コンフォートサウナの良さを語りたい
皆さま、早速ですがコンフォートサウナをご存知でしょうか?
コンフォートサウナとはサウナ室の温度を控えめに設定し、湿度を上げることで体感温度を高めるタイプのサウナです。
「comfort(コンフォート)=快適」の意味通り、快適で居心地の良いセッティングのサウナ室を目指して設計されており、落ち着く環境が最大の魅力です。
温度は80度前後であることが多く、高くとも90度あたりで、ドライサウナと異なり湿度が高く、25〜35%ほどに保たれています。
特殊な蒸発皿を用いて湿度を上げており、高い湿度によって体感温度を上げる仕組みとなっています。
そのため通常のサウナよりも低い温度でも体感温度が高いため発汗量は高く、しっかりと汗を掻くことができます。
ドライサウナとの主な違いは「温度」と「湿度」になりますが、日本では90度以上で湿度が低い環境が多い傾向にあります。
「コンフォートサウナ」は全国的に見ても数が限られており、そもそも「コンフォートサウナ」を売りに宣伝している温浴施設の数も少ないため非常にレア度の高いサウナです。
また、居心地が良く快適な設定のためサウナ室の温度は低いため、高い温度によるガツンとした熱さを求めるサウナ愛好家からは敬遠されがちですが、一度ハマると抜け出せない魅力もあります。
コンフォートサウナの魅力は湿度にある
コンフォートサウナは80度前後の温度設定でいわゆる中温サウナと呼ばれるぬるめの環境になります。
「ぬるめのサウナ室だと発汗量も通常のドライサウナと比べて少ないのではないか?」と危惧する方も多く、温度だけで敬遠する方もいることかと思います。
しかし、コンフォートサウナに実際に入ってみると、サウナ室に入った直後は温度の低さを感じるも、最終的にはドライサウナと同じくらいの汗が出ます。
その理由は「湿度」にあります。
サウナに関する質問で「サウナ室ではなぜ100度を超えるのに火傷をしないのか?」という質問はよく聞かれる質問の一つとなりますが、なぜ火傷をしないのか分かりますか?
早々と回答を答えてしまいますが、答えは水と空気では熱が伝わる速度が違うためです。
空気が乾燥していていると熱伝導率が低くなるため体が熱さを伝わるまでの時間が遅くなり、結果として火傷をせずに済むわけです。
サウナの醍醐味に「ロウリュ」がありますが、ロウリュは熱しられたサウナストーンに水をかけて蒸気を発生させることを意味します。
ロウリュを行うと熱さを感じるのは「水の熱伝導率の高さ」という特性が影響しています。
「ロウリュ」は水の熱伝導率の速さを利用してサウナ室の熱さに変化をつけて、熱をダイレクトに感じることができる気持ち良さを生み出しています。
コンフォートサウナでは低い温度設定でも湿度はロウリュを行った瞬間のように高く設定されているため、空気中に含まれる水分量が増加し、熱伝導率は高くなります。
そのためサウナ室の温度よりも体感温度は高く感じるため発汗量が増え、結果的に低温度でも大量の汗を掻くことができます。
「高い湿度による体感温度の高い快適なサウナ室」はコンフォートサウナ最大の特徴であり、コンフォートサウナが愛される要因の一つです。
コンフォートサウナは居心地の良さに特化している
「comfort(コンフォート)=快適」を冠にしているだけあってサウナ室は「快適で過ごしやすい環境」を心掛けている傾向にあります。
一見するとサウナ室の構造は普通のドライサウナと変わらないため「コンフォートサウナ」と説明を受けなければ違いは分かりません。
低音多湿のサウナ室は高温低湿のドライサウナに比べて息苦しい辛さはなく、サウナ室内でリラックスできるほど柔らかい空気感に包まれています。
「あーキツい!」という感覚は一切なく、「快適」と名が付く通り、ずっとサウナ室に入れそうな安心感があります。
コンフォートサウナであることを売りにしている施設ではサウナ室の光量を下げ、室内の色合いも全体的に落ち着きのある雰囲気にしているところも増えてきました。
温度だけでなく、視覚的にもリラックスできる環境にすることでより「快適」に過ごせるように努力している施設には頭が上がりません。
コンフォートサウナは「我慢する」「耐える」と言ったサウナのネガティブな印象を払拭する「居心地の良い」「リラックスできる」サウナとして発展することでサウナ人口をさらに増加させるトリガーになる可能性があります。
また、サウナの本場フィンランドのサウナ室では温度は80度〜90度で湿度を高に設定していることが多く、これは「ロウリュ」を重視していることや「サウナ室はリラックスする場所」という理由からコンフォートサウナに近いセッティングになっているため本場に近いサウナ体験を擬似的にすることもできます。
湿度が高いことで苦しさも少なく、ゆっくりとリラックスしながらサウナを楽しむことで今までにない「安らぎ」と「ととのい」を得ることができることでしょう。
コンフォートサウナがある施設
「コンフォートサウナ」と宣伝している施設は少なく、実際はコンフォートサウナに近い設定のサウナ室でも「ドライサウナ」としている施設も多いことから今回は「コンフォートサウナ」と施設側で宣伝している場所に限って紹介します。
また、私の拠点地が埼玉であることから、都内のみとなります。ご了承ください。
ゆ家 和ごころ 吉の湯
※ドラマ サ道でも登場したコンフォートサウナの知名度を上げた立役者
湊湯
※コンフォートサウナとロッキーサウナで日替わり
秀の湯
立川湯屋敷梅の湯
※コンフォートサウナとロッキーサウナで日替わり
南青山 清水湯
井草湯
千代乃湯
※すいれんの湯がコンフォートサウナ
庚申湯
※絹の湯がコンフォートサウナ
鳩の湯
※男湯のみ
増穂湯
戸越銀座温泉
千年温泉
「汗を出す」だけではないサウナの醍醐味を味わおう
プロサウナー と呼ばれるサウナの啓蒙活動に貢献をする方々は「80度前後」のサウナ室が最終的に行き着く場所と語ることが多く、コンフォートサウナに対する高い評価を耳にすることが最近は多いです。
ガツンと熱いサウナ室で熱を浴びるのも良いですが、リラックスできる温度で心地よくゆっくりするのもまたサウナの醍醐味です。
コンフォートサウナでは体感温度の高さからしっかりと発汗できますし、体も温まるのでドライサウナと同じく水風呂による温冷交代浴を楽しむこともできます。
ぜひ、コンフォートサウナの心地よさを試してみてください。
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