2021年7月前半に読んだ本まとめ
読みたい本をリスト化してみたら40冊近くありました。
今年中に読み切れるか…?
サイエンスライターの鈴木祐さんがブログで紹介していた作品。世界で高評価を受けているSF短編集。
序盤の三編(商人と錬金術師の門、息吹、ソフトウェア・オブジェクトのライフサイクル)は楽しめましたが、内容が精緻であるが故に難解さを感じてしまう作品が多く、読むのがしんどくなるページもありました。
日本語訳も原文の雰囲気を尊重してか、やや硬い印象を受けました。
とはいえ、タイムマシンやロボットの存在にリアリティを持たせながらストーリーを展開し、テーマが「人間性」に帰結していく構成は本当に見事なので、こういう作品に耐性がある方は是非読んで欲しいです。
マダミス制作者のシュレディンガーのタコさんが一番好きな本として挙げていた作品。
主人公の少年は努力家で賢い。その様子がユーモラスでかわいい。
”ぼくはたいへん頭が良く、しかも努力をおこたらずに勉強するのである。”という冒頭の一文には、思わずニヤリとさせられます。
少年の世界の捉え方が瑞々しくて、自分も少年時代にこういう風に世界を見ていたのかな…と思いを馳せました。
少年がプールサイドで、今体験していることとそれを思い出すことの違いにふと気付くシーンが好きです。
お姉さんといっしょに今、このプールサイドにいて、たいへん暑くて、水の音や人の声がうるさくて、そして空にソフトクリームのような入道雲が出ているのを見上げていることと、それらのことをノートに記録した文章をあとから読むことは、ぼくがこれまで考えていたことよりも、ずっとちがうのではないかという気がした。
橘玲氏やセミリタイア九条氏の影響でリバタリアニズム(自由至上主義)に興味を持ち、世界で最も影響力のあるリバタリアン、ピーターティールを知ろうと思いチョイス。
ペイパル創業、最初期のフェイスブックへの投資、テロやコロナと戦うデータ解析企業パランティアの設立といった数々の偉業から、自由とテクノロジーを最上位に掲げる思想や大統領選でトランプ陣営を支持した理由までザックリとまとめられています。
ピーターティールの概要を知るには良い本ですが、読み物として面白いかは微妙なところかな、と思いました。
ピーターティール読んだらイーロンマスクも読まないとね、ということでチョイス。
(ティールとマスクはペイパル創業時のライバルであり仲間。)
電気自動車とロケットの開発という世界を変える偉業に至るまでの泥臭い過程がサクセスストーリー的に描かれていて面白かったです。
「テクノロジーで人類を救う」という大目標に向かって進み続けるマスクの姿がとにかく格好良いです。
マスクがグーグル創業者のラリーペイジに「もし会社の経営が破綻したら買収して欲しい」と持ち掛けたエピソードが好きです。
会社が経営破綻して他の企業に買われてしまうと、自分が目指すゴールに到達出来ないかもしれない。
でも友人のペイジならゴールまで見届けてくれると信頼して、売却の交渉をします。
このマスクの信念とペイジとの信頼関係がアツいです。
あと、新入社員が分からなくなるから「略語」は使うなと指示したエピソードは共感して笑っちゃいました。
会議で略語が飛び交うと新入社員は委縮しちゃいますからね…。