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頑張った分だけ涙がこぼれてくるものなんだ
もうすぐ息子の幼稚園生活が終わる。
終わりが見えてくると、全てがあっという間だった。
年少さんの時は、幼稚園に行きたくなくて泣きながらバスに乗っていた。
息子の心も折れていたが、私の心も折れていた。
初めての母子分離は、想像以上に孤独で過酷で母親として胸が張り裂ける思いを味わうものだと知った。
一緒にいたいと泣きつく我が子を、無理やり剥がして幼稚園へと送り出す。
ライオンが崖から我が子を突き落とす心境。
強くなるためには仕方のないことだけれど、悲しそうに泣いている我が子を助けてあげることが出来ないもどかしさったら、言葉では言い表せない。
幾日も幾日も、そのやり取りを繰り返して、気が付いたらお迎えに行くこともなくなり、幼稚園を嫌がることもなくなり、楽しそうに、そして当たり前に通うようになっていた。
一緒に遊ぶママ友もいなかった状況から、息子が仲良くなったお友達のママさん家で遊んだりするまでになった。
息子の風邪が感染り、最悪な状態で過ごしていた年中さんから更年期症状も酷くなり、記憶なく過ごしていた日々も多かった。
長い夏休みもなんとかやり過ごして、気が付いたら最後の冬になっていた。
そう、私はこの三年間、頑張っていたのだ。
仕事がある日は、息子が帰って来るまでに必ず帰らなければならないプレッシャーとも戦いながら、どんなに具合が悪くても行事のある日は、お弁当を作って、送り迎えをしなければならない義務感をかかえながら、この3年間を乗り切った。
何もしていなかった様で、涙が出るほど頑張っていた事に気が付く。
頑張れば頑張ったほど、涙っていうのは零れてくるものなんだ。
明後日は最後の参観日。
年長さんの最後の参観日は、生活発表会と言って、幼稚園生活のまとめの様な内容を催してくれるらしい。
絶対に泣いてしまうであろう。
自分の卒業式では、1ミリも涙なんて出なかったが、子どもの卒園、卒業式だと泣けてくるんだなぁ。
いや~、本当に頑張った三年間だった。
今から想像しただけで、うるうるがとまらない。
子どものためなら親はなんだって頑張れる。
親って偉いわー。凄いわー。
本当、尊敬だわ。
息子と2人で乗り切った3年間。
深すぎる思い出が、心にまた一つ刻まれていく。
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