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35人学級でも個別の学びを個々の進度で行う方法(2)ベースとなる授業,教育用SNS編

iPadの1 to 1が始まって3年目。2013年に使い始めた教育用SNSのEdmodoも利用4年目に入っていました。武蔵野大学の荒木先生が研究をスタートされた頃で、私の学級のSNSの中に常駐して利用法や特徴を数値化していただくことができました。

自分の実践のことって意外とよくわからないものです。言語化していただくことで新たな一面に気付いたり、自分の経営方法が「理解」できました。

通常PC・タブレットで行うeラーニングは定められたペースと内容で行うドリル的な要素が強いです。一方で私の場合は「非同期型eラーニング」と言い、生徒が自律的にネットワーク上で知を共有したり、深めます。今日は、荒木先生のiTeachersでの講演ビデオを使って概略を説明します。

Youtube上にある荒木貴之先生の講演ビデオ

江藤実践から見えること

学習用SNSは無料のプラットフォームであるEdmodoを使っていました。Edmodoには以下の特徴があります。
・無料
・テスト、アンケート、配信の機能など
・Facebookに似たシンプルなインタフェース
・コードの入力のみでクラスが作れる
・生徒・保護者・先生しか見れない
・メールアドレスの必要なし

それぞれの学習ややりとりを一箇所に統合できます。生徒は成果物に対してオンラインで対話や振り返りを重ねることで自分から学ぶようになっていきました。また副産物として、「新たな学習リーダー」が生まれたと荒木先生は言います。

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生徒たちの発言の特徴

他の生徒がスレッドを立てて意見を求めたとき、単に「よかった」とか「面白かった」というのではない「助けられた発言」の例です。はっきり言っているとか、辛口、悪いところも言ってくれる、コメントが目につきます。オンラインでの辛口コメントは大人でも難しいものですが、それを良しとしているところが特徴的なのだそう。

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調整学習の3段階

一番低い段階はeラーニングにおいて自分自身の学習に能動的に取り組むことです。ドリル学習を淡々とする、先生に出された課題に取り組んでエッセーなどを提出する、などです。一方で指摘されたのは、この生徒たちの場合公平で創発的な知の共同構築をしているという点。

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暗黙知ー形式知ー共有知

こうした取り組みは何もICTに特化しているわけではありません。大切なのは共有知にするプロセスを生徒が体験し、楽しいと感じ、必要に応じて普通にできるようになること。一つの例がこの記事にある文法授業の実践です。

もっとシンプルに行ったものだと、欧米とアジアの教育を比較対照したときのこと。イギリスBBCによるビデオは50分ありました。英語も聞き取りづらく、とても一人で生徒が理解できるものではありません。でも、半分までを全員で視聴して35人分の理解を板書すると、なんと!全体像が見えたのです。結構面白いのでよかったらどうぞ↓

こうした経験を繰り返すことで、リアルでもオンラインでも生徒は自ら、頭の中の暗黙知を言葉や図でで伝えて形式知にし、互いに理解を深めて共有知化するようになっていきました。

そんなことを踏まえて、もう一度ビデオを見ていただけたらと思います。

さいごに

ICTでの個別学習=ドリルとは決して捉えないでください。そこから入ると、生徒はやる気をなくし、紙でしていた時と同じかそれ以下の点数をとるようになるでしょう。そして先生が一番恐れる、「さっさと終わらせて好きな動画を見る」または「初めから取り組まずにゲームする」になるのです。それもそのはず、面白くないですから。

まずは土壌を整える。集合知化することや、コラボの楽しさ、一人一人に知識や理解の差があってもみんな充実した学びができること、個性を大切にして自分の得意分野で助け合うことを目的とした時間をさきたいものです。

ちなみに、江藤の場合それは授業時間の○○%です。

ではまた次回!新たなリーダーと言われる二人のブログをご紹介しますね。

続編です↓


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江藤 由布(ゆう)
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