇するも、自らの胃袋を信じよう。ホタテ2つ分、お刺身でいただくことにした。
こ、、、これは、、、美味しい。こういうのが結局1番なのよ。
そういえば、私としたことが今年はまだ生牡蠣をいただいていなかったということに食べながら気づく。というかあの街、よほどホタテ推しなのか牡蠣売ってなかったな・・・。
さて、あっという間に日は落ちる。今宵は残りのホタテちゃんたちで2品、いってみよう。
まずは身を傷つけないように丁寧に殻開け。普通に生きてるこたち多数で殻に指を挟まれること多々。
エラとか不要な部分を取り除き、ヒモと卵巣と身に分ける。
1品目:ホタテのソテー、エシャロットソース
Otto氏にバゲットを買ってきてもらうよう頼んだので、パンが進むようなクリーム系のソースを作る。
みじんぎりしたエシャロット(1個)と100mlくらいの白ワインを火にかけ、沸騰手前くらいを維持しながら水分をとばす。水分が飛んだら、生クリームを100mlくらい入れて絶え間なくかき混ぜ。
火からおろしてバターをひとかけ加えてなじませたら、味見。
うん、美味しいんだけど、これ絶対飽きる自身があるので、カレー粉を入れて味変しといた。
本当はブレンダーーやミキサーでガーするものなんだろうけど、エシャロットの食感が若干残っていたほうがいいかも?と、これでフィニッシュ。ミキサーを使うのが面倒という説も有力。
ソースができたら、本体を。ホタテの身に軽く小麦粉はたいて、バターでソテー。アロゼしながら半生を目指す。
クレソンのサラダを添えて、今宵もまたソースを下にしく女の登場。
なにかが足りないな・・・ってことで、これまた定番のパプリカパウダーシュッ!
2品目:三陸風ホタテのオーブン焼き
そうそう、奥に見えているのが2品目。三陸の亡き祖母の旅館で提供していたホタテのオーブン焼き。
港町で潮の香りをかいだらふと思い出したので、母にLINEして作り方を聞いた。なんのことはない、酒とみりんと醤油いれてオーブンで焼く、以上!
焼き上がり。ちょっと焼きすぎた感があるけどめちゃくちゃいい匂いがする。
食卓、整いました
実に和洋折衷な食卓。お昼にマルシェで仕入れたポワロー(ねぎ)と冷凍しておいたロマネスコでシンプルなスープを作っていたので、そちらも一緒に。寒い日にはやっぱりスープがいいねえ・・・。
ソテーのソースはやはりカレー風味にしておいて正解だった。ホタテ自身がそもそも淡白で飽きやすいし、欲を言えば別味ソースがあってもいいくらい。
三陸ホタテ風はもう最高以外のなにものでもない。熱燗オクレ。私はやっぱり洋より和だな。
なお、オーブン焼きの方はOtto氏がきっと食べないだろうと踏んで、Otto氏のソテーのホタテを1つ多くしておいたけど、予想的中。ノンメルシーとのことで私がいただけることになった。わーいわーい!せっかく作ったからちょっと悲しい気もするけど、洋なOtto氏と和な私で絶妙なバランスが取れていると前向きにとらえることにしよう。
ああ、天国の祖母は元気にやっているだろうか?あなたの孫はフランスの北国であなたのホタテを作っていただいていますよ。この冬は(たまには)頑張って早起きして、北国のホタテをたくさん食べることとしよう。
おまけ:デザートもあるでよ
バゲットを買うついでに珍しくデザートも買ってきてくれた氏。
うれしいけど私そんなに甘いものはアレなので・・・ってことで初めからシェアしようと提案。
Otto氏は「ワタシフタツガトージャナイカ!」とぷりぷりしながらもふたりで仲良く美味しくいただきましたとさ。