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『できる人』が上司になったとき部下がついてこない原因と対策

仕事ができる人はどんな人?

 仕事ができる人の一般的に認知されている見解はどんなものでしょうか。

①要領良く段取りが組める人

②先読みができる人

③顧客ニーズにフォーカスできている人

④現場の知識が豊富

⑤コミュニケーションが上手

⑥後輩にも気配りできる

⑦上司が求めていることを理解している

などなど…

 世に溢れている様々な著書もそれら部分についてフォーカスして書かれていることが多いと思います。

 さて、今回はそんな所謂スーパーマンのような現場スペシャリストとして育ったとき、長い目で見ると逆に困りごとに繋がるかも?ということを今までの実体験を元に考えてみます。


『できる人がいる環境』

 「できる人がいる」といっても幾つかに分類できるかと思います。それはその人が「同期の仲間」の場合と「部下や後輩」、はたまた「上司」という設定によって周りに与える影響が変わり、職場の環境も変化していくということを何度か経験しました。


 それぞれの設定によって「できる人」の見え方が違うということは何となく想像がつきます。

 同期の仲間や部下後輩の場合はまだ「対等な立場」若しくは「自分の方が上」であることから多少の妬みは発生したとしてもどちらかというと周囲から信頼・頼りにされ、仕事も円滑に回るため大きな問題に発展することは少ないのかなと感じます。しかし、問題なのはこの先だと思います。

『できる人の未来』

 その「できる人」はいつまで自分と同じような立場でいるでしょうか。そういった人はどうしたって他よりも目立ちやすく、上司からも評価されやすいです。そのため必然的に出世もしやすく、数年の内に忽ち自分の上司になってしまったりします。

上司になると求められること

 現場でバリバリやっていた「できる人」ですが、上司になると求められることが一変します。今までは現場の先頭に立って自分の背中を見せるだけで良かったものが、敢えて自分は後ろに位置し、部下に仕事を割振り、時に見守り、時にアドバイスをしたりして部下の成長を促進させなければなりません。


部下と上司では必要なスキルが全く違う

 つまり「できる人が今まで評価されていた現場での仕事」を他の誰かができるように継承しなければならないということ。

 そして上司となった「元できる人」はいつまでも現場の仕事ができる人のままではダメで1つ視点を上げて俯瞰的にチーム又は事業そのものを観ていけるよう自分自身も成長する必要があります。

 いつまでも現場で優秀だと『だったらあんたがしたらええやん』とか『貴方は出来るから良いかもしれないけど…どうせ私に出来ない。』となるのは自然の流れです。ですから仕事ができる人がそのまま上司となり、そのまま現場の「できる人」であり続けると部下との深い溝が発生してしまうのです。

結論

 上司になったときに必要となるスキルは「現場技術」ではなく、それとは違うカリスマ性。他に尊敬できる部分があるかどうかだと思います。 
 そのカリスマ性を獲得することができれば、部下はその上司に認めてもらうため・褒めてもらうために『私はあなたにこれを提供することができます!!』とアピールしたくなる存在になれる。と私は考えます。

 カリスマ性を出せる物事が何なのかは人それぞれ違いますが、核となる部分だけ述べるとすれば、『兎に角、(現場以外で)何かに打ち込んで取組むこと』

 要は頑張るってことです。普通に当たり前のことを言ってると捉えられがちですが、頑張っていることを周りが認め、応援してもらえる立場になることができれば、それは「只の上司」から部下にとっての「推しの上司」という存在になり、本当の「強いチーム」として結束できます。

推しの上司

 でもこの「頑張る」という姿は周囲に気付いてもらわないと効果はありませんし、またそれを継続しないと「推し」にはなれません。

正にアイドル並みに毎日活動し続けることが重要で「何をするか」よりも、この「継続」こそが難しく誰にでもできることではありません。だからなかなか上手く行きにくいのかも知れませんね。。。


まとめ

 今まで現場でバリバリと成果を上げて来た人が上司という立場にステップアップしたとき、「自分」対「顧客」という視点から「部下の育成」にもフォーカスしつつ、更に自分は現場とは違う分野で部下以上に努力する必要があるということ。そしてそれを継続し続ける事ができたとき「推しの上司」となれるはず!?

と考えます。

団結

※最後に注意点ですが、「推されるプロ」の俳優やアイドルでさえ、人それぞれの好みによって推してもらえない可能性が多分にあります。(全人類から推されている人なんていませんもんね)

 なので頑張りを継続していても全員から推してもらえるとは夢々思わないようにする。という事も念頭に置いておく必要があります。


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