【日本一周 京都・滋賀編26】 京都でおすすめの古風な銭湯
・メンバー
明石、尾道
・錦湯と冬 筆者:明石
昨夜の日の出湯に続き、この旅行では京都の銭湯をまわろうと決めていた。
日の出湯については下の記事に!
高校の修学旅行で訪れて以来、なにかと足繁く通っている「錦湯」。今回はまだ行ったことのない尾道を誘ってやってきた。
入り口の戸を開けるとすぐさま裸のおじさんたちという、プライバシーの草創期のような脱衣所で服を脱ぎ、浴場へと向かった。
事前に宿から拝借して小さいジップロックに入れてきたシャンプーリンス石鹸をシェアしながら体を洗い(備えつけの石鹸等はない)、湯船にとっぷりとつかった。
湯温は20秒程使っていると体がピリピリするくらいには熱く、我慢比べの様相を呈していた。外が寒いから体が冷えていたのかな。
電気風呂にも挑戦したが、筋肉に電流を流されて動く実験カエルの気分になる前に離脱した。
警察から配られたであろう指名手配ポスターに、知り合いの写真を貼って独自の罪状を書くといったアヴァンギャルドな張り紙を見ながら髪を乾かすと、シャッターが完全に折り切った人気のない錦市場をてくてくと歩いて帰った。
緩んだ毛穴が夜気に冷やされてキュッと引き締まり、冬を感じながら宿へと帰った。
追記
その後、錦湯は惜しまれながらも2022年に閉業しました。
京都へ行くたびに必ずと言っていいほど訪れていた銭湯がなくなってしまったのはとても悲しいですが、今までありがとう。そして、長らくお疲れ様でした。
・ノスタルジック銭湯 筆者:尾道
さっきの京極スタンドでの珍事(詳細は↓)は巡行紀の良いネタになりそうだ、なんてことを話しているうちに錦湯にたどり着いた。
千と千尋の神隠しの世界観に溶け込みそうな、歴史と趣を漂わせる外観。昨晩の日の出湯と同じ、入り口で男女が分かれている仕様は、自分の中の「古き良き銭湯像」とリンクし、平成12年生まれには似つかわしくない郷愁を刺激されるのだった。
「男」と書かれた暖簾をくぐるとやけに気分が上がった。出発前に、宿に備え付けのボディソープとシャンプーをミニジップロックに少々拝借し、リンスは昨晩のあまりを持参したため、番台では入浴料だけを支払った。
こんなの、その場で購入してもせいぜい150円なのに、それすらケチる旅をしている。そのくせ、美術館を2軒梯子するのだから、金銭感覚の麻痺もいいところだ。
きっと節約そのものが目的なのではなく、些細な出費をもケチる、学生然とした金銭感覚に、酔いにちかい美徳と些細な正義感を感じているのかもしれない。
すっぽんぽんになり浴場に向かうと、入り口のガラス戸に「YOU ARE IN HEAVEN」の文言の下にシャンプーハットを被る猫があしらわれた、ゆる~いステッカーが貼ってある。
シャワーはもはやお馴染み、水とお湯を混ぜて温度調節するタイプで、ソープ類を仲良く分け合って体を洗った。ふぅ~さっぱり!