【感想文的】観ていない映画なのに観ている気がすることについて
観たことがない映画
「となりのトトロ」
お笑い芸人「かまいたち」の漫才のネタで「《となりのトトロ》を1回も観たことがない」というのがありました。
毎年毎年、あれだけ放送してるのに1回も観たことがない、というのを自慢するネタです。
ぼく、まったく観ていないというわけではないけれど、「となりのトトロ」は断片的にしか観ていません。断片的にしか観ていないのに、毎年その断片を繋ぎ合わせて、まるで観ているような気になっています。
有名な映画は誰かが語ったりモノマネしたりするので、そういうものと遭遇すると、観ているかのような錯覚に陥ります。
だから、ジブリ美術館に行ったときも、猫バスで「おぉー!」という反応をしてました。観てないのに。
「SLAM DUNK」
あれもそうです、「SLAM DUNK」。
いま、上映されていますが、漫画版もTVアニメ版もまったく観ていません。
でも、完全な「SLAM DUNK」世代なので、こちらもまた、観てないのにも関わらず遭遇してしまいます。
「諦めたらそこで試合終了ですよ」とか、
「安西先生、バスケしたいです」とか、
「左手は添えるだけ」とか、
まったく観ていないのに、そういう場面と出会ってしまいます。
もしかして観てるんじゃないか!
って気がしてしまいます。
「天空の城ラピュタ」
で、繰り返し放送してるものといえば、やっぱりジブリが多いと思うんですけど、「天空の城ラピュタ」も全部は観てないけど、「バルス」のとこは観たい(正確には「どこに行こうというのかね」あたりから)と思ってしまいますね。
観ていないのに、観ている気がするってすごいことですよね。それってもはや人々の集合意識が、観てない自分の中にも浸透しているってことなのかもしれません。
好きなジブリ映画
「おもひでぽろぽろ」
観てないことばかりだとアレなので、観ているジブリ作品で印象的だったところも書こうと思います。
とくに好きなジブリ作品は、「海がきこえる」と「おもひでぽろぽろ」です。
とくに気になる「おもひでぽろぽろ」の中のシーンがあります。
主人公の子が小学生のときのシーンで、クラスメイトの男の子と恋仲の噂になるっていう場面があります。
その男の子が主人公に「雨の日と晴れの日と、くもりと、どれが好き?」って聞かれます。
くもり。と答えると男の子も、「いっしょだ!」という場面なのですが。
それ、どうして曇りの日が好きなんだろうかとずっと心に残っています。曇りの日に心が心地よくなることってあんまりないと思うのですが、どうなんだろう。
で、曇りの日にそのセリフをふと思い出すことがよくあるんですよね。もしかしてそうやって思い出させるために、印象的なシーンを用意したのではないかと思うくらい。
観てない方は、ここだけでも覚えてもらって、観たような気になってくれると嬉しいです。