米で感じる、本に呼ばれる
原田マハさんの「生きるぼくら」を読んだ。
原田マハさんて名前はずっと知っていたけど、なぜだろうか読んだことがなかった。こう自分でもよく分からないのだけど、本に出会うという表現が巷でもよく使われているが、私もこの本に出会うというか、どちらかというと本に呼ばれる感じがたまにある。
昨年で言うと、凪良ゆうさんの「流浪の月」
この時も、本に呼ばれたと書いてた。やっぱりあるんだなぁと思った。
※ちょっとネタバレかも。
女性作家の方特有の温かさを感じる物語だった。いじめから引きこもりになった主人公の母親が急にいなくなったところから始まる。家族のかたちとか信頼とか感謝とか、そういったものを優しく思い出させてくれるような作品だったけど、同時に米作りが大きな鍵となっていて、自然との向き合い方や昔ながらの米作り、田舎特有の地域ネットワークなど、そういった点でも考えさせらえれる話だった。
登場人物が「こういうおばちゃんいるわ~」「このおじちゃん、〇〇さんみたいだわ~」みたいに親近感湧く感じがすごく落ち着いた。そしてなんだろ、舞台となる蓼科を懐かしく思ってしまう、そんな感じだった。
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ありのまま、とかそういうの最近好きではないのだけど、自然で言うところのありのままってエネルギーの塊みたいで好きだなぁと思った。その「ありのまま」にありのまま触れることで、人間も本来のありのままになるのではと思った。作られてない、人工的に整えられた美しさではない、自然のありがたみを忘れないように取り入れたいと思った。
こういう話を読むと、鉄腕DASHと有川浩さんを思い出すのは私だけでしょうかね。