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腸内環境とアレルギーの小噺(後編)

この記事では、概念を説明しています。解決方法をお示ししていません。その点について勘弁してほしいことを一番最初にお伝えいたします。ごめんなさい。


さて、前編では、「免疫力」「バランス」というキーワードが出ましたね。

アレルギー症状は「免疫のバランスが崩れている」状態である

いや、言い換えると

「症状」全般として「免疫のバランスが崩れている」状態である
そういう考え方にシフトするのが良いとおもいます。

つまり、「免疫のバランスが崩れると辛い」ということ


カラダで起こっていることを想像するよ

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アレルギーだけでなく、「症状(カラダの反応)」は免疫のバランスが崩れた結果起こると考えて良いです。

風邪をひいた場合、
(インフルエンザウイルス感染による風邪症状)

発熱、節々の痛み、頭痛、鼻水などはカラダが反応している状態です。
ウイルスや菌など病原体がそのようにさせているわけではありません。

感染していない状態と比べて、体内で増殖したウイルスに対抗するために免疫のパターンをシフトさせます。その結果、発熱などの反応がカラダに現れるわけです。

野球などでも、大谷選手やイチロー選手に対して守備のフォーメーションを変える事がありますよね。ウイルス、花粉、菌、食べ物など、バッター(敵)に合わせて対応する免疫をシフトさせます。


アレルギーでは、

異物と判断されたもの(花粉や食物のタンパク質)を排除するためにカラダが反応しています。

細かくは違いますが概念的には、アレルギー反応もウイルス感染も同じです。異物を排除するためにカラダが起こしているアクションです。


なぜヒトはご飯を食べ、吸収できるのか?

食べ物は「自分以外」のものですが、拒絶しないのはなぜ?となりますよね。おおくは食べ物を異物としては認識しないようになっています。これを書き始めると終わらないので、この謎については別の記事に回したいと思います。


じゃあどうすれば?

回りくどい話をしましたが、結局何をすればよいのか?
免疫のバランスを整えるには…2つ方法があります。

✅ 「反対側を強くすること」
✅ 「バランスを真ん中で維持すること」

詳しい方は「Th1 / Th2のバランス」と言われる通り、アレルギー反応とは反対側にシーソーを傾ければよい。

それが、前編でも触れた、おなかが痛くなるリスクの働きですね。


①アレルギーをなくすために「食あたり」をおこせ!?

んなこたぁない。やっちゃだめよ🙅
あくまで「菌を食べる」ことであり、バイキンである必要はない。

その一つが「乳酸菌」です。

アレルギー症状を抑える効果のある乳酸菌もありますが、
おそらく原理はわかっていません。

特定の乳酸菌に「アレルギーを抑える」と記載がありますが、その乳酸菌でなければ効果が得られないわけではありません。

アレルギーを抑える為に開発された乳酸菌ではありません。

乳酸菌の中で、(他の乳酸菌と比べて)アレルギー反応と反対の作用をする乳酸菌を見つけただけ。アレルギー反応を抑えているというのは語弊があります。

それが、あなたに効果があるかはわかりませんので、注意ください。

菌によって、花粉に対する過剰反応を別の反応にすり替えてしまうことです。


②制御性T細胞に頼る

はたらく細胞で言うところの、コチラのおねえさんです。
私達はTreg(ティーレグ)と呼びます。

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画像はコチラから

①は、「シーソーを反対側に傾ける」方法でしたが、②のTregによる方法は、「シーソーを真ん中に維持する」方法です。

本来、免疫のシーソーは真ん中でゆらゆらしているものです。

「どちらかに傾ける」という方法では、本質的に解決はしていません。

このTregを元気にしてあげること=バランスを保つちから です。

過剰な免疫応答によって現れるアレルギー症状を抑えるのに効果的です。

これはアレルギーだけでなく、風邪やインフルエンザなどでも同じ事が言えます。どんな異物が入ってきてもすぐに対応できるように、真ん中でバランスを取ることが最強の免疫力なんです。


バランスが大事」の本質は、シーソーのことではなく、
真ん中でゆらゆらと対応できること
対応力がある状態を意図します。


「酪酸」って聞いたことある?

秋の銀杏並木、黄色の並木はとてもキレイですね。見た目は。

しかし、足元の銀杏の実、臭いでしょ?うんこのような匂いしますよね。

あの匂いの元が「酪酸」という成分で、腸内細菌のうんことして製造される物質です。

Tregは「酪酸」が大好きです。

なので、おなかの中で酪酸を多くつくれるようにしてあげることでアレルギーを軽くすることができます。


一番大事なこと

「なるほど、酪酸を増やせばいいのね!?」


…どうやって?


そう、それが一番の問題。

だから、僕もまだアレルギーに悩んでいます。

酪酸菌が入っているサプリメントがあります、そういうのも良いでしょう。
酪酸菌がカラダの中にいるので、オリゴ糖や食物繊維を摂取して酪酸菌を元気にしてあげる。

結局、そういう事になってしまうんだなぁ。歯がゆい


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まとめ

免疫のバランスについて、あまり他の方が表現していない切り口でまとめてみました。正直、研究でわかってきていることは多いですが、じゃあ私はどうしたら良い?に明確に答えるすべがまだ準備できていないというのが現状です。

がんばれ、免疫・腸内細菌学者、食品・サプリメントメーカーの人たち!
おー!

✅ アレルギーは過剰な免疫反応
✅ 症状を抑えるには傾いた免疫力を整えること
✅ 免疫は真ん中に戻して置きたい
✅ 真ん中に維持するにはTreg、酪酸が重要
✅ 酪酸を増やす方法は…現状色々たべてみるしか無い。


かなり、小難しい内容になってしまいました。
最後までたどり着いた方いらっしゃいますでしょうか、心配です。

今のところ、私としてはベストを尽くしたのですが、もっとわかりやすく表現したいと思っています。

最後まで読んでいただいありがとうございました。

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